ー 初回生産限定盤Aには、今作の制作過程を追ったレコーディングドキュメント映像を収録した特典DVDが付くということですが、制作過程で印象に残ったエピソードなどありますか?
常田:やはりずっと同じところで作っていたので、食には悩みました。
ー 食ですか?(笑)
常田:特に最近、デリバリーが減っているんです。不況の煽りなんでしょうかね。だから、ローテーション、 ローテーションで。
大橋:(笑)
ー そうですよね!
常田:だから、本当に今迄で一番悩んだかもしれません(笑)。
ー ちなみに多かったメニューは何ですか?
常田:トンカツですかね。
大橋:美味しかったですよ(笑)。
常田:でも、それ位しか思いつかないほど面白かったです。
大橋:だから、今回の初回生産限定盤は是非観て欲しいです。ボリュームもかなりありますし、映画みたいですよ!
ー おお!!
大橋:それを観てから曲を聴くのと、観ないで聴くのでは、曲への入り方が大分違うと思いますので、是非映像を観てから曲を聴いて欲しいです。価格も少ししか変わらないですし。
ー そうですよね。これは私も観たいですもん!!
大橋:是非観てください! ライブも観てもらっているので、その分制作を観てもらうと色々面白いと思います。
ー そうですね。それに、制作現場というのは通常、なかなか観られるものではありませんし、それを観た上でライブを観ると、またそのDVDの制作現場が蘇ってくるという楽しさもありますしね。
大橋:そうそう!! それに、そのDVDを観てもらうと僕たち二人、案外お互いの話を聞いてないことも分かりますし(笑)。
ー あはは!
大橋:そういう人間性も丸出しな感じがして面白いと思います。
ー 2003年にデビューして2013年で丸10年。現在アニバーサリーイヤーですが、この10年というのは、お二人にとってどんな10年でしたか?
大橋:僕は早かったです。前半五年位までは目まぐるしすぎて、制作をやっていると思えばすぐライブをやって、ライブが終わったと思えば、もう制作をやってという感じだったので、一年のスピードが、もの凄かった。それに対応する力がついて来てからは、少しだけゆっくり制作をするようになったんですが、僕のソロ活動もありましたし、その後また二人で活動し始めて…と考えると、一瞬のようにも感じます。もう最初の三年は本当に死にそうでしたからね(笑)。
ー それだけ目まぐるしかったですね(笑)。
大橋:そういうことをこなす体になっていなかったし、初めてのことも多いじゃないですか。だからもう対応していくのが大変でした。
常田:断れなかったんだよね。キツイって言っちゃ駄目な気がしてたんです、最初の頃は。スタッフや周りにいるみんなの方がキツイんだろうなって思ってもいたので。今はもう、スケジュールの調整の相談をすることも出来るようになって、必要以上に自分へ負荷をかけることもなくなりました。
大橋:当時は、断るという選択肢はなかったよね。
常田:そうそう。タブーなことだと思ってた。
ー そういうことも経て考えると、常田さんもこの十年は早かったですか?
常田:いや、僕は逆に沢山やったなという感じです。あっという間という気持ちも勿論ありますけど、思い返すと本当に色々なことをやったという感じがするので。まぁそれでも他のアーティストの方々に比べればまだ少ない方らしいですけど。
ー そうなんですか?
常田:リリース数としては少ない方みたいですよ。僕らよりキャリア少なくても30枚位出してる人達もいますから。
ー 確かに最近、精力的にリリースするアーティストさんは増えていますね。10年の間に、スキマスイッチとしての分岐点というものは何度か感じたことありますか?
大橋:僕の中で最初の三年はまず一括りです。その後、次の分岐点は三枚目のアルバム『夕風ブレンド』をリリースした頃ですかね。まぁ分岐点というか、これは一つの区切りかもしれませんが。あと、ソロ活動は確実にそのひとつといえるでしょうし、その前にやった2007年、初のアリーナツアーも、それこそLOFTでライブをやっていた頃は想像もしていなかったですからね!あんな大きい場所が埋まるわけないと思いながら当日リハーサルやっていました(笑)。
ー そうだったんですね(笑)。
大橋:ええ。でもみんなで頑張って成功して、そのすぐ後にソロ活動だったので、世の中的には「何で?」という感じだったかもしれませんが、僕の人生としては絶妙なタイミングだったと思います。
ー 大橋さんのソロ活動というのは、その後のお二人の向き合い方にも、良い意味で変化を及ぼしたように感じました。
大橋:それはあると思います。
常田:卓弥のソロ前、ソロ後では曲の手触りも全然違うと思います。勿論、昔のようなアプローチを今もやってみようとは考えますが、やはりマインドが違うように思います。あと、もう一つの分岐点としては、ありがたいことに「奏(かなで)」がすごくヒットして、みんなに「聴いてるよ!」って言ってもらえて、それこそミュージックステーションのようなテレビの音楽番組に出ることが出来て、そこからオリコンの10位以内を目指すようにもなりました。「奏(かなで)」自体は、それでも10位以内には入ってないんですけど。
ー そうだったんですね。
常田:そうなんです。アルバム『夏雲ノイズ』の時に初めてデイリーで1位になって、最終的には週間ランキング2位だったんですが、当然ですがスタッフをはじめとする周りの人がすごく喜んでくれて、そこで一つジャンプアップ出来たのかなと思っています。
ー 今作を携えてのツアーが10月からも始まりますが、Sukimaswitch 10th Anniversary2003-2013ということで何か特別な想いなどありますか?
大橋:『DOUBLES BEST』をひっさげてということではあるんですが、結局二人だけで回ろうと思うのでアルバムの再現が難しいんです。今はその部分をどうしようかと考えているところなんですが、どちらにしろ相当練習しないと駄目だし、個々のスキルをきちんと上げていかないと51公演回るのは相当きついじゃないですか。
ー そうですね。
大橋:でも、ここにきてスキルアップするチャンスがあるということは、すごく良いことだと思うんです。十年やってきたから、このペースを守ればずっと音楽が出来ていけそうかなと思うとすぐ駄目になってしまう気がするので、喝を入れられる感じです。ただ、お客さんにはそんなことを考えず楽しんでもらいたいので、これからどんどんアイデアも出していこうと思っています。
ー 最後にエムファン読者のみなさんに一言お願いします。
大橋:セルフカバーは色々なアーティストも出されていますが、とても難しいアイテムだと思います。でも今回作ってみて、もし僕らの音楽を今迄聴いたことのない人が、ここから入ってくれたとしたら、オリジナルの方にさかのぼって欲しいと思いますし、オリジナルを聴いたことのある人なら多分、良い意味で裏切っていると思うので、楽しんでもらえると思います。それとは全く別モノという感覚でツアーに足を運んでもらえると三度も四度も楽しめると思いますので、是非ツアーも含めて僕らの音楽を聴いてください。
常田:『ユリーカ』と『DOUBLES BEST』のCDジャケットが、かなり面白いことになっているので、是非手に取ってもらいたいです! 特に『ユリーカ』は仕掛けが満載ですし、タイトルの意味である「わかったぞ!」ということがいくつかあるので楽しんで欲しいです。『DOUBLES BEST』も、中身を観るとかなり面白いことになっているので、パッケージも含め、手にとって歌詞も観て楽しんで欲しいという気持ちは、この二枚に関しては、今迄以上にあります。
ー ありがとうございました。ツアーも楽しみにしています。
取材・文/まさやん
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