ー じゃあ、かなり最初から作り込むんですね。
はい。だから今回もそういうやり方で出来ました。一番楽しい方向へ向かうということを続けたらこういうメチャクチャな曲になるんです(笑)。
ー メチャクチャって!(笑)でも、歌詞の中でこれだけ英詞が入る曲って、今迄ありましたっけ?
ないです。これも完全に思いつきではあるんですが、自分の中での違和感は感じなかったです。曲を作り始めた中学生頃は英詞しか作っていなかったんです。やはりそこはHi-Standardへの憧れから来ているんですけど。
ー でもそれを考えると、逆に今迄Hello Sleepwalkersとして英詞の曲がなかった方が意外なのかもしれないですね。
確かにそう言われてみるとそうですよね。
ー「円盤飛来」というタイトルも面白いですが、歌詞の一部に料理をモチーフにした言葉が出て来たりして、そういう発想はどこから湧いてくるんでしょうか?
一番最初の歌詞から連想していったら、今回はこういう歌詞が浮かんできました。本当にひとつひとつが連想ゲームのように言葉を組み合わせていく感じなんです。
ー じゃあ、その時の状況や精神状態、体調などで、タイトルは勿論だけど曲としての方向性が決まるわけですね。
はい。そこで全てが決まります。この曲の中間に入っている語りも思いつきのひとつなんです。
ー この語りもいいですよね。
あ、本当ですか。ありがとうございます!
ー この曲もそうですが、Hello Sleepwalkersの楽曲は、全体的に構成が面白いですよね。Aメロ、Bメロ、はい、ここでサビというお決まり感というか、方程式がなくて。
僕がサビだと思っていたところが、メンバーはBメロだと思っていたりということはあります(笑)。
ー それ、凄いですね(笑)
だから、譜面におこした時に、やはり「どれがサビなの?」ってなるんですよ。場合によってはEメロまでいくこともありますし。
ー Eメロ!すごい!! そういえばこの曲の歌詞の最初の部分って、次のメロに移る時に歌詞が少し重なってるように聴こえるんですが別録りですか?
はい。歌詞の一行目の半分で一人目の僕が切れて、次に乗っかってくるという方法で録りました。
ー 細かい部分だけど、すごく聴こえ方として面白かったです。
これは、レコーディングの時に実験的に試してみたら効果として面白く出来ました。あと今回、二度目の英詞の部分で、初めてメンバー全員でコーラスを録ってみました。
ー どうでしたか?
やけに弱々しかったですね(笑)。でも最終的には良くなったと思います。
ー 「円盤飛来」のPV撮影で、何かトラブルがあったと聞いたのですが。
あぁ、いや、大したことではないんです(笑)。ベースのストラップを引っ掛ける部分があるんですが、撮影中にそこが折れかかってしまったんです。マコトはスタインバーガーという珍しいベースを使っているので、部品がなかなかないんですよ。それで撮影中に、色々なお店に問い合わせてもらって。撮影の最後までなんとか持ちこたえてくれたし、最終的には部品も見つかったので良かったです。
ー それは良かったですね!PV撮影とかは慣れましたか?
未だに全然ダメですね(笑)PV撮影ではないんですが、コメント撮りとかも緊張します。ギターを持っていれば落ち着くんですけどね(笑)
ー 地域で人格を決めるのもいささか乱暴かもしれませんが、沖縄の方ってもっとテンションが高くて明るいというイメージを持っていました。若手の沖縄出身のバンドとか観ていてもそうなので。
あぁ、確かにそうかもしれませんね。僕たちはメンバーみんなしてシャイだし。ただ、案外沖縄の人間ってシャイな人が多いんですよ。
ー そうだったんですか。私の周りに、あまりシャイな沖縄県民がいないので、意外に思ってたけど(笑)
そっか(笑)。まぁきっと僕らは類は友を呼んだという感じかもしれません。
ー「円盤飛来」が音のかっこよさや面白さで引っ張っていく感じだとすれば、カップリングの「21」は、歌詞の温度感で聴かせてくれる曲ですね。この曲はいつ頃に作った曲なんですか?
「円盤飛来」の後なので、半年位前です。