suzumoku

心の視界

 

今回で宮城の旅の記事は最終回。

“そこに行って実際に見て触れる”

ネットが普及したこの世の中において、

その事の大切さを改めて実感し、

自分が歌を作り届けるという事も、

ある意味とても脆い“衝動”から、

ようやく“意識”にする事が出来た。

 

 

 

 

 

【カメラマン平野愛智さんとの宮城の旅】

 

前回の記事で書いた新曲“足跡”の一件は偶然だったけど、

 

この旅の中、写真だけではなく、

 

新曲“明日が来るぜ”に絡めた映像も、

 

「MVを撮るっていう意識はあまり考えずに…」

 

と、愛智さん、色々な所で撮影してくれた。

 

 

 

2014年12月24日、最終日、快晴。

 

本当は東京に帰るだけだったんだけど、

 

その前に、最後の撮影も兼ねて、

 

再び旅のスタート地点に向かった。

 

石巻、南浜地区だ。

 

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見渡す限り、背丈程もあるススキ。

 

本当に、震災の事が一切無かったのなら、

 

ロケーションとしては良い景色…

 

 

 

でもやはり、所々に残る家屋の基礎や崩れた壁が、

 

そんな悠長な思いに釘を刺してくる。

 

その中で、改めて深呼吸。

 

ギターを引っ提げ、カメラのレンズを見た。

(その後、牡鹿半島の方へも撮影で行きました)

 

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この最終日、歌いながら感じた事は、

 

やっと“焦点が定まった”ってことだ。

 

 

 

旅の始めは、それこそどんな顔して、どこを見て、

 

どんな仕草でいたら良いのか分からず、

 

あっちを見たりこっちを見たり、

 

肝心の歌もなんだかフラフラしてた様に思う。

 

 

 

けれど、旅の中での出会いと体験を経て、

 

震災以降の、自分の勝手な憶測も無くなって、

 

“あの人に向かって歌う”意識がクリアになった。

 

 

 

この旅で出会った人達だけにって事じゃない。

 

ここまで俺を支えてきてくれた人々、

 

支えてくれている人々、

 

家族、ファンのみんな、スタッフのみんな、

 

これから俺の歌を知るかもしれない誰か、

 

もう、ただ自分のためだけに歌うのはお終い。

 

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危機感や感謝の気持ちってのもそうだけど、

 

自分が生きている、生かされているって感覚は、

 

気付いたら薄れてて、無意識になってる。

 

 

 

そして、そうなってる時ってのはだいたい、

 

自分の事しか考えなくなってる様な状態だ。

 

 

 

もちろん、“俺はお前になれない”し、

 

“お前は俺になれない”し、ごもっともだ。

 

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でも人間、一人では生きていけない。

 

迷惑をかけずにも生きていけない。

 

 

 

だから、俺は人間として生きていく。

 

この日本で感じた事を好き勝手に歌っていく。

 

 

 

みんな、本当にありがとう。

 

これからもよろしく。

 

ライブで会おう。

 

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Leica,M6

Summicron,50mm F2.0

Ilford,Delta 100

2014,December

Japan,Miyagi

■ suzumokuプロフィール

2007年、アコースティックギターを片手に音楽シーンに突如現れ、アルバム「コンセント」でデビュー。
その荒々しくも正確なフィンガリング、独自性、強烈な歌声は“オルタナティブフォーク”と形容された。

当時の代表曲である「週末」は、社会に出て次第に世間に染まっていく若者の葛藤を歌い、時に優しく、
時に厳しく、常に明確なメッセージを伝えようとする現在のスタイルの萌芽が、この時すでに見て取れる。

2011年、ツアー先の仙台に向かう道中で東日本大震災が起こり、被災。
現地での避難所生活の中、互いを助け合う心に触れ、「僕らは人間だ」を作曲。
震災から二日後にYouTubeで発表し、チャリティーソングとしても大きな話題を呼んだ。


そして、東北の状態をより多くの人々に伝えるべく、ツアーの続行を決意。同曲を全国に届けた。

この体験から、メッセージをより遠くにまで届けたいという想いが強くなり、エレキギターを掴む。


以降、徐々にその音楽スタイルはフォークからロックへと変化してゆき、弾語りだけではなく、バンド編成でのライブも積極的に繰り出すようになる。

2013年、キャリア初のフルアルバム「キュビスム」を発表。
収録された「蛹」や「モンタージュ」は、独自の視点で捉えた様々な現代の側面を描き、その音楽性の広さと歌詞表現の多彩さを見せつけた。



2014年初頭、矛盾を抱えたまま空回りする社会に怒りをぶつけるが如く、さらに激しいロックサウンドへと移行。
バンドを率い、“毎回新曲を披露する”という公約のもと、同年5月より渋谷“CHELSEA HOTEL”でのフリーライブを毎月決行している。

2014年12月10日、自身にとって音楽生活の集大成とも言えるワンマンライブが決定。
その場では2015年2月にリリースとなるニューアルバムの超先行販売も行われる。

現在までにミニアルバム4枚、コンセプトアルバム3枚、フルアルバム1枚を発表。
デビュー前はギター職人という経歴の持ち主。

□ オフィシャルサイト
www.worldapart.co.jp/suzumoku/

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