2009年3月、シングル『ODYSSEY』でメジャーデビューした3ピースバンドChicago Poodle。花沢耕太(Vo./Key.)のメロディセンスと力強い歌声、 山口教仁(Dr.)と辻本健司(B.)の詞世界は幅広いファン層を魅了。そして5th Anniversary Yearの今年2月5日、2014年第一弾シングル『シナリオのないライフ』をリリース。楽曲についてや、3人のパーソナルな部分について訊いてみた。Chicago Poodleというバンドに対して、そして歌への想いは真剣な眼差しで語ってくれつつも、パーソナルな部分は関西らしいノリで爆笑トークも連発!
ー はじめまして、よろしくお願いします!
全員:よろしくお願いします!
ー 2014年第一弾シングル『シナリオのないライフ』ですが、タイトルトラックの“シナリオのないライフ”は力強さとピアノの心地よさが気持ちをあげてくれる1曲ですね。
全員:ありがとうございます!
ー 歌詞をみるとAメロでは背中を押してくれる歌詞ですがBメロで、不意をつかれたように恋愛ソングの要素が出て来るところが面白かったです。
山口:最初は成功や失敗をメインにおいた曲にしようと思っていたので恋愛要素はなかったんですが、今回共作したプロデューサーから「人生において大切な人というのはつきもの。聴いた人が共感できるものにしないといけない。」とアドバイスをいただいたんです。そこでこういう恋愛要素を入れてみました。
ー この曲は譜割りが独特ですよね。
花沢: そうなんです(笑)。 だから結構難しかったんですが、この曲に関しては1文字も無駄にしたくなかったので、何度も試行錯誤しながら仕上げました。
ー 歌詞に「追い風より向い風が好き」とありますが、みなさんそういうタイプですか?
花沢:この歌詞通りだと思います。向かい風のような状況が目の前に立ちはだかっている方が越え甲斐があるというか。それこそインディーズでライヴを始めたばかりの頃はお客さんが1人、2人の状況が続いていて。でもある日、集客100人という目標を決めてそのために何をするべきかを考えたんです。そうやって高い目標を決めてそれに向かって進んで行く。そういう方がやり甲斐があるし、到達できた時の達成感もありますからね。
山口:高い目標を設定して、それに向かっていく方がバンド自身成長できるというか。そういう意味では追い風より向かい風の方が好きなんでしょうね。
ー 辻本さんはいかがですか?
辻本:僕はこのフレーズを見て、向い風が好きと言えたなら追い風が吹いている時でも背中を押してもらえるし、向かい風が吹いてもひるまないでいられるという意味なのかなと解釈していました。だから追い風が嫌いというわけではなく、どんな風でも自分の力にしていく意味では向かい風も悪くはないかなと思います。
ー サウンド面では力強さの中にピアノの心地よさや、ストリングスの壮大感を感じました。
花沢:アップテンポですがピアノも主張させたいし、あとはやはりストリングス。それと3サビ前の転調。そういうのは今迄にない感じにしたいと思っていました。
ー 同じピアノでも爽やかに聴こえたり、それこそc/wの“Endless Journey”みたくゴリゴリで力強く聴こえたりと、楽曲によって全く違う表情を見せていますね。
花沢:やはりベロシティ(音の強弱)や、ピアノの持つ音色の違いでも変化は出ます。ピアノの種類でいえば“シナリオのないライフ”は、ベーゼンドルファーの音を使っているのに対して、 “Endless Journey”はロックのピアノで、あまり鳴りがゴージャスにならないものを選んだりします。
ー 特にサビはライヴで盛り上がる風景がすぐ目に浮かびました。
花沢:そうそう、それはすごく意識しました!お客さんがハンドクラップしながらノッてくれるんじゃないかなというイメージで歌いました。それに「oh oh oh OH OH OH」という部分はみんなで一緒に歌えたら嬉しいです。
ー ここで一旦楽曲の話から離れます。mFound初登場ということで、Chicago Poodle初心者に向けて若干パーソナルな部分も含め「シカプーのラヂオ風゚」(Chicago Poodleのラジオ番組)風に数問質問をしたいと思います。
辻本:そんなグダグダでいいんですか?(笑)
ー グダグダって!(笑)では、子どもの頃の夢は何でしたか?
花沢:お医者さんです。
ー そうだったんですか。ちなみに何科希望でした?
花沢:やはり外科です。
辻本:花形や!
花沢:「ブラックジャック」や「スーパードクターK」のような漫画ばかり読んでいました(笑)。でも中学校一年で諦めたんです。
ー それは何故?
花沢:小学校六年生の時に中学受験して付属大学までいけるところを選んだんです。でもその大学に医学部がなくて。それは入学してから気がついたんですけどね(笑)。そこで医者は諦めました。
ー 山口さんは?
山口:小学校六年の卒業アルバムに将来の夢とか書くじゃないですか。
ー はい。
山口:そこに書いたのは、大学教授でした。
辻本:すごい!何で?
山口:わからない(笑)。今読み返しても分からないんですよね。でも僕はわりと近いところまで行ったんじゃないかな。
辻本:大学院に行って、修士までとってるからな。
ー すごい!
山口:もし音楽が駄目だったら、すぐに乗り換えようと思ってました!
<一同爆笑>
ー 辻本さんは?
辻本:僕は結構変遷があります。今の話で思い出したんですが、小学校六年生の卒業アルバムには新聞記者になりたいって書きました。それで中学に入って忍者になりたくて…。
ー 忍者!?
山口:それ小学校と中学校の夢、逆じゃないの?
辻本:いや、中学で忍者になりたかったの。花沢と似てるんですが、忍者漫画にハマって手で石を切りたいと思ったんです。
花沢:笑
辻本:あの人達って手でバサッと石を切るんですよ。でもよくよく読んだら刀を忍ばせていたらしくて(笑)。それをずっと授業中に練習していたんだけど、あとで気がついたんです。手が痛いだけだって。
花沢:そりゃ、そうだ。
<一同爆笑>
辻本:それでその後やはり「クロサギ」という漫画に出会い、詐欺師に憧れて。でもそれだと法律の勉強をしなくちゃいけなかったのでやめました。僕、社会科が嫌いだったので(笑)。それが高校時代なので、もう結構な年齢でしたけど子どもっぽかったですね(笑)。それで大学に入ってからはビジュアル系のスーパースターになってやると思っていました。