ー おー!!
なんか今、音楽が今までよりも更にどんどん凄い勢いで好きになってきているんですよ。
ー なるほど。
鳴らす音や機材や一緒に演奏するプレイヤー、 そういうものに音楽の広がりや可能性を感じているというか。自分にとっての音楽というものが「この位かな?」と思っていたのが、全然違っていたんですよ。それがどこまでいくかは未知数ですが、今はそういうワクワク感があります。あれもやりたい、これもやりたい、こんな音も出してみたいって。だから思わず買っちゃいました(笑)。
ー じゃあ今後、鍵盤を使っての作曲が増えそうですね。
そうですね。ギターと鍵盤ではリズムのとらえ方が全然違うので、自分でも楽しみです。音楽以外でもそうだと思うんですが、大人になると段々新しいことを始めることに対してすごくエネルギーが必要だったり、「今から始めてもダメなんじゃないか」と感じたりもすると思うんですが、全然そんなことはないって自分に言い聞かせて、いつからだろうが、何でも挑戦できるって、最近は思っています。
ー さて、『100万回の「I love you」』に続くニューシングル『フタリヒトツ』が3月7日にリリースですが、レコーディングは年明けから?
曲自体は昨年の夏頃に作っていて、レコーディングは昨年の11月位からスタートしました。
ー やはり『100万回の「I love you」』同様ストレートなアプローチで、今作は”プロポーズ”をテーマにされていますね。
『100万回の「I love you」』の時に、実際に僕も結婚式でライヴをしましたが、それ以外でも「結婚式で使いました」という声を多くいただいたんです。それまで別々の人生を歩いてた二人が出会って一つの人生を歩くというのは、本当に素敵なことじゃないですか。みんなの中に大切な人への想いというのは沢山あるし、勿論僕自身もそういう想いの中からシンプルだけどハッピーになれる、そういう曲を次も歌いたいと思って、生まれた曲です。
ー ということは、『100万回の「I love you」』がなければ生まれなかった曲なんですか?
はい。あの曲でみんなからもらったエネルギーや感覚、アイデア、思い出が沢山あったので、やはりあの曲がなければ生まれなかったです。
ー でも確かに『100万回の「I love you」』で”好きだ!好きだ!”って、ずっと言っていた恋人同士のその後という感じにも受け取れます。
そうそう!そういう感覚です。だからこの曲もまた結婚式とかでみなさんの思い出に刻まれる楽曲になってくれたら本当に嬉しいです。
ー きっとそうなると思います!恋愛から結婚へという一番シンプルだけど、大切な絆を感じました。
『100万回の「I love you」』は「愛してるの言葉だけでは足りないから100万回言うよ。でも足りないんだけどね」ということを歌っていますが、100万回でも足りないとなったなら、あとは抱きしめていたい、この腕の中にずっといて欲しいという気持ちになると思ったので『フタリヒトツ』では「抱きしめたい」という歌詞から物語を始めています。
ー 『フタリヒトツ』というタイトルをカタカナ表記しているのがRakeさんにしては珍しいですよね。
そうですね。実はこの『フタリヒトツ』というタイトルが出てくるまでには相当悩んで時間がかかりました。歌詞は出来ていたんですが、別々の人生を歩んでいた二人の日々が重なるという感じをうまく表現したくて色々考えたんですが、余計なものを削ぎ落としてこのタイトルになりました。でも漢字やひらがなでは見た目的に少し固かったんです。曲も出来てアレンジもほぼ固まってきて、やっと最後にこのタイトルが生まれた時に、それで初めて曲として完成しました。
ー サウンド面の話をすると、歌詞のスイートさを軽快なメロディで甘くしすぎない感じがいいですね。
『100万回の「I love you」』がすごく元気いっぱいな曲だとしたら、この曲は更に先の未来を歌っているので、少し大人な暖かさにしたいとは思っていました。同時に、この曲を聴いた瞬間にパッと明るい笑顔にしたいというのは絶対にあったので、テンポ感やグルーヴ感はとても大切にしました。だから爽快な疾走感、それはアコギのストロークやベースのリフもそうですが、重たくならないようにレコーディングでは気をつけました。
ー なるほど。歌詞で言うと「少しのズレが気になり出したのは 心が重なりはじめたから」という歌詞がすごく好きです。
本当に一緒にいたいと思うからこそ、色々なことが気になっちゃうし、気になるからこそ喧嘩もするんだけど、でもその相手だったら結局許してしまう。そういう理屈抜きの関係性ですね。