空飛ぶ深海魚
泰行: デモテープの段階では「セレーネのセレナーデ」とサウンドの感じとか曲のテンポとか浮遊感という部分でカブるかな?と思ったんですが、歌詞を書くにあたって、子供達が夜中に遊んでるような風景や、日本の街並が思い浮かぶような歌詞にできた事で最終的に曲の世界観がちゃんと出たと思います。
実際僕が子供の頃、普通に暴走族のエンジン音が遠くで聞こえてたり、あとは花火や盆踊りの音だったり。そういう身近にもある風景の感じが出せたらなぁと思って作りました。
都市鉱山
高樹:ニューウェーブですよね(笑)曲調がそういう感じだったので、どう歌ったらいいのかなって。普通に歌ってみたらあまり面白くなかったんで、そういうサウンドに合う歌にした方が良いのかなと思って。そういう歌い方を試しにやってみたら出来たんです(笑)
Round and Round
泰行:間奏で、ちょっとフォルクローレというか、アンデス山脈…「コンドルは飛んでいく」みたいなメロディーが出てくるんですけど、はじめはそれが無くて、その部分が出来上った事で「あ、この曲面白いな」て思ったんですね。フォルクローレっぽい部分が出来て一人前の曲に仕上がったかなと。曲を膨らませて行く際に、まったく別のメロディーがここで来たら面白いだろうなぁって感じでサビが2つあるみたいで何か面白い曲になったなと思ってます。リズムの基調はレゲエなんですけど、アンデス山脈とかが出て来ると、不思議な混ざり方をしてキリンジの音楽になったなと思います。
秘密
泰行:この曲もキリンジらしいと感じだなと僕は思ってるんです。 歌詞の内容とかもあまり僕が書くタイプではないですけど、 中々うまく出来たかなぁって思ってます。
サウンド的には、ほとんどアイデアが無いままスタジオに入って、打ち込みのシンプルなドラムとギターと歌だけってとこから入ったんです。でもノーアイデアだった割にはうまいこと転がっていって、1個1個の音は丁寧に録っていたので、極力音を足さない方向で膨らませて行くという事でトータルバランスの良い曲が出来たと思っています。
アンモナイトの歌
高樹:ピアノのイントロで始まって、だんだん音が増えて行くんですけど、最初はピアノ1本でもいいかなって思ったんですが、ちょっと音像的に物足りない気がしたので、ウッドベースを8本ダビングしたんです。それがあってふわっとした感じになったんですね。クラシックっぽいけどちょっと面白い曲調になったかなと思ってます。歌詞も幻想的な雰囲気があって。ただ耽美的なだけで終わるのは良くないと思ったので、「ナヌ?!」っていう一文があった方が良いかなと。
小さなおとなたち
高樹:これも去年の12月に配信限定で出したんです。元々はガットギターで作ったちょっとヨーロッパ的なメロディーだったんですね。アコースティックな感じでしっとりまとまるかなとも思ったんですが、それだとやはりつまらないような気がして、ドラムのパターンを工夫してみたり、ギターのアルペジオと相性の良いプログラミングを考えてみたりしているうちに音響的に面白くなってきて。それで、山あり谷ありなアンサンブルになったんですよね。単にいい感じだけで終わるのもつまらないと思ったので、最後に一山あって、場面が変わってまた歌に戻るっていう。だから、プログラミングされた部分と生々しい部分が後半に来るっていうのが音像としての面白さもあって結構飽きずに聴けると思うんですね。メロディーも良いメロディーが出来たと思ってます。