レーベル、事務所の移籍を経て7月11日に待望のニューアルバム『ロックンロール イズ ノットデッド』をリリースするサンボマスター。このアルバムの中には以前、猪苗代湖ズでリリースした「I love you & I need you ふくしま」も入っており、震災から1年以上経った今もまだ被災は続いているという現地への想いも込めて、この曲をチャリティー・トラックとして再録。改めていま、震災を経てミュージシャンとして感じることや、ニューアルバム『ロックンロール イズ ノットデッド』のことを語ってもらった。また、番外編として3人が「無人島に持っていきたいアルバム」を紹介!
ー 全国ツアー<蕎麦屋の親父に聞きました!「サンボマスターの新曲まだですか?」「さっき出た所です」ツアー2012!>観させていただきました。
メンバー:ありがとうございます!!!
ー しかし、ツアータイトル長い!(笑)
木内:誰が考えたんだろうねぇ?
山口:お前だよ!! お前が考えたんだろ!!
木内:完全に新曲出す気ないだろうっていうタイトルですよね(笑)。
山口:しかも、このタイトルがメールで来たんです。
近藤:そうそう!
木内:3つ位あったんですよ、アイデアは。
ー 他にはどういうアイデアがあったんですか?
木内:<今こそ話そう、移籍の真相>とか。
ー それ、無理でしょ!!!!
山口:それはさすがにマネージャーの徳ちゃん(徳山氏)に「無理です!」って言われました。
ー 当たり前です!!(笑)さて、今年6月13日に、タワーレコード限定販売、完全生産枚数限定シングル『あなたのことしか考えられない』をリリース。
山口:ありがとうございます!
木内:おかげさまでインディーズチャート1位!
ー あのシングルはインディーズ流通だったんですね。
山口:そうなんです。限定枚数だった為に、リリース週の週末には売り切れていたようで。あれだけ皆さんに求めていただけるということで、買えなかった人には申し訳ないことしたと思いました。
ー 昨年4月にリリースされたBEST ALBUM『サンボマスター 究極ベスト』の初回限定盤だって、今や相当な高値がついていますからね。1万円以上の価格がついているのをみました。
山口:そうなんですよ! そんなのCDの値段じゃないですからね。だって元は3,500円ですよ! ダメダメダメダメ!!!!!
木内:1万円札でも入ってるのかと思った(笑)
山口:ほんとだよな。
木内:それなら適正だな。
<一同爆笑>
山口:だから今回のアルバムも無くならないように予約して欲しいです。
ー そうですよね。そんな高いお金を払わず予約して、その分ライブで楽しんでもらって。
山口:ほんとですよ!!
ー その、週末には売り切れてしまったタワレコ限定シングル『あなたのことしか考えられない』のタイトル曲「あなたのことしか考えられない」は、7月11日にリリースのアルバム『ロックンロール イズ ノットデッド』にも収録されていますが、「ラブソング」でも大切な人が目の前からいなくなることを歌われていますが、やはりこの曲は震災を経て、より特別な感じがしました。
山口:僕自身としてはあの震災があってから、曲としてメッセージを発したことがなかったんです。「I love you & I need you ふくしま」は震災前ですし。政治的なことも含め、考えれば考えるほど、居なくなってしまった人のことばかりが頭に浮かんだんです。だからそれがメッセージでもいいじゃないかと思い、タイトルも「あなたのことしか考えられない」にして作りました。
ー この曲のエンディング部分で使用されているピアノは、東日本大震災直後、石巻の瓦礫の中から回収・再生されたものということですが。
山口:そうです。震災で流されなかったピアノをレキシの池ちゃん(池田貴史)が弾いてくれてました。
ー あのピアノと出会ったきっかけは何ですか?
山口:僕がよく行く浅草の古着屋さんに置いてあるピアノで、ジャズピアニストの上原ひろみさんが、津波でも流されなかったピアノだと知ってご購入なさったらしく、それをその古着屋さんに保管してあったんです。
ー そうだったんですか。
山口:はい。池ちゃんもそのことを知っていたので、こういう曲だから、是非このピアノに参加して欲しいという想いで、彼に弾いてもらいました。
ー『ロックンロール イズ ノットデッド』の初回限定盤に池田さんがピアノを弾いているシーンが収録されていますが、あれがその古着屋さんですか?
山口:そう。あれがまさにその古着屋さんで、近ちゃん(近藤)が機材持ち込んで3人で録りました。
ー 実際、生でそのピアノの鳴りを聴いてみていかがでしたか?
木内:やっぱりいい音でしたよ。
山口:素晴らしかったです。もう泣けて泣けてね。池ちゃんがまたいいピアノを弾くんだ!