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3月17日、 Galileo Galileiの地元北海道からスタートした<Galileo Galilei 2ndアルバム「PORTAL」レコ発全国ワンマンツアー>も、4月28日 ZEPP TOKYOにてファイナルを迎えた。 ここのところのGalileo Galileiの変化は目覚ましい。野口一雅が正式メンバーとなり、 一層厚くなったサウンドや、尾崎雄貴(以下:雄貴)の声の変化。エレクトリックなアプローチや自分達がやりたいと思うことへの飽くなき追求と挑戦。 この日は久しぶりのGalileo Galileiライブだったために、余計にその変化が楽しみだった。 メンバーが登場すると、SEにかぶせぎみで尾崎和樹(以下:和樹)がカウントを打ち、インスト曲「4」でライブはスタート。デビュー当時の青春ギターポップの表情は陰を潜め、サウンドマシーンとなっている5人。手拍子が一段と大きくなり「老人と海」「さよならフロンティア」へ続けると、雄貴のヴォーカルとしての表現力が広がっているのが分かった。佐孝仁司のベースが身体をしびらせる程に響くと、ステージの光に群がるオーディエンスの弾む姿が見えた。 雄貴はギターを背中にだらりと背負い、肩先まで伸びた髪を揺らしながらサンプラーを操作している。しかも野口だけではなく佐孝や岩井郁人もそれぞれ鍵盤を操っているではないか。「フロイト」では岩井郁人の鍵盤が楽曲に滲み、繊細な感情を紡いだ言葉が雄貴の口から静かにこぼれる。「明日へ」はことさらカッコ良さを見せつけた。スペーシーな音に、テクニカルでパワフルな和樹のドラム。激しく叩き付けるような野口の鍵盤に大歓声があがる。 「ツアーファイナルのZEPP TOKYOということで、今までにない位の多くの人の前で緊張しています。今日は来てくれてありがとうございます。」 雄貴がそう挨拶をすると、「僕らを好きでいてくれる人たちと『PORTAL』の世界観を共有したい」と続けた。 「星を落とす」では、メンバー全員が和樹に向かい合い、呼吸を合わせるとイントロと共に、中央のミラーボールがフロアにも星を落とした。そして「くじらの骨」ではファンファンファン…と、踏切りの音の後、”電車”というより”汽車”というような音が優しく、少し憂鬱な風景を広げる。居場所を探すようなGalileo Galileiの繊細な歌詞の世界は、きっと、特にメンバーと同世代のオーディエンス達には、自分の胸の中の出来事のように映るかもしれない。さっきまで激しくジャンプしていたオーディエンスも、雄貴の静かな息継ぎにさえじっと聴き入り、その風景に落とし込もうとしている。 …が、「Monday7’s」になればやはり、グルグルグルグルグルグルと、タオルを振り回し、「セブン!」と大きくジャンプする。そして野口のカリンバが「青い栞」のイントロを暖かく響かせると、オーディエンスは疾走感溢れるメロディに更にテンションをあげた。 「今日は『PORTAL』の曲を満遍なく出来ました。」 と大きな歓声と共にアンコールで再びメンバーが登場。雄貴はそう挨拶すると、「明日へ」で使ったサンプラーの話や、札幌のわんわんスタジオの話をした。オーディエンスも関心深げに聞いていた。本編では殆どMCがなく、アンコールになってからそれぞれ喋り始めた。 今回、メガネ君だった岩井は、演奏中メガネが落ちてくるので、ガムテープで止めてあることを明かすとフロアからは笑いが起こった。しかしメガネに関しては先輩(?)の佐孝はしっかりスポーツタイプのメガネ止めをつけていて、普段なかなか見られない部分に、これまたオーディエンスは関心深げ。 「このバンドキッズあこがれのZEPP TOKYOでファイナルが迎えられて嬉しいです!」と岩井が挨拶。 …が、「もっとぶっ込んで!」と雄貴がダメ出し(笑)。 今年高校を卒業した和樹は、”高校生のわりに(ドラムが)すごい”と言われなくなるのが少しだけ寂しそうだったが(笑)、「僕は、大人への階段をゆっくり歩み始めています。」といい、「これからもGalileo Galileiと尾崎和樹を宜しくお願いいたします!」としっかりアプローチ。 雄貴は、和樹が無事に高校を卒業できたことを、兄らしい表情で喜びながらも、「今日は最高のノリでした。後でまた思い出してニヤニヤしちゃうライブになったと思います!」と挨拶。「Imaginary Friends」で、大歓声と共にこのツアーファイナルは幕を閉じた。 楽器の多様や、新たなサウンド面の追求に雄貴は「こんなにファンがついてきてくれるとは思わなかった」と、 ライブ後、盛り上がりを見せたさっきまでのステージを思い出すように嬉しい表情を浮かべた。もしかしたら「今」あるGalileo Galileiも、半年、1年後には違う姿を見せてくれているかもしれないと考えると、まだまだ彼らから目が離せないと感じたし、このツアーファイナルはまさにそういうものが集結したステージであった。 TEXT:まさやん
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