ー あ、そうだったんですか(笑)。では何故このテーマを?
小幡:この曲は野球がテーマでこそありますが、根っこにあるのは自分自身にも通じる青春時代です。でも野球って特有の泥臭さというか土臭さってあるじゃないですか。
ー 分かります。
小幡:これがまたサッカーだと少し違うのかなと。それこそ甲子園を目指して頑張る高校球児がテーマということに意味があると思ったんです。
あんにゅ:夏だしね。最初この曲は、青春を振り返っている歌詞だったんです。
小幡:そうそう。書き換える前の歌詞も気に入っていたんですが、高校野球というテーマなので「今」青春している歌詞の方がより伝わると思ったんです。でも一度出来上がった歌詞を書き直すには、すごいエネルギーを使いました。ただ、リアルタイムな青春を歌った歌ですが、最後の「僕らがずっと駆け抜けた季節は時を超え 永遠に変わる 信じたイマを生きていこう」という部分では、高校球児である青春の日々を背負って生きて行こうという、これからの自分に対してのリアルタイムについても触れています。そしてこの曲は、青春時代を一緒に駆け抜けた仲間たちに対する手紙みたいなものでもあります。
ー 全体を通してみると、高校球児だけでなく色々なことを頑張っている人の応援歌にも聴こえたのですが。
小幡:そう言っていただけると嬉しいです!
あんにゅ:自分たちも一緒に曲を作りますが、小幡さんも自分の曲があり、私も自分の曲がある。先程も言いましたがぶつかることもある(笑)。
小幡:(笑)
あんにゅ:それは本当に歌詞通り、「常にライバル 常に親友」なんです。ぶつかることもあるんだけど、一緒に良い作品を作っていこうという意味で、私はすごくこの曲が好きだし、素敵な歌詞だと思っています。
小幡:あ、ありがとうございます。なかなか褒められることもないんだけど。
あんにゅ:そんなことないでしょ。褒めますよ!普段も褒めますよー!
ー “君がいる空”は、切なくも美しいメロディに心打たれました。冒頭の「愛した人は今 風となって 野道に吹雪くのです」という歌詞にドキッとしました。
小幡:実際別れの曲ではあります。まぁ失うと言っても色々な意味がありますよね。道を違えてしまったとか、死別してしまったとか。
ー ええ。私は後者と受け取りました。
小幡:この曲はコアラモード.を組む前からアイデアはあったんです。…実はこの話、まだ誰にも言っていなかったんですが、母親の入院から着想を得た曲なんです。今はもう元気になったのですが、ある時期母はずっと具合が悪くて高熱が続いていたんです。それで入院することになり「あれ?もしかしたらもう駄目なのかな。」って思ってしまった時、お見舞いの帰り道にすごい悲しい気持ちになってこの曲のサビが浮かんだんです。結果的に普遍的な別れを歌う曲にはなったんですが、色々な形で愛した人が今、風となって野道に吹くというか。別れてしまった人を心だったり肌で感じながら、空から見守ってもらっているような。そんな風に、別れてしまった人のことを感じている曲です。
ー あんにゅさんはそのことを?
あんにゅ:ちらっと聞いたことはありましたが、この曲の歌詞に繋がっているというのは初めて聞きました。でも私も今は会えない人がいるので、そういう人のことを思い浮かべて歌いました。この曲はライヴでもよく歌っている曲なんですが、ようやく音源に出来ました。
小幡:実はこの曲、一発録りなんです。
ー こういうシンプルなバラードで一発録りって、すごく難しくないですか?!
小幡:すごく難しいです!
あんにゅ:更にこのレコーディング日に、“Dan Dan Dan”のミュージックビデオの撮影をしていて。 海辺で灼熱の中、暑くて暑くて…。
ー それはハードでしたね!
あんにゅ:二人ともヘトヘトになりつつ(笑)。
小幡:しかも本当は一発録りの予定ではなかったんです。この日はピアノを録る予定だったんですが、ピアノを録るには仮歌が必要だということで、あんにゅに歌ってもらって。
あんにゅ:でも実際仮歌を入れていたら、この曲は一緒に録った方が良い感じになるかもしれないということで、ライヴと同じようにいっせーのせで録りました。
小幡:ただ体力的に限界も近かったので、一回に集中しようということで。だからその集中力で生まれたテイクです。
ー でもその疲労感が、この曲の切なさの表現力になっている気がします。
小幡:レコーディング中にもその意見は出ました!
あんにゅ:後半になってどんどん声がかすれてきて。でもそういう微妙なニュアンスもこの曲にはとても合っていたと思います。本当に二人で集中して録ったので、是非皆さんにも聴いて欲しいです。
ー そして“君がいる空”でしっとりしたかと思うと、“We Are Coalamode.2!! ~公生 & かをりver.”で盛り上がる!
あんにゅ:そうなんです(笑)。だから今回は曲順もすごく悩みましたし、“君がいる空”と、“We Are Coalamode.2!! ~公生 & かをりver.”の曲間は、他の曲よりも少し秒数を増やしました。
ー なるほど。『七色シンフォニー』にはc/wに“We Are Coalamode.!!”が収録されていましたが、今回はそのパート2。
小幡:はい。“七色シンフォニー”を「四月は君の嘘」で起用していただいたことで、「四月は君の嘘」のイベントにも出演させていただいたんです。だから今回 “We Are Coalamode.2!! ~公生 & かをりver.” に参加していただいた花江夏樹さん(有馬公生役)や種田梨沙さん(宮園かをり役) とも実際交流させていただいた中で、出来れば次に繋げられないかと考えていたんです。だから花江さんと種田さんに駄目もとでお願いをしたら、お二人とも快諾してくださって。花江さんも種田さんも本当に売れっ子声優さんですので、参加してもらえることが喜びでしかなかったです。
あんにゅ:しかもこの曲は愉快な曲なので、どういう風に言葉を入れて頂こうかすごく悩みました。花江さんのレコーディングに立ち会わせていただいたんですが、本当にレコーディングが早かったんです!
小幡:花江さんに至っては僕より年下なんですが、本当にプロフェッショナルな方で、全ての行程が15分位で終了したんです。
コアラモード.プレゼンツ「はまっ子アラモード.Vol.1」
2015年8月31日(月)open16:30 / start17:00
関内・ベイジャングル
学割 1,000円(D代別600円)
一般 2,000円(D代別600円)
観覧は学生限定ではございません。どなたでもお越し頂けます。
チケットのお問い合わせは関内・ベイジャングル(http://www.bay-jungle.jp/)へ。
★学生出演者募集
・参加は学生限定
・参加ノルマ2,000円×10枚(機材費別)
・バンド、アコースティック 形態は自由です。
詳しくはコアラモード.オフィシャルホームページへ
コアラモード.初ワンマン
『We Are Coalamode.!!2015〜こりゃどーもフェスタ〜』
9月21日(月祝)
横浜BAYSIS
open16:30 / start17:00