15周年アニバーサリー・イヤーのスガ シカオが約10年ぶりに『Sugarless II』をリリース。Mr.Childrenの桜井和寿とのレコーディング話や今のスガ シカオが考える音楽のあり方、赤裸裸インタビュー。また、スガさんのブログでは恒例の「教えて!! シカオちゃん!!」エムファンヴァージョンもやっちゃいました!
ー『Sugarless』が2001年10月に発売されて、約10年を経て『Sugarless II』がリリースになりますね。今回はラブソングベストということですが…。
ラブソングベストって、僕が言ってるわけじゃないですよ(笑)
ー また、しょっぱなからそういうことを(笑)。スガさん自身はどういうアルバムに仕上がったと思いますか。
基本的に、新曲と提供曲のセルフカヴァーとアルバム未収録曲を集めて一つの作品にするというのが、もともと『Sugarless』のコンセプトなんです。しかも最近の活動がファンキーに踊ってイケイケなイメージできているので、カップリングはバラードが多くなり、必然的にバラード色の強いアルバムに仕上がったと思います。
ー それでもあえて「愛」ということに焦点を絞って考えると、「ネコさん」が入っているのが、個人的に嬉しかったです。他とは違う種類の愛を感じますし、スガさんとしても普段とは質感が違いますよね。
そうですね。これはかなり昔から歌詞のイメージは持っていたんですが、なかなかこういう歌詞がのる曲というのがなくて、そのまましばらく放置してあったんです。でもそれに合う曲がやっと出来たので、リリースすることにしました。
ー「Loveless」はライヴでもかなり人気ありますよね。
定番曲になってきていますね。まるで自分の曲かのように歌っておりますが全然自分の曲ではございません(笑)
ー たしかに、完全にスガさんカラーに仕上がっていますね。私はCOILの原曲も好きですが、スガさんアレンジもカッコイイですよね。声を変えているのはトーキングモジュレーターですか?
あのエレクトロ声はモジュレーターじゃないんですよ。Pro Tools(音楽ソフト)のプラグインで、ピッチ修正ソフトというやつです。例えば、ある音程で歌わなければいけないのを、違う音程で歌うとそれをグッと持ち上げるんですよ。そうするとあのエレクトロ声が出来るというわけ。
ー なるほど!あと、新曲「コーヒー」は、スガさんらしい繊細な感じがすごく沁み入りました!
ありがとうございます。これもかなり前に作った曲なんです。アルバム「FUNKAHOLiC」(2008年9月発売)をリリースして、そのツアーの時には歌っていました。
ー でも音源化はされていなかったですよね。
「FUNKAHOLiC」にも「FUNKASTiC」にも全然合わなくて(笑)、毎回毎回見送りどおしだったんですよ。でもようやく入れられるアルバムが出来ました。
ー 歌詞に「ずっと隠していても 心で日々大きくなってしまう」とありますが、何故想いを打ち明けることをしなかったんでしょうか。
そこが、微妙なところなんですよ! そこを言えちゃう人が勝ち組なんですかね。
ー スガさんはどうなんですか?
僕は言えないタイプです。ミュージシャンとしても「愛してる」とか「好きだ」というのを連発できる人が勝ち組だと思いますよ。
ー 勝ち組って(笑)「ファスナー<with 桜井和寿(Mr.Children)>」 ですが、何の予備知識もなく聴いていれば、この曲はスガさんのオリジナル曲だと思ってしまうテイストですね。
そうですかね。…あぁ、でもそうかもしれないな。
ー もともと桜井さんがスガさんの作品にインスパイアされて作った曲ということですが。
そう言ってくれていますよね。でも僕はこんなにいい曲書けませんから(笑)。ただ実際僕が普段よく使うコード進行に似ています。あとテーマの取り方も僕っぽいかもしれない。桜井君はそういうのが上手なんですよ。誰かに乗り移って書くということが。
ー 音楽ドキュメンタリー映画「Mr.Children /Split The Difference」で共演もされているんですよね。
はい。“Hitori Sugar”という僕の一人ライヴでずっと「ファスナー」を カヴァーさせてもらっていたんです。そしたらミスチルが映画を作る時に声をかけてくれて。そういう縁もあったので、今回は収録作品としてきちんとカヴァーさせてもらいました。
ー 今作では桜井さんと改めて2人でレコーディングをするにあたり、桜井さんとは事前に話し合ったりしたんですか?
あまり予定調和に計算づくしでやると面白くないので、僕からの提案は当日まで何も決めないでセッションバトルをやろうということでした。だからレコーディング当日に初めて歌うパートも弾くパートも決めたんです。そしたらハモリが難しくて僕が出来なかったっていうね(笑)
ー この曲、すごく難しそうですよね。
難しかった!!!
ー 桜井さんとのレコーディングはどんな感じでしたか?
桜井君はバンドの人だから、一人でアコースティックギターを持って歌うということがあまりないのかもしれないので、僕としてはそれを観てみたかったという気持ちが、まずあったんです。でも、ap bankを毎年やっているからギターがすこぶる上手くてアイデアもどんどん出てくる。だから「次の部分はどうしたらいいだろうね?」というようにアイデアが難航することも全然なくて、3、4回目位でOKテイクが出ました。
※スガ シカオの出演日は8月20日(土)となります。
国立代々木競技場第一体育館
音霊 OTODAMA SEA STUDIO
※スガ シカオの出演は9/18となります。
スガ シカオ 公式HP:http://www.office-augusta.com/suga/index.html
アリオラジャパン:http://www.ariola.jp/