ー あれ?昆虫駄目だっけ?
ものによって。蜘蛛や蝶は大丈夫だけど、ブーンって勢いよく飛ぶやつは駄目ですね。
ー そか。じゃあ夜のマラソンには気をつける!
そうそう(笑)。あとメイクをしすぎない。
ー 確かにいつもナチュラルメイクだよね。目元だけキラキラとラメがポイントとして光っているのが可愛い。
これめっちゃ聞かれるんです。「そのキラキラは何を乗せてるの?」って。それで「これは文房具なんです。」って言うの。
ー え、文房具?
画材屋さんで大きい粒子のラメパウダーを買って来て、それだけを単体で乗せてるんです。もう5年以上使っているんですよ。
ー 初めて知った(笑)。まさかマニキュアも画材ってことはないよね。
マニキュアはちゃんとAN◯A SUIを使っています(笑)。
ー 今回もCDジャケットがすごく可愛い。眉間にはビンディをつけているんだね。あれ?真梨恵ちゃん、結婚したの?
あー、そうですよね。ビンディって本当は結婚している女性がつけるものですからね。単純に可愛いなと思って。ビンディは昔から大好きで、今回は「第三の目」が開くイメージでつけてます。
ー なるほど。ちなみに写真のベッドは私物だとか?
そうなんです。この撮影でだいぶ傷んだので「お疲れ様」って言って処分しましたが、17歳位からずっと使っていたんですよ。
ー じゃあ、このベッドは真梨恵ちゃんの悲喜こもごもを見てきてるんだ。
そうそうそう(笑)。
ー ジャケットデザインの着想は?
夏に合う、夏を詰め込んだような1枚にしたいというのと、見ているだけで元気が出るような色合いにしたかったんです。だからイエローと鮮やかなグリーンが映えるジャケットにしました。ジャケット撮影に携わったのが全員女子だったので、みんなでえっちらおっちら運びました(笑)。
ー 大変!でも飾り付けも含め楽しそう。
脚立に登って、女子ならではアイデアやセンスで飾り付けをしました。MVに関しては男性スタッフもいるので、大きい身体の男性スタッフが旗とかを飾り付けているのが逆にめっちゃ可愛かった。
ー “わかんないのはいやだ”と、この“クリア”は、doaの徳永暁人さんがアレンジを担当。かなりタフな注文をしたとか?
そうなんです。今作は夏にリリースをしたいとずっと決めていたんですが、そうするには結構時間がなくなっていて…。でも絶対に良い作品にはしたかったから、そんな我儘な要望に応えてくださいました。それまではアレンジをお願いするときに、結構ラフというか、抽象的なイメージだけ伝えることもあったんですが、今回は「ここのセクションで、こうして展開してください。」みたいな感じで、細かい点も含め結構沢山のイメージをお伝えしました。でも徳永さんからは速攻でアレンジが届きまして。しかも直しをお願いしても速攻でしたし、やっぱりすごいな。
ー どれだけ音楽の引き出しがあるんだって感じですよね。
本当ですよ。“わかんないのはいやだ”では、「ラムのラブソング」のテイストを入れて欲しいと思って、徳永さんにお渡しする参考曲に入れていたんです。そのラムちゃん感の表現がすごい!
ー ラムちゃん感ね(笑)。
そう(笑)。あと“クリア”は終わり方をこだわったんです。涼しげに終わるんだけど、元気いっぱいではなく知らず知らずに音が少なくなっていきながら、最後は少し淋しい感じでピタッと終わるイメージ。日常のようなアップダウンが、1曲の中にさりげなく欲しかったので、ここは何回も直しをお願いをしました。
ー c/wの“夏の日”ですが、やっぱり真梨恵ちゃんのアコギの弾き語りはいいね!
本当ですか? やったー!
ー 私は大好き。ファンの人も勿論同じだと思うけど。
嬉しいです!私はギターがあまり巧くないので、伝える気持ちMAXでやることしか、私が弾き語りするメリットはないというか(笑)。
ー いやいや、そんなことないって(笑)。この曲は子ども時代の家族旅行の想い出がテーマになっているとか。
子どもの頃に行った家族旅行を、ふと思い出している大きくなった私の歌です。この時の旅行がすごく印象的だったというよりは、「何で今思い出すんだろう?」って。そういうことってありませんか?
ー あるある。小学生時代の他愛ない日常のこととか。
そうそう。この曲もそういう感じなんです。
ー 何か思い出すきっかけがあったのかな?
いや、夏で暑かったからじゃないかな(笑)。本当に暑い日で、ふと思い出したんだろうけど、もしかしたら心のどこかで親のことが気になっているとか、会いたいと思っているとか、何かしら意識していないところで想っていたのかもしれません。小学校の頃は車でよく出掛けていて、車内はまじでうるさかった!