ー では作品の話に戻りますが、今作はあおいちゃんのシングル史上、一番気持ちをストレートかつ積極的に表現しているような気がするんだけど。
そうですね。アルバムの中では、いままでも攻めた歌詞の曲は多かったんですが、シングルではそんなになかったです。
ー 何か心境の変化があったとか?
アルバムでそういう攻めたアプローチの曲を書いていく中で、私自身すごく楽しい気分になったし、攻めてもそれがきちんと相手へ届くというか、リアクションを観ることも出来たので、そういう殻は破っていこう、攻めていこう!という気持ちで書きました。
ー サウンド面では、イントロのギターフレーズが特徴的ですね。
サウンドは、すごく爽やかな感じにしたいと考えていたんです。聴き心地の良い感じ。だからイントロでもその爽やかさを意識しました。
ー あおいちゃん自身がこの曲で一番聴いてほしいと思うところ、またこだわった点は?
「君だけが 私を不幸にできる」「きらきらと憂鬱が流れてゆく」というふたつの歌詞が、私の歌いたかったテーマを表しているし、私らしい歌詞の書き方が出来たんじゃないかと思っています。
ー ちなみに最近、あおいちゃんをちょっとした不幸にした出来事は?
最近はあまり良い夢を見ていなくて。夢は毎日見るんですが、悪夢まではいかないけど微妙に傷つくとか、微妙に焦る夢を毎日見ていて。
ー えー、毎日?何か気持ち的に追われることがあるの?
ちょうど今、期末課題の時期なので…(笑)。
ー そうか!
(うなだれながら)「あぁ、レポートやらなくちゃ…。」って。あとこの前は、「クレヨンしんちゃん」の、しんちゃん役に声優として抜擢される夢を見たんです!私は頑張ってモノマネして役に挑むんだけど、ダメ出しばかり喰らうし、世の中からも叩かれるし。「あぁ、私にはクレヨンしんちゃんは務まらないんだ…。」という夢を見て、ちょっと目覚めが気持ち悪かったです(笑)。
ー それは気持ち悪いね(笑)。そういう時って、起きた後に実際に声真似とかしてみない?
やりますよね!でもやっぱり出来ないやって(笑)。
ー あはは!そういえば、“スクランブル”のミュージックビデオでは、バスの天井に乗って歌っていましたね。
すごく楽しかったです!監督さんから「こういう撮影をします。」って説明を受けた時から一番楽しみにしていたシーンだったんです(笑)。なかなかバスの上に乗ることってないじゃないですか。
ー まぁ、ありえないね(笑)。
そうですよね!自分でバスでも持っていないかぎり(笑)。だからすごく楽しみで。高い場所もわりと好きなんですよ、私。
ー 観覧車とかも平気?
平気です!だからひょいひょい登って、楽しかったです!
ー また楽曲の話からは離れるけど、そういえば最近、Michelle Branchを聴いてるらしいね。
はい。サウンドも彼女の歌い方も好きで、昔から結構聴いていたんですけど、最近またよく聴いています。何か安らぎを感じるんですよね。
ー 他に最近ハマっているアーティストとかありますか?
わりと色々聴くんですが、私はアーティスト単位で聴くというよりは、アルバムやシングル単位で聴くことが多いんです。少し前ですが「秒速5センチメートル」などを作られたアニメーション作家の、新海誠さん作品のイメージアルバム『Promise』をよく聴いていました。ピアノだけのインストがメインなんですが、すごく良かったですよ。
ー そういう音楽を聴いた時は、ダイレクトにサウンド面でという意味ではなく、イメージとして曲作りにインスピレーションを与えてくれたりするもの?
しますね。歌詞が入っている楽曲を聴く時よりも、インストの方が景色とマッチしている感じがあるので、そういう音楽を聴きながら街を見ることで「あ、これ綺麗だな。」と思ったり。そうやって風景を見ながら、私は言葉で景色を歌いたいという気持ちになったりします。