今日は日曜日。レイジーなサンデーアフタヌーンから「オカモトズに夢中」「10’S」を爆音で聴く。上がってきたぞ!テンションが!そう、今夜オカモトズのワンマンライヴを生で観るのだ。 さぁ、いざリキッドルームへ!
会場に着くなりこの日を待ちわびていた大勢のオーディエンスで、すでに熱気があふれている。フロアに降りて行くと、さすがに今話題の赤丸急上昇バンドの登場だけあって、立錐の余地もないとはまさにこの事。満杯である。一応ライターのはしくれとして来ている訳なのだが、ノートを開く事も無理。早々にペンをとるのをあきらめ、この目と耳にしっかり焼き付けて帰ろうと決意した。
オープニングナンバーは最新アルバム『オカモトズに夢中』から”Stomp Feet Stomp”。1曲目からテンション上がりっぱなし!さらにVoのオカモトショウが煽る。さらにテンションが上がる。さらに煽る…。会場は早くも興奮のルツボに。海外でも経験を積み、さらに絶賛されているのもうなずける。以前イベントで観た時よりも確実に成長している。バンドはいきなりトップギアに入れた状態で立て続けに4曲をプレイ。
「新宿からやって来た、オカモトズです!」ショウが叫ぶ。
そして、「みんなゲラゲラ笑ってくれ!」と言って”笑って笑って”をプレイ。M7では新曲を披露してくれた。椅子の高い(これがたまらんのです!)ドラムのオカモトレイジがクレイジーにビートを刻み、ベースのハマ・オカモトがエントウィッスルばりのスゴいフレーズをエントウィッスルばりにクールに弾く。オカモトコウキのエッジの効いたギターカッティングに、若き日のシド・バレットのような美しい顔立ちのオカモトショウがシャウトする…。
続くM8”誘惑ブギー中毒ver.”は今回のツアーのためのスペシャルメドレーだ。ショウの吹くブルースハープが黒っぽい!そしてショウが掛け合いを煽る。「オレは」…客「ブギー中毒」、 ショウ「みんな」…客「ブギー中毒」、 ショウ「恵比寿」…客「ブギー中毒」リキッドルームが大きく揺れた。
MCに入り、「昨夜の大阪(ワンマン)から車で帰って来ました。でも疲れてないぜ!」と ショウが言う。レイジも同調すると「お前ゲームばっかしてたじゃん」とハマに突っ込まれ会場内は爆笑に。ワンマンライヴということもあり、ここではいつもMCを担当するショウ以外がMCを回すが、「MCあんま考えてなくてさ」「どうやって次の曲に行く?」これにまた爆笑。でも、こなれていないMCがまたいいじゃないか。さらにライヴ前に会場をあたためてくれたDJの将元を紹介。彼と出会ったいきさつも語ってくれた。
MCの後は、M9”ハッピーワールド”で後半に突入。ミディアムテンポのロックナンバーだ。この曲ではみんな横ノリで踊っている。まるでレディー・ステディ・ゴーのようでいい光景だ。そしてもう1曲新曲を披露。これもミディアムテンポのナンバーで、循環コードを使っているのだが、彼らがプレイするとやはりマキシマムになる。The Who同様、単なるポップソングには収まらないんだよな。オカモトズは。
ライブも佳境をむかえ、本編ラスト4曲「マダラ」「恋をしようよ」「Run Run Run」「人間大嫌い」は怒濤の勢いで、オーディエンスと一体となって大盛り上がりのうちに終了した。
アンコールで再び登場したオカモトズは「僕たちの英語の先生、うつみようこさんです」とスペシャルゲストを呼び込む。「ボンゾの本の翻訳をした方です」「ボンゾって言ったってみんなわかんないだろ!レッドツェッペリンのドラマーのジョン・ボーナム!こういう若い連中と一緒に演りたくてバンドやってきたんだよ、あたしは!」と言って、The Whoの「The Kids Are Alright」を共演した。
最後は4人で「トンネル天国」「キモチとキモチ」をプレイし、熱狂の東京ワンマンは幕を閉じた。先にも書いたが、彼らの演奏、パフォーマンスは確実に成長している。しかも急速に。待たれるのはまだリリースしていないシングル、いわゆるキラーチューンのリリースだろう。しかしそれもそう遠くはなさそうだ。2011年のオカモトズに大いに期待したい。
カメラマン/Eiji Tanaka
取材・文/shu
◉OKAMOTO'S 公式サイト http://www.okamotos.net/