7月にリリースした2010年第一弾アルバム「Just」では男性アーティスト、ミュージシャン、シンガーソングライターとのコラボレーションを果たし、ジャケットの華やかさ同様、色鮮やかな作品を聴かせてくれた杏子。そしてその対をなすアルバム「Justess」が11月17日にリリース。モード誌の「春夏号」と「秋冬号」をイメージしたというこの2作品。前作が男子力ならば今作は女子力ならぬ女子ロック!個性派揃いの女性ミュージシャンとのコラボレーション秘話や、旅の話、はたまた女子力アップの秘訣まで色々と伺いました。
Justess
—— 前作「Just」と対をなすコンセプトアルバムという事で、そのコンセプトを生かすために特に重きを置いた点はどこですか。
1番は、どのミュージシャンの方とコラボレーションするかという事です。これはかなり大きかったですね。
—— コラボするミュージシャンの方は杏子さんからオファーをされたのですか?
そうです。ただ、そこに至るまではスタッフとミーティングを重ねました。私自身、日本の女性ミュージシャンの方達とほとんどお仕事をした事がなかったので、スタッフがレコメンドするものを聴きました。やはり女性誌をイメージしているところから、ある程度バラエティに富んだ曲調にしたいというのがあってロック調のものや、牧歌的なものまであるんですが、そこの調整とミーティングは結構時間をかけてやりましたね。
—— 相当な数の女性ミュージシャンの音楽を聴かれたんですか?
聴きましたね。スタッフ達がCDを山積みで持ってきて「杏子さん、このアーティストの方とやったら面白いですよ!」って。だから一緒にやっているスタッフ達が、改めて本当に音楽が好きという事を再認識できて嬉しかったです。
—— ”Wandering Boots” では SHAKALABBITSとコラボレーションされていますが、彼ららしい疾走感とキュートさを持つ音で、このアルバムがこれから始まるワクワク感をそそる曲ですね。
そうね、UKIちゃんのヴォーカルが俄然キュートな上に、バンドとしては10年選手なので演奏がすごく練れてるしパワーがあるので格好いいですね。初めにデモテープを聴かせてもらった時はドラムのMAH君が私のパートを代わりに歌ってくれていたんだけど、私は追っかけで、かぶせて歌うイメージを持っていたのに対して、実際は、ほぼずっと一緒に歌っているので「え、それアリ?」と思っていたんだけど、いい感じになりましたね。
—— PVにもUKIさんが出演されていますね。観ました!可愛いですよね。
ほんと?嬉しい!!! 私自身、あんなにカラフルで楽しいPVはなかったので凄い面白かった!ファッション誌的な感じで沢山洋服も着たし、撮影自体楽しかったですよ。決め事があって私とUKIちゃんがクロスする部分は、ついついクロスを忘れて慌てたり(笑)。
UKIちゃんがガラスに絵を描いてるのも上手だしね。
—— 2曲目の “www.~World Wide Wisteria~” では元m-floのLISAさんとのコラボですが、レコーディングはいかがでしたか?
LISAちゃんと私の場合は、お互いにヴォーカリストがいる時に歌を歌うという事が緊張してしまうので、そこをLISAちゃんもすごく分かっていて私が歌う時は席を外してくれて、私もLISAちゃんが歌う時には居ないようにしていました。歌詞を作る時は密に連絡を取り合ったんですが、レコーディングでの歌入れはそうやってパッキリ分けましたね。
—— それは驚きました。あまりにもぴったりと合っているので。
そこは作曲してくれた縄田君がすごくはっきりした設計図を持っていてくれたので、録りも全て任せました。
—— 縄田さんは長年m-floでシンセ・ベースとしてサポートしていましたよね。
そう。LISAちゃんと出来るなら是非縄田君ともやりたいと思いました。