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高橋優「高橋優全国ツアー~この声って誰?高橋優じゃなぁい?2012」@神奈川県民ホール 2012.5.30

高橋優「高橋優全国ツアー~この声って誰?高橋優じゃなぁい?2012」@神奈川県民ホール 2012.5.30

今年3月にリリースされた2ndアルバム『この声』をひっさげて5月からツアー<高橋優全国ツアー~この声って誰?高橋優じゃなぁい?2012>がスタート。 全国9都市10公演SOLD OUTが相次ぎ、7月1日渋谷公会堂でファイナルを迎えた。
今回は、このツアーが始まったばかりの5月30日神奈川県民ホールへ行ってきた。

客電が落ち、ギターのフィードバックが響く。高橋のシルエットが幕を通して浮かび上がり、”蛍”のイントロと共に幕が開いたと思えば、激しく色を変えるライトと、どこで息継ぎをするのだろうと思うほどノンストップでまくしたてる言葉たちに、しょっぱなからオーディエンスのテンションはかなり高くなる。


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続く”終焉のディープキス”は、速度アップしたアレンジがまるで、高橋とバンドメンバーのせめぎあいのようにも見え、面白かった。一気に高い熱に包まれた会場の興奮にリンクするような高橋の高揚した表情が観てとれた。
「こんばんは、高橋優です!!<高橋優全国ツアー~この声って誰?高橋優じゃなぁい?2012>にお越しいただき、ありがとうございます!初のホールツアーです。この歴史的瞬間に足を運んでいただき、ありがとうございます。」と、何度もお礼を言いながら勢い良く、しかし高橋らしい丁寧な口調で挨拶した。

” 雑踏の片隅で” ではブルースハープを響かせる高橋。『この声』をリリース後、彼はどんどん変化していっている。顔つき、歌の表現力、そしてまさにアルバムタイトルのキーワードになっている声。自分をもっと剥き出しにしたいと言っていた高橋は、自分にもあると言っていた、いい加減な部分や男の性を描いた”気ままラブソング” も、実に表情豊かに歌い、”福笑い” のようなエバーグリーンなナンバーも、より深みを増して、その声を会場に響かせた。高橋は大きく手を広げ、次の瞬間大切に包みこむような格好をみせると、ステージ背後からスポットライトが高橋を光の中に誘う。高橋が大切に包み込もうとしたのは、サビの部分でのオーディエンスの合唱だろうか。

MCでは、喫茶店で遭遇したカップルが、高橋の話を、本人のすぐ横で(!)しているのがきっかけでこのツアータイトルが決まったと話した。
なるほど、だから途中の<この声って誰?(←だるそうに)高橋優じゃなぁい?(←語尾をあげて)>の部分が今風だったのか。と、思わず納得させられてしまった(笑)。

「大切な方のことを想って聴いてください。」と言い、歌ったのは、”あなたとだから歩める道”。この曲を聴くと、一生を添い遂げようと思う相手と、きちんと出会えてつき合える奇跡を感じてしまう。時の歯車がひとつでも違っていれば、決して結ばれることは出来ないのだから。また、 “8月6日” は、恋人同士の出会いとすれ違い、別れ、捨てきれぬ想いでの再度の告白を日記のような時系列で綴っている曲だが、家族連れで来ていたお父さんが、何度も涙をぬぐっている姿を見てしまった。きっとこの人もそうやって隣にいる奥さんと結ばれたのだろうと、タオルで涙をぬぐう後ろ姿を見て、ついこちらの目頭まで熱くなってきた。高橋の描く風景はそうやって、みんなの想い出や琴線に触れている。
前回のツアーで引っ越しの話をしていた高橋だが、再度引っ越しの危機に立たされているという話になった。
近所の歌声(しかも女性!)やカラオケに苦情がよせられ、どうやら高橋は冤罪を受けているらしい。何とも災難な高橋だが、一人暮らしはもう10年になるという。

以前の取材で、一人暮らしの寂しさや楽しさの話をしたのが妙に心に残っていた。きっと私は、不安やそのニオイまで感じ取れる”.一人暮らし”という曲が好きなのかもしれない。
会場が”誰もいない台所”に酔いしれた後、「皆さんとひとつになる為だけに作ったと言っても過言ではない曲です!」と妙に雄弁な口調で語ると、後半”絶頂は今”で、一気に盛り上がり、”蓋”では、ギターを置き、タンバリンを鳴らしながらステージの端から端まで行くと、ギターやベースも高橋に続きステージを右へ左へ。
その後も、インディーズでリリースした”こどものうた”で、乱舞する赤紫の怪しい光は、アコギを激しく掻き鳴らす高橋の指先まで同じ色に染上げ、” 想いよ、届け”では、針が振り切れそうな位のボルテージでタオルを振り回すオーディエンス。高橋は再びギターを置き、歩き回りながらオーディエンスを指さすと、まるでロックスターのように煽るような表情をみせる。こうなると大歓声や拍手が鳴り止まない!!

