—— 豊かな音楽性をささえる上で幅広い音楽を聴いていると思いますが、最近指向が変わったり新たな発見があったりしましたか?
高樹: 作り方として、大雑把に言えばシティポップスっぽいものが好きで、それを聴いてその影響を受けたものを作るっていう感じだったと思うんですけど、最近はそういう音楽を殆ど聴かなくなってしまったんですよ。でも出来上がってくるものって、それまでやってきたものの積み重ねが反映するから、ポップスにはなるんだけど、創作のとっかかりとしてもっと全然関係ないところから入ってくるんですね。
例えばこの「夏の光」でいっても、さっきサイモン&ガーファンクルっていう話をしたけど、例えばスルドを入れるっていうのも、ブラジルの音楽からスルドをイメージしたんじゃなくて、アイルランド民謡とかからイメージしたりするんですよ。
自分達がやってきたポップスやシティポップスって言われてる枠とは別の…クラシックだったり、そういう音楽から発想して、最終的にはポップスになるっていう感じに変わりましたね。前もそういうところはあったんですけど、今回はそういう傾向が強かったかもしれません。音楽的な形式を踏襲するっていうより、その音楽が持っているトランス感だったり低迷する感じ、そういう、「音楽を聴いて得られる感覚的なもの」を自分達はどう表現していくかっていう発想で作って行ったような気がします。
泰行: 聴いてるものよりも、出てくるものの方にそういうのが現れるような気はしますけどね。だから気がつくとちょっとBPM(テンポ)が遅めになってるというか。
“She & Him” とかは好きで最近はよく聴きますけどね。いいバンドだなぁって。
—— メロディとか?
泰行: そう。ちょっとノスタルジックなんですけど。当時のものをオタク的にやろうという訳でもなさそうだし、雑なところがいっぱいあって(笑)、声もいいし メロディもいいからよく聴いてますね。
—— 今回は約2年ぶりのニューシングルですね
高樹:パッケージものとしてはそうですね。配信で2曲シングルを出したり、 露出的には泰行の「馬の骨」だったり。まぁ、知らない人も多いと思いますが(笑)
—— そんな事ないですよ!(笑)今回のボーナストラックに収録されてるライブの曲はどういう基準で選曲されましたか?
泰行: まず6曲位入れようかって話になったんですよ。これはBillboard Live TokyoでやったLIVEなんですが、この時1ステージ70分位で12曲位やるんですよ。それを2ステージ。選曲は多少かぶってたりもするんですけど、その中からお互いに、これは収録してもいい、これはやめておこうってって言いながら選んでいきました。
—— この中の「ロマンティック街道」は本当は別のタイトルになる予定だったと伺いました。
高樹: 本当は「君の結婚」っていうタイトルにしたかったんですが地味だって言われて(笑)
泰行: 地味でもないんじゃない?(笑)
高樹: スタッフと話し合った時に、もっとキャッチーで派手なやつ、カタカナとかって言われて、カタカナが派手だと思ってるんですか!みたいな(笑)。僕もシングルになると思ってなかったんですよ。でも後々知ったんですけど同じ名前の観光地があるんですよね。
—— その観光地(北海道)からイメージしたのかと思っていました。
高樹: いや、でもまぁロマンティック街道まっしぐら!な感じがいいかなって思って(笑)
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