ー デビューしてから「レオ」という名前については良く訊かれていると思うけど、「ジャングル大帝レオ」、それから映画「LEON」から来ているんですよね。
そうです。「LEON」は、レオン(ジャン・レノ)が不器用ながらに真っすぐマチルダ(ナタリー・ポートマン)を愛して守るじゃないですか。あんなに真っすぐに何かをやり遂げられる大人ってそんなにはいないと思うし、私も不器用だけど真っすぐに音楽をやっていきたいと思って、「LEON」から“レオ”と名付けました。
ー「LEON」いいですよね。私も大好き!
いいですよね!何ていうんですかね、傷ついても苦しんでも、それでも真っすぐ。凄いなぁと思います。
ー 真っすぐさに惹かれるのは、家入さんが座右の銘にしている「凛として花一輪」にも、どこか相通じる部分を感じます。
「凛として花一輪」という言葉は、福岡時代に通っていた学校で出会った言葉なんですが、良い言葉だなと思って。私、普段から何かにインスピレーションを受けることが好きなんです。
ー どういうことからインスピレーションを受けることが多いですか?
美術館に行ったり映画館に行ったり本を読んだり。 そういうことが大好きだし、やはり待っているだけでは発見は生まれないと思うんです。ただ、例えば小説にある言葉をそのまま歌詞には使えないので、自分ならこういう情景を描写する時にどういう言葉を使うかなとか考えるのは、すごく勉強にはなりますよね。
ー 実は私の中で「凛」という言葉は家入さんそのもののイメージなんです。
嬉しいです!
ー 以前、家入さんがラジオ番組に出演されたのを聴いた時に、「この人は何てしっかりしていて、しかも頭が良い人なんだろう。」と思いましたもん。
いやぁ、それがそんなことないんです。勉強はすごく嫌いで…(苦笑)。
ー アハハ、そうなんだ!何が一番苦手?
英語!洋楽が好きなのでリスニングは結構大丈夫なんですが、文法が意味分からなくて(笑)。
ー 逆に、得意な科目は?
数学は得意でした。
ー 頭いいじゃん!
いやいやいや、私本当に英語終わってるんですよ(笑)。大好きなものはすごく頑張れるんですが、嫌いなものはとことん排除して生きてきたから。
ー 本当に意外(笑)。ただ、しっかりしたイメージはあるけれど、他愛もないことで大騒ぎしたりすることなんてあるのかなと思って。
ありまくりですよ(笑)。
ー ちなみにベタな質問で恐縮なんですが、趣味は?
読書です。
ー 今は何を読んでいる?
本谷有希子さんの「ぬるい毒」です。この方の本は初めてなんですよ。まだ読み始めたばかりなんですが。
ー この間、違う本を読んでいなかったっけ?
あぁ、唯川恵さんの「雨心中」。
ー そう!
「雨心中」はとても面白かったです。
ー 本当に本が好きなんですね。
好きです!
ー 11月19日リリースの『Silly』は、現在放送中のTBS系金曜ドラマ「Nのために」(毎週22時〜放送)の主題歌ですが、こちらも湊かなえさんの原作を読んで、書き下ろしされたんですよね。
そうです。湊かなえさんの作品は、デビュー前からずっと読んでいました。「少女」は学生時代のヒリヒリした感じが表現されていますし、「告白」も読みました。本当に彼女の作品が大好きで。だから今回も自然と原作から入ったんです。この「Nのために」という物語は純愛ミステリーなんですが、主人公たちが大切な人やものを守るために、罪や嘘を重ねていくんです。本当は、人を守ることと罪を犯すことって対極だと思うんです。全く別のこと。でもそれをイコールで結んでしまうというのが、人間の切なさというか愚かさだと思って、タイトルは愚かを意味する“Silly”にしました。
ー 勿論ドラマも観ていますよね。
観ています!録画もしています!原作同様すごく好きな作品ですが、やっぱりハラハラしますよね。
ー しますね!それに歌詞の「 騙せるのなら 現実なんて 必要ない」という部分が、榮倉奈々さん演じる杉下希美をはじめとする出演者の背景や、物語の軸になる部分を感じさせます。
ありがとうございます!