「ギタ女」なる言葉が出来るほど、ギターを弾きながら歌うシンガーソングライター女子は最近増えている。今、 そんな「ギタ女」の中でも人気急上昇中なのが、8月6日にニューシングル『スクランブル』をリリースする山崎あおい。ちょっと切ない気持ちを爽やかなサウンドで届けてくれる彼女の歌声は等身大。今年8月で21歳を迎える山崎あおいに、作品のことや「運命」について話を訊いてみた。
ー そういえば初の夏フェス【JOIN ALIVE】に出演されましたね。
はい。すごく楽しかったです!野外ステージでのライヴは何度か経験あるんですが、あそこまで広い野外で歌ったのは始めてでした。音圧が凄いんですよね。ガシガシに来ました!
ー 数十年ぶりにお酒も飲んで。
そう、数十年ぶりにね(笑)。(7月20日の山崎あおいブログ「シュール イズ ビューティフォー」を参照)
ー 8月6日リリースのニューシングル『スクランブル』ですが、タイトル曲はすごく胸キュン度の高い曲ですね。
ありがとうございます。この曲を書いたのは最近なんです。
ー いつ頃?
今年の3月に【山崎あおい1stワンマンライブツアー2014~アオイハル~】が終了して、その後に書きました。その時期「幸せって何だろう?」って、ずっと考えていたんです。随分広いことを考えていたと自分でも思いますが(笑)。
ー 確かに広いね(笑)。
でもそうやって考えていくと、どうやって生きても幸せになれると思ったんです。例えば、美味しいものを食べているだけで幸せだし、TVを観ているだけでも幸せ。そう考えた時に、これがないと全部の色を失うと感じるような何かがあったら、それが「運命」のものであり人なんじゃないかと感じたんです。それで、そのグルグルしていたことを曲にまとめようと思い書いたのが、この“スクランブル”という曲です。
ー 歌詞の中にも「運命の人」という言葉が出てきますが、これがないと全部の色を失うと感じる…それは愛しているとはまた違うのかな。
「愛してる」という言葉だけでいったら多分、家族も愛しているし、ペットも愛しているし、友達も愛してる。「愛してる」とは広い意味で、色々なものに使える言葉だと思うし、当てはまると思うんです。そう考えると意外とそんなに重い言葉ではないんじゃないかなと。それに対して「運命」は、人生でひとつ出会えるか出会えないかの大きなものになるんじゃないかと思っています。
ー 恋愛でなくても良いんだけど、あおいちゃんが今迄「運命」を感じたことは?
まさにそれが私にとっては音楽なんじゃないかと思っています。中学校一年の時にYUIさん主演の映画『タイヨウのうた』を観てからギターを始めて、その出会いによって私の人生が大きく変わったというか、その一点がなかったら私は多分こうやってインタビューを受けていることもないと思うし、多分選ぶ大学も違ったと思うんです。
ー まさに運命だね。
そう思います。音楽をやっている自分だから、楽しめることも沢山あるんじゃないかと思うんです。というか、音楽をやっていない自分が、何かを楽しんでいる姿があまり想像できなくて(笑)。
ー では、 最近見つけたお店や物などで、ライトに「運命」を感じたことは?
近所の洋食屋さんにだいぶ昔、一度だけ友達と行ったことがあったんです。そこがすごく美味しくて感動したんですが、看板が出ていないようなこじんまりとしたお店で、ずっとお店の名前も分からなかった上に、場所もちょっと複雑なところにあるから、もう一度行こうにも、あまり思い出せなくて(笑)。
ー あらら。
そういう状態だったので、2、3年そのお店に行くことが出来なかったんです。でもずっと「またあのお店に行きたいな。」と思っていて。でもそんなある日、偶然お店の前を通りかかって!それで今度は、場所もきちんと覚えて行けるようになったので、運命の再会を果たしました!(笑)
ー おー!…ということは、最初にお友達とそのお店に入ったのは、たまたまだったの?
そうなんです。本当は別のお店に行こうと思っていたんですが、迷っちゃって(笑)。それでたまたま空いていたそのお店に入ったんです。その時は冷製スープとステーキを食べたんですが、値段も手頃でお店には楽器が沢山置いてあって。ご夫婦二人で営んでいるような小さな洋食屋さんなんですが、上京したばかりの時に行ったので、東京にもあたたかい場所があるんだなと感じた記憶があります。