12月3日にニューシングル『絶対』をリリースする新山詩織。不安や光を歌にしたタイトル曲は、18歳という多感な時期の揺れる心情と、バンドサウンドの力強さが印象的に仕上がっている。そしてc/wの“分かってるよ”は、“SHORT MOVIE CRASH” 短編映画『寄り添う』の主題歌。 映画監督とミュージシャン、立場の違う2人がお互いをインスパイアし合いながら出来た楽曲は、新山の新しい礎になったのではないだろうか。また、フラワーカンパニーズ25周年記念トリビュートアルバム『I ♥ FC MORE THAN EVER ~FLOWER COMPANYZ TRIBUTE~』に参加するなど高校卒業後は音楽活動の幅を広げながら成長を続けている。そんな新山にニューシングルについての想いを語っていただきました。
ー(取材日)今日、「2014年楽器フェア」のオープニングセレモニーに出演されたんですよね。
はい。弾き語りで演奏をさせていただきました。
ー 楽器は見て来ましたか?
試奏させていただきました。でもこんなに高価なギター、触って良いのか?って思っちゃいました(笑)。
ー この間、新山さんのTwitterを見ていたら、ご自身のアコギもメンテナンスに出されていましたよね。それとブリッジピンのチェンジも。
そうなんです。メンテナンスしているところを横で見させてもらっていたら、「ブリッジピン、白もあるけどイメチェンする?」と言っていただいたので、変えてみました。今はブリッジピンを白黒混ぜて使っているんですが、やっぱりギター全体の雰囲気が変わりますね。
ー 今、メインのギターは何本使っているの?
アコギは1本で、エレキは2本です。
ー エレキは何を?
テレキャスターと、リッケンバッカーです。
ー いいね!
リッケンバッカーは最近購入しました。
ー 12月3日にリリースのニューシングル『絶対』ですが、高校卒業後、新たな気持ちで前進しているはずだったのに、どんどん自分のことが分からなくなった気持ちを書いたと伺ったのですが。
3月にファーストアルバム『しおり』をリリースして、高校の卒業式翌日には、キャンペーンで全国各地に行ったりライヴに出演したりしていたんです。その後4月には【1stライブツアー「しおりごと」】があり、卒業後もずっと走り続けていた感じでした。だから学校と音楽を両立しているような気持ちのままいたので、ワンマンツアーが終わった途端、走っていた気持ちや緊張感が途切れて、一瞬空っぽの状態になったんです。その状態からなかなか抜け出せなかったんですけど、それでもやはり学校と音楽を両立している時以上に、自分の時間というのはすごく増えたので、ギターを弾きながら曲を作ったり、レコーディングに取りかかったりしていたんです。でも今迄は、学校内で感じていた気持ちをストレートに歌詞として書いたことが多かった分、そこから完全に出た状態になると「今、自分は何を書きたいんだろう?」という気持ちになり、自分自身が分からなくなってしまって。
ー なるほど。
でもその反面、もっともっと前進するんだという想いもあったんです。だからその反比例する気持ちがゆらゆら揺れていたような、そんな状態でした。
ー そういう意味では、環境の変化がすごく大きかったんですね。
そう思います。
ー 18歳といえば、人生の中でも一番多感な時期だと思うけど、自分の感情とは違うところで不安になったり、逆に何の根拠もないのに自信に満ちあふれたりということはある?
そんなに気にすることないのにと思うことに、気持ちが引っかかってモヤモヤしたりすることはあります。
ー そういうものへの不安や、揺れている気持ちが歌詞からも伝わってきます。
この曲の歌詞がひと通り書けた時に「私はこれで良いんだ!」って、良い意味で強く思えたんです。冒頭の「何が恐くて何に怯えてるの 何がそんなに不安なの」という言葉が最初に出てきた時、そのまま言葉が止まらずどんどんと出てきて、書きながら「今、私はこんなことを思っていたんだ。」ということが分かったです。こんなこと言ってるけど、でも絶対に揺るがない心は私の中にあるんだと。そう確信することが出来た曲です。