ー さて、「もしもあの朝に…」ですが、こちらは歌詞がとてもシンプルに感じました。
この曲は地震の時のことを割と直接歌っているのではないかという感じです。
ー この曲を聴いて今更ながらに気がついたんですが、過去や未来にないものというのは、”もしも”だけなんですよね。
そうなんです。だから最後の”さよならを乗り越えていこう”というところに、もしもという不確かなものではない核心を書きました。
ー「How Beautiful ~English ver.~」は今回英語バージョンですね。
もともと英語っぽい曲だと思っていたんです。だから日本に住んでいる外国の方にも聴いてほしいです。
ー でも、途中の”君に会いたい”だけ、日本語ですよね?
なんかその方がちょっとキュンとするなと思って(笑)
ー キュンとしましたもん!
でしょ(笑)。不意打ちを食らわそうかなって。僕、日本語がやっぱり好きなんですよ。
ー でも、さかいさんのサウンドは、英語でも全く違和感がないですよね。完全に洋楽のように聴こえますもん。
4年後には世界ツアーも控えてますし(笑)
ー おーーー!!!!(笑)
冗談冗談(笑)
<一同爆笑>
ー「されど僕らの日々」は今西太一さんが作詞ですか。
あ、今西さんのこと、ご存知でしたか?
ー はい。「少年」とか歌われている、ブルージィーなしゃがれ声の方ですよね。
そうです。奈良のフォークのおっさん(笑)。友達なんですよ。
ー そうだったんですか!
ええ。「すごい歌詞書いちゃったよ、ゆうくん!」って言って送って来てくれました。
ー 歌詞を初めて見た印象はどうでしたか?
いや、太一さんらしくないと思いましたけど、歌ってみたらすごく良かったので、殆どそのまま歌わせてもらいました。
ー あと今回、「君と僕の挽歌」がアルバムバージョンとして収録されていますが、オーガスタメンバーがコーラス参加されているんですか?
いや、これはオーガスタメンバーではなくオーガスタのスタッフの皆さんです。あと僕の母校の、僕や、亡くなった友人と仲が良かった仲間も呼んで、今と僕らの旧友を繋ぐというコンセプトでアルバムヴァージョンは作りました。
ー それ、すごくいいです。天国の彼に「ほら、今僕はこんなにいい仲間がいるよ」って言っているようで。
そうそう!まさにそれです。
ー 最後の「パズル」ですが、これはさかいさんも大好きな小谷美紗子さんが作詞を担当。
夢が叶いました!!
ー 実は、この「パズル」を聴いた時、私の中で「君と僕の挽歌」が締めくくられるイメージがあったんです。
へー。それは面白いですね。正直そこは考えていなかったですが、この「パズル」では、短い曲が欲しくて小谷さんに書いていただきました。だからイメージとか、こういう感じにして欲しいとかの要望は一切出してないんです。
ー そうでしたか。「君と僕の挽歌」のジャケットで、ピアノに映った空がこの「パズル」の歌詞のイメージと私の中でリンクしたのかもしれません。
なるほど。「君と僕の挽歌」のジャケットの空は、こちらは空を見上げるばかりというイメージが込められていますが、空を見上げる時って色々なことを想っているような気がするんです。良いことも悪いことも。
ー 空って全部に繋がっている気がしますね。
そうですよね。実は小谷美紗子さんという存在を教えてくれたのも、その亡くなった友人なんです。
ー そうだったんですか!! やっぱり繋がってるじゃないですか!
僕の作品はいつでも繋がっているんです!!(笑)
ー あはは、すごい強引じゃないですか!(笑)
あはははは!
ー でも、今回のアルバムもやはり今までの作品と共通しているのは、是非ライブで観て、聴いてみたいということでした。
僕が高知の片田舎で小谷美紗子さんをテレビで知ったように、地方に行くとテレビやラジオのような媒体を通さないと届かない地域があるんです。東京にいる と、リキッドルーム(恵比寿)やSHIBUYA-AX(渋谷)に行ったら、たまに誰も知らない素晴らしい音楽をやっている人達を偶然、でも簡単に知ること が出来ますが、地方だと、わざわざ行かなくてはいけないという現状があるんです。だから、こうやってアルバムでもシングルでもリリースして自分が今思って いることを出すということだけでも十分意味があると思います。そのためにはプロモーションにも行きたいです。まだ僕のことを知らない人、届いていない人は 沢山いると思うので、そこに向けて地方に行きたいです。そんなに多くはないですが、ツアーもありますので、そういう人達に会いたいです。特にこれはパーソ ナルな曲だから、もしかしてこの曲を聴いて元気になってくれる人がいるかもしれないですしね。
ー では最後にmFound読者のみなさんに一言お願いします。
How’s it going? 調子はどうですか?元気な人も元気じゃない人も、みんなでいい時間を過ごすためにライブをやりますので、待っていてください!
ありがとうございました。ツアーも頑張って下さい。
取材・文:まさやん
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