奄美大島をベースに活動するユニット、カサリンチュ。タツヒロのアコースティックギターとヴォーカルが奏でる優しく暖かいメロディと、コウスケのヒューマンビートボックスが刻む楽しく情熱的なビート。このふたつが重なり合いカサリンチュサウンドは生まれる。兼業ミュージシャンとして活動していた二人だが、今年タツヒロが10年勤めた会社を退職するなど大きな変化もあった。そんなカサリンチュに、11月13日リリースの『New World』についてインタビューを決行!今回は『読売テレビ・日本テレビ系全国ネットで大人気放送中のTVアニメ「宇宙兄弟」のエンディングテーマとしてすでに話題をよんでいる今作『New World』やc/wについてなど、シングル曲とパーソナルな部分について色々訊いてみた。
ー ニューシングル「New World」についてのインタビューということでよろしくお願いします!
タツヒロ・コウスケ:よろしくお願いします!
ー タツヒロさんは10年務めた会社をお辞めになったとか。
タツヒロ:はい。今年の6月末をもって退職しました。
ー それを今年7月、shibuya duo MUSIC EXCHANGEで開催した【わん、脱いじゃいます!」重大発表しちゃいます!ツアー】でファンに発表されたということですが、みなさんの反応はいかがでしたか?
タツヒロ:やはり最初は驚いた方も沢山いたようですが、でも「応援するよ!」という気持ちがこちらにもすごく伝わってきたので良かったです。まぁ会社は辞めましたが、サトウキビは作り続けますし。ただ、このまま会社員を続けながら兼業ミュージシャンを続けていることが正解なのかどうなのかという葛藤はデビューしてからずっとありました。3年位かけて悩み、最初は小さな想いだったのが音楽の世界を見るたびに段々大きく膨れ上がり、決断に至ったという感じです。
ー 会社の皆さんはどういう反応でしたか?
タツヒロ:やはり10年勤めていたということもあり、当然次を見据えて育ててもらっていましたので、残念という気持ちは勿論ありつつも僕の音楽に対しての気持ちや決断も分かってくれ、特に直属の上司は何とも言えない複雑な気持ちという感じでした。応援する気持ちと寂しさと悔しさ、会社員として一人前になって欲しかったという気持ちが入り交じった複雑な心境を僕も感じました。
ー コウスケさんはどういう気持ちでこの決断をご覧になっていましたか?
コウスケ:タツヒロが働いていて、その仕事も大切というのは分かっていました。だから自分自身がそういう気持ちになった時に決めれば良いと思っていました。
ー では改めて楽曲の話を伺いたいのですが、今作『New World』のタイトルトラック、“New World”は、読売テレビ・日本テレビ系TVアニメ「宇宙兄弟」エンディングテーマですが、夢の為に仕事を辞めたムッタに今の自分がリンクしたらしいですね。
タツヒロ:漫画を観ながら歌詞を作りつつ、ちょうど僕自身が仕事を辞めるという時と同じ時期だったので、色々重なる部分はありました。だから作りながらも、自分もこの歌に背中を押してもらった感じがします。
ー 今回は書き下ろしということですが、特にどういう部分を一番描きたかったですか?
タツヒロ:あと一歩踏み出す勇気を持って欲しいということです。あと一歩なんだけど、その一歩がなかなか踏み出せなかったりするじゃないですか。でも、この曲を聴いてくれた人が、そこをためらわずに踏み出してくれたら嬉しいです。
ー 書き下ろし作品は、普段と作り方が変わったりしますか?
タツヒロ:いや、そんなに変わることはないです。逆に原作を読んだりする中で、テーマに沿って使うフレーズを決めることが出来るという意味では、かえって世界観が見え易くなる部分はあると思います。
ー 歌詞に「急ぎ過ぎるウサギも ゆっくりなカメも向かう先目指すのはゴールという場所」がありますが、ウサギとカメでいうとお二人はどちらタイプですか?
コウスケ:どっちだと思います?
ー 私のイメージでは、コウスケさんがウサギで、タツヒロさんがカメかな。
タツヒロ:どっちのタイプですかね(笑)。でも僕、せっかちなのでウサギかもしれないです。コレ!って決めると居ても経ってもいられなくなる方だから。
ー 意外です!コウスケさんがタツヒロさんのことをよくマイペースと言っているので、どちらかというとゆったりしてるのかと思っていたから。
コウスケ:きっとタツヒロも僕も、ウサギとカメの両面があるのかもしれません。2人とも性格は全然違うけど結局やっていることは一緒だし(笑)。 でも確かに持っている雰囲気も含めてイメージはそうかもしれませんね。(タツヒロを指差しながら)裏はウサギだということで(笑)。