昨年デビュー5周年を迎えたさかいゆう。シンガーソングライターとしてだけではなく、他のアーティストへの楽曲提供でも話題を呼んださかいが、インディーズ時代から現在に至るまでのコラボ曲を集めた初のコラボアルバム『さかいゆうといっしょ』を2月4日にリリース。楽曲でのコラボは勿論のこと、アルバムジャケットはリリー・フランキーによる描きおろし!年代ごとに収録されたトラックリストは、さかいの音楽人生や仲間たちとの繋がりを示すバイオグラフィーでもある。2008年「SHIBUYA NIGHT featuring TOMOYASU TAKEUCHI」からアルバムはスタートし、話題のガールズコーラスユニットLittle Glee Monsterと新たに再レコーディングをした「薔薇とローズ feat. Little Glee Monster」、新曲の「Mirror feat. お客さん」、「闇夜のホタル feat. 日野皓正」など、点ではなく線で楽曲たちを繋げている。今回はそんなコラボアーティストや、さかいだからこそ語れる仲間について、更に表現や制作についての本音など多岐に渡り、語ってくれた。
ー 昨年デビュー5周年でしたが、この5年間はいかがでしたか?
(長い沈黙)…早かったです。
ー 今の間は?(笑)
いや、ちゃんと5年間だった。だからもしかすると早いとも思わなかったのかもしれない。長かったとも思えるし。でもデビューした2009年は、ラジオ局の方がすごく応援してくれたことなど、色々と覚えてします。
ー そんな中で昨年は映画『LOVE SESSION』にも出演されて、それまでと違う活動もありましたね。
はい。
ー 私、残念ながら見逃してしまったんですが、あの映画はガチだったんですよね?
ガチ!監督も僕らもゴールが分かっていないから大変でした。
ー だって台本が無いんでしょ。
ないない。本当になくて、僕らが言った言葉がそのまま台本になるんです。それと時間がなかったのはキツかったです。その中で練習もしなければいけないし。
ー 時間はどの位だったんですか?
曲を決めてから一週間以内で、リハーサルも1回くらいしか出来なかったんです。
ー それはキツい!
でもきちんとライヴとして形になったのは嬉しかった。実際ライヴ自体は楽しかったですし。やはりそこまでの道のりには緊張感もありましたし、どうなるんだろうという不安もありましたから「あぁ良かったー。ライヴになった!」って、本当に安心しました。
ー あと、昨年11月22日(土)東京・中野サンプラザホールで開催された【さかいゆう 5th Anniversary SPECIAL LIVE】で披露した身体能力の高さには驚きました!
身体能力はハンパないですよ。でもあれは全然一部です。バク転も出来るし。
ー マジで!?
砂浜なら全然大丈夫。普通の床だとマットを敷かないと危ないけど。
ー それならダンスとか観てみたいな。
ダンスかぁ。観る分には好きだけど、やることには全く興味がない(笑)。
ー そうなんだ(笑)。
だってダンスって、踊ること自体が好きな人がやるじゃないですか。でもそういう願望はないんですよね。
ー あれだけの身体能力があると、キレッキレのダンスが踊れそうなのにね。
(小さくマイケルバリのキメポーズを取るさかい)
ー いい(笑)。さて、2月4日にコラボアルバム『さかいゆうといっしょ』がリリースですが、リリーフランキーさん描き下ろしジャケットに描かれたご自身の似顔絵はいかがですか?
僕の可愛さがちゃんと出ていますよね。
ー 可愛さがね(笑)。
目と鼻とボタンの点が一緒!
<一同爆笑>
でもやっぱりリリーさんの絵は可愛いですね。
ー ただ、音はめちゃくちゃカッコいい!
ありがとうございます!僕もそう思う。
ー インディーズの頃も含めコラボは20曲以上あったんですね。
そうなんです。ただ、コラボを念頭にやっていたというよりは、自然とそうなったという感じで、その中でも今回のアルバムではなるべく多岐に渡って収録したかったんです。
ー コラボ以外に何かテーマは持っていたんですか?
いや、コラボだけ。きちんとコラボレーションにフォーカスしたかった。自分が歩んできた音楽人生で出会った交友関係が、徐々に広がっているのも分かるように、トラックリストを年代順にしたんです。竹内朋康さんが紹介してくれたクレさん(KREVA)やRHYMESTER、オフィス・オーガスタに入って「この人いいな。」と思った人と一緒にコラボしたのが秦 基博さんや大橋卓弥さん(スキマスイッチ)。そうやって広がった交友関係の中にはOvallのように古い仲間もいるし。
ー 本当にバイオグラフィーを観ているみたい。
まさにそう!
ー そういう中で、やはりHIP HOPミュージックやラップの要素は多いですよね。
初めの頃はそれしかないですからね。知り合いがラッパーばかりだったし。
ー FG NIGHTにも行っていたんですよね。
よく行っていました。月一回のイベントだけどほぼ毎回行っていた。でかい音で自分の好きな音楽をかけてくれるし。ただ盛り上げればいいというDJではなくて、ちゃんとFGに来ている人が好きそうなSOULやJAZZがたっぷり沁み込んだHIPHOPをかけるから、すごく楽しめました。当時はすごくHIP HOPシーンも盛り上がっていたし。今は当時と比べると目立った人が少ない気がします。
ー 確かに。
でも人に合わせ出したらつまらなくなるんですよ。それは音楽だけではなくテレビやラジオもそうかもしれないけど。