ー どういう部分が?
積極的にハッキリとものを言えないところ。言いたいのに言えないもどかしい感じが、自分ぽいなと思いました。
ー 更に大人っぽさを感じたのが、“気まぐれ” 。物憂げなサウンドが個人的にも好きです!
ありがとうございます!発端は、道端で会った猫に対して思ったことだったんです。
ー あ、やっぱり猫の要素もあったんだ。
分かりました?
ー 新山さんは猫が好きだし、どことなく猫みたいな気まぐれさを感じて。猫って気まぐれじゃない。
そうなんですよね。本当に猫って気まぐれで。自分も猫を飼うようになってから更にそう思うようになりました。
ー 猫はいつ頃飼い始めたんだっけ?
去年の7月です。元々野良猫だった雑種なんですけど、親が「麦」と「銀」という名前を付けて。
ー「麦」と「銀」?
お酒からつけたんです(笑)。
ー そうなんだ(笑)。じゃあ、猫の気まぐれを今まさに毎日感じているわけだ。
はい(笑)。この “気まぐれ”の発想の発端になった猫もやっぱり気まぐれで、道端で会った時もこっちに寄ってきて欲しい時にそっぽ向いて、逆に自分があまり興味無さげにしている時には足にべったりくっついて甘えてきたり(笑)。
ー うんうん!
こんなに私は君の態度で感情を振り回されなければいけないのかって思っちゃいました(笑)。それがなんかすごく切なくなっちゃって、それを人に例えて書いてみました。
ー サウンドの発想は?
歌詞も結構淡々と相手に語るような感じで書いたので、切なさと反してちょっとだけ棘がキツめでも良いんじゃないかと思ったんです。結構カッティングが強い曲に仕上がりました。
ー “きらきら”は短編映画『寄り添う』の劇中歌でもありましたが、音源としては初?
初めてです。実はこの曲、映画に沿って映画の為に書いた曲という訳ではなかったんですが、ちょうどこの映画の制作に携わっている時期で、監督さんがこの曲を気に入ってくれたんです。
ー なるほど。
去年の5月頃、中学の頃の友人とすごく久しぶりにメッセージのやりとりをしていて、その時に感じたことを歌にしました。その子とは学生時代、とても仲が良かったんです。勿論今でも繋がりはあるんですが、昔はもっと心から通じ合えている関係だと思っていて。でも久しぶりにメッセージのやりとりで会話をしている中で、すごくすれ違いが多くなっているって感じたんです。
ー 少し離れると、お互いの生活スタイルが変わってくるから悲しいかな、そういうすれ違いというか、「あれ?」って思うことが出てきますよね。
そうなんです。この時も「あれ、こんな感じだったっけな?」と思うことが結構あって。それで2番のAメロの歌詞が出てきました。
ー この曲は今アルバムの中で唯一アコギでの弾き語りですが、『ハローグッバイ』のオフィシャルギター弾き語り曲集が、6月下旬に発売されるそうですね。
はい!
ー 新山さんの楽曲を弾き語る上で、ポイントがあれば教えて下さい。
どうすれば一番伝わるかなって、毎回この質問で悩むんです(笑)。
ー また悩ませちゃいましたね(笑)。
ギターを弾くことだけ考えると技術的な面もあると思うんですが、弾き語りなのでそこで歌を歌いながらギターを弾くと、歌っている時の自分の気持ちによってギターを弾く音の強弱とかが絶対変わってくると思うんです。