ひと呼吸置くと高橋は、改めてこの日、来てくれたみんなに感謝を伝えた。「僕の中で、この1年間は本当に貴重で、色々な体験をさせてもらいました。楽しかったこと、嬉しかったこと、辛かったこと」と、語り、本編ラストは ”卒業”を歌い上げた。

アンコールで再び登場した高橋は、ホールツアーをやるにあたり、ホールの大きさに不安を感じていたという。しかし、みんながいてくれるお陰で不安はなくなり、ずっとやってきた路上ライブをやっているような感じと語った。更に映画 『桐島、部活やめるってよ』の主題歌が決定した8月8日リリースのニューシングル”陽はまた昇る”を披露。
「日常が混沌としたり、悲しい出来事があると、それがずっと続くように想うが、明けない夜明けはない、やまない雨はないと思うと、変な錯覚から逃げられる。」と、曲についての想いを語った。
そして最後は、「今日ここにいる皆さんと笑顔でまた会えますように。そして最高の時間を過ごせますようにという想いを込めて、”セピア”という曲を歌います。」と、”セピア”を大切に歌い上げ、幕は閉じた。
高橋はツアー「高橋優秋の全国ツアー~高橋は雨男?晴れ男?はっきりさせようじゃないか2012」の開催が決定。また、この神奈川県民ホールで10月12日からスタートする。
新たなる高橋優の一幕が今から楽しみだ。

※写真は渋谷公会堂でのものです。

 

TEXT/まさやん






 

高橋優 ニューシングル『陽はまた昇る』
映画『桐島、部活やめるってよ』主題歌

2012年8月8日発売



初回盤(CD+DVD)
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WPZR-30423/4
¥1,575税込

通常盤
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WPCR-11181
¥1,260税込

【収録曲】
1.陽はまた昇る
2.旅路の途中
ボーナストラック1 陽はまた昇る~映画「桐島、部活やめるってよ」バージョン
ボーナストラック2 セピア~LIVE from 月刊高橋優STREAM最終回“卒業”寄せ書きライブ2012.3.20

●初回限定盤DVD月刊高橋優STREAM最終回“卒業”寄せ書きライブ 2012.3.20
収録曲1.この声、2.福笑い、3.誰がために鐘は鳴る、4.気ままラブソング、5.HITO-TO-HITO、6.花のように、7.卒業

●初回限定盤特典:2012秋の全国ツアーバックステージ抽選参加券封入(各会場5名)

●初回プレス(初回・通常共通)特典:2012秋の全国ツアーチケット特別先行受付[抽選案内]封入



高橋優秋の全国ツアー~高橋は雨男?晴れ男?はっきりさせようじゃないか
2012

10月12日(金) open 18:15/start 19:00
神奈川県民ホール


10月19日(金) open 18:00/start 18:30
栃木市栃木文化会館


10月23日(火) open 18:30/start 19:00
札幌市民ホール


10月25日(木) open 18:00/start 18:30
新潟市民芸術文化会館・劇場


11月2日(金) open 17:30/start 18:30
名古屋国際会議場センチュリーホール


11月9日(金) open 18:30/start 19:00
広島アステールプラザ 大ホール


11月11日(日) open 17:30/start 18:00
福岡市民会館


11月13日(火) open 18:00/start 18:30
熊本県立劇場 演劇ホール


11月16日(金) open 18:00/start 18:30
アクトシティ浜松 大ホール


11月18日(日) open 16:30/start 17:00
東京エレクトロンホール宮城


11月21日(水) open 18:00/start 18:30
金沢市文化ホール


11月24日(土) open 17:15/start 18:00
大阪 オリックス劇場


11月25日(日) open 16:15/start 17:00
大阪 オリックス劇場


11月28日(水) open 18:30/start 19:00
秋田市文化会館 大ホール


12月11日(火) open 17:30/start 18:30
中野サンプラザホール


12月12日(水) open 17:30/start 18:30
 中野サンプラザホール



【料金】 前売 ¥5,250(税込)

※4歳以上チケット必要 / 3歳以下のお子様はご入場頂けません
 

セットリスト

0.序曲
1.蛍
2.終焉のディープキス
3.誰がために鐘は鳴る
4.雑踏の片隅で
5.HITO-TO-HITO
6.気ままラブソング
7.福笑い
8.あなたとだから歩める道
9.8月6日
10.ほんとのきもち
11.一人暮らし
12.サンドイッチ
13.誰もいない台所
14.絶頂は今
15.蓋
16.頭ん中そればっかり
17.現実という名の怪物と戦う者たち
18.こどものうた
19.想いよ、届け
20.卒業

<アンコール>
21.陽はまた昇る
22.花のように
23.セピア

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