ラップの効いたスピード感ある楽曲であろうと、メロウでシンプルな曲だろうと、SEAMOの発信する音楽には常にメッセージがある。今回はシングル「約束」、アルバム「messenger」を通じてSEAMOさん自身が考えるメッセージを語っていただきました。
—— 地震から2週間近く経ちましたが(取材時)、ブログでスタッフの方共々無事だったということを知り安心しました。当日はどこにいらっしゃいましたか?
名古屋に戻る新幹線の中でした。僕は寝てたんですけど途中止まったので、「え!?どうした?」って。1時間位止まってましたね。
—— SEAMOさんやスタッフの方のtwitterも、かなり皆さんに元気を与えているみたいです。
そうですね。ちょうど始めたばかりで。本当はtwitterに関しては消極的だったんですよ。きちんと責任を持てるか心配だったので。でも最近は結構離れられなくなってますね(笑)。
—— リリースが少し延期になりましたが、シングル「約束」は、初のウエディングソング書き下ろしですね。どういう想いを込めましたか?
ウェディングソングというと結婚式のスピーチの時に流れる曲というイメージなんですが、僕としては男の決意や覚悟のようなものと言いますか、そういった想いをイメージして作ったので、いわゆるのウェディングソングとはちょっと違う考えなんですけどね。
—— SEAMOさんの周りにいる人の結婚に触発された部分があると聞いたのですが。
僕自身も年齢重ねてくると若い時みたいに「好きなら大丈夫」みたいな考え方ではなくて、この人と添え遂げるってどういうことだろう?ちゃんとわかっているのか?っていうように考えるようになって、人生の中でとても大事な約束なんだって想いを書いた楽曲ですね。
—— 確かに結婚って、性格も趣味も違う者同士が家族になるんですもんね。
そうですね…恋人同士の頃は、お互いに良い面だけを出すようにするから、そういう部分だけが見えるじゃないですか。でも結婚して家族になると嫌な面も見えてくるだろうし、そういう事をいかに尊重し合えるかだと思うんですね。僕はこの年齢になってそういった事を考えるようになったし、こういう曲があってもいいんじゃないかな。
—— 歌詞に、SEAMOさんの実直な人柄を感じました。「上手く伝えられずに誤解されたり 些細な事で傷つけあったり そんな時は わかるまで何度も ゆっくり説明し合おう 」という部分など特に。
リアリティーと言いますか、若い子達からすると「何のこっちゃ?」って思うかも知れないですが(笑)、でもきっと年月を重ねていくと気づく事だと思います。
—— MVに、レイザーラモンさんも出演されていますね。
みなさん華やかな芸能人の方を起用する事が多いと思うんです。でも今回、リアリティーを考えた時にHGさんがいいなと。HGさんは上も下も見ている方だと僕は思っていて、結婚もそういうものなんじゃないかって考えているんですよ。華やかな時もあるけど、苦難に突き当たった時にどうやってお互い向き合っていくかとか。HGさんはプロレスで怪我をされた時に働けないというジレンマもあったでしょうし、奥さんもすごく不安にもなったと思うんですよね。なので、HGさんとしてと言うよりも住谷さんとして出ていただけないかってオファーしたら快く受けていただいて、奥さんも出ていただけたのですごく嬉しかったですし、プロモーションビデオとして他にないリアリティーが出せたんじゃないかと思います。
—— 他に出演されていた方も含め、すごく味のあるPVですよね。
男の使い込まれた手にスポットライトを当てたかったんです。どんな仕事をしてる人にも守るべき家族がいて、一生懸命働いている男の手を見ればその人の人生が見えてくると言いますか。そのあたりにもリアリティーを出したかったので。
—— カップリングの「Stronger feat.MAY-LU~モンハン音楽部MIX~」は「Monster Hunter」のメインテーマのサンプリングですが、何故この曲をサンプリングしようと思ったのですか?
「Monster Hunter」の音楽自体すごく良く出来ていて、モンハンを知らない人も僕のやっているラジオで、受験するのにすごく頑張る気持ちになれたっていう人がいたりしたんですよ。モンハンに触れた事がある人にとっては リリックの内容も含めて感情移入できる楽曲だと思います。僕自身も好きなので、これを音にしたいというのもありました。