mFound

return
Augusta Camp 2012 in YOKOHAMA 横浜赤レンガパーク野外特設ステージ 2012.8.4.Sat.

Augusta Camp 2012 in YOKOHAMA 横浜赤レンガパーク野外特設ステージ 2012.8.4.Sat.

福耳の「10 Years After」のイントロに、今年もこの夏がやってきたと心を弾ませる。
音楽プロダクション、オフィス オーガスタの所属アーティストが一堂に会して行われるイベント< Augusta Camp 2012 >。今年はオフィス オーガスタ設立20周年ということもあり、横浜では、8月4日(土)、5日(日)の2DAYSに及ぶアツいステージが、赤レンガパーク野外特設ステージで繰り広げられた。

「オーガスタキャンプ、始まりまーす!!」
勢いある秦 基博のかけ声を受け福耳の次に登場したのは、山崎まさよし。


s_oka_yamazaki.jpg
8月1日にリリースしたばかりのラテンフレーバー溢れる新曲、「アフロディーテ」を披露。切ない大人のナンバーに酔いしれながらも、降り出していた雨はあっという間に威力を強めて、オーディエンスは急いでレインケープに身を包む。
「雨に負けるなー!!」
強烈な雨の勢いに飲まれそうなオーディエンスにハッパをかける山崎の一言に、会場は再び盛り上がりを見せ、「審判の日」では横浜桜木町ホーンズの面々が、山崎に負けまいと「スモーク・オン・ザ・ウォータ」のイントロで更に煽る。
「そろそろ、やまんかーい!山崎です。…うん、やむよやむよ。水もしたたるいい男、いい女。良い思い出作って帰ってください。」
自然体の山崎のその言葉に、水を弾きながら「セロリ」のリズムに合わせ左右に腕を振るオーディエンス。
山崎最後の曲「晴男」の勢いには雨も勝てなかったようで、雲が切れ始めた。


s_oka_kyoko.jpg

次に登場した杏子は山崎の勢いを引き継ぐように、バービーボーイズの懐かしいナンバー「タイムリミット」のイントロで思い切り足を蹴り上る。そのカッコ良いパフォーマンスには大歓声が沸き、思わず鳥肌が立った!!

s_oka_kyoko_yamazaki_hata0.jpgその後元ちとせ、スキマスイッチ、さかいゆうを呼び入れると、それぞれ持ち味の違う声が絶妙に絡み合いながらの「惑星タイマー」。いつの間にか青さを取り戻していた空に響いていた。

誰もが知るであろう横浜にゆかりのある「赤い靴」を、ロックアレンジで盛り上げたのは、COILの岡本定義。

s_oka_okamoto.jpg佐藤洋介が病気でお休みの為、一人で参戦の岡本は「友達を呼びたいと思います。ハタクヤ!!」そう言って 秦 基博とスキマスイッチの大橋卓弥とを呼び入れ、COILの名曲「BIRDS」を3人で熱唱すると大きな拍手に包まれた。


次に登場したのは元ちとせ。鮮烈なオレンジ色のドレスをまとい、腰まである長い黒髪はきっちりひとつに結ばれ、素足で舞うように歌う。


s_sugi_hazime.jpg
この日会場に来てくれた人達へ感謝の言葉を述べた後、中国に平和が訪れた時に天から甘い露が降り注いだという言い伝えがあり、それをサンスクリット語ではアムリタという。タイトルの意味を説明した後、夏らしいポップチューン「 甘露(アムリタ)」を太陽のような笑顔で歌う元。南国の花のようにあでやかで、鳥のように旋律をリズミカルに飛ぶ元の歌声にオーディエンスも酔いしれている。
元のステージ最後の曲は、山崎まさよしあらきゆうこを迎えての「名前のない鳥」。
元が歌い終わると、あらきが元にレインケープを着せた。ここで気がついた人も多く、会場からはクスクスと笑い声。
そしてスガ シカオが、昨年事務所は離れたものの、今回はゲストという形で登場。

s_oka_suga.jpg大きな拍手で迎えられたスガは、「今日は一人でやりまーす!!」というと、多重録音を駆使しながら「午後のパレード」を歌い…と、ここで一旦歌うのをやめ、「歌う前にここでコーラスの練習をしたいと思います。」と言いながらモニタに映し出されたオーディエンスが歌う歌詞部分を練習。その後コーラスは勿論だが、オーディエンスはサビのダンスまで手慣れたようにキッチリ振り付け、続く「愛について」では、逆にしっとりした歌の世界に聴きいっていた。
「オーガスタ20周年おめでとうございます!! スガ シカオでした。」と、2曲で退場しようとするとオーディエンスから「えー!!」というブーイングの嵐。スガは謝る仕草をしながらも笑顔でステージをあとにした。



s_oka_sukima.jpg30分間の休憩が明けてスキマスイッチからスタートした後半戦は「ガラナ」で盛り上げ「晴ときどき曇」を歌った後、「最初はどうなるかと思いました。」大橋はすっかり晴れ模様になった青空を見上げながら笑い、常田も「”晴ときどき曇”では済まないくらい。」と笑いながら、大橋と同じように澄み切った空を見上げた。
「一番後ろ、届いていますかー!!!」と大橋が声を上げると、最後方のオーディエンス達は精一杯手を振ってみせる。「I(ブロック)はないんだよね、ここにI(愛)はないと。でも僕には愛、あるからね!」と大橋がダジャレからカッコ良くきめようとするものの、間髪入れずにピアノをガーン!と弾く常田。このコンビネーションの良さに会場は大爆笑。さすが常田! そしてアッパーなサウンドと力強い大橋の歌声の新曲「ユリーカ」では会場のテンションも上がりまくる!

夕暮れの茜空にピアノを弾く常田の姿がすっかり包まれてしまう頃、スキマスイッチのステージ最後の曲「ラストシーン」の切なくも凛とした大橋の歌声と常田の美しいピアノにみな、酔いしれた。


s_sugi_sakai.jpg次に登場したさかいゆうのピアノが「ストーリー」の軽快なイントロを奏でると共に、 Augusta Camp 2012 in YOKOHAMAと描かれたステージバナーが青く照らされた。
生まれ故郷、高知県の幡多弁の「Lalalai」をリズミカルに披露。慣れ親しんだ言葉を使っているせいだろうか。さかいの顔がリラックスした笑顔を浮かべていた。トレードマークのひとつでもある帽子を脱ぐと、髪をくしゃくしゃとすると「君と僕の挽歌」について語る。「”君”というコイツは、僕の高校の頃の大親友の三浦という奴で、交通事故で亡くなったのですが…。」と、亡くなった友人との思い出や、皮肉なものだが、その友人がいたからこそ音楽に出会えたという事実を語りながら「僕が死んだら、オトンとオカンの次に、ありがとう!と言いたい奴です。」と、少し照れくさそうに、まるで天国の”君” へ伝えるようにそう言いながら「君と僕の挽歌」を熱唱。そのエピソードとまっすぐに伸びる歌声に涙するオーディエンスの姿もあった。


「こんばんは〜」登場したのは、長澤知之。

s_oka_nagasawa.jpg赤と白のライトが激しく瞬く。「あんまり素敵じゃない世界」では、ベースの中村キタローとバトルするように絡み合うギタープレイを見せながら歌う。「オフィスオーガスタ二十周年おめでとうございます。僕は六年目だけど二十周年を支えてくれる人たちがいるからこそ今があると思います。」淡々と、しかしハッキリとした意思を持って感謝の言葉を述べると、歌詞のノリ方が特徴的な「センチメンタルフリーク」を歌い上げ、最後の「P.S.S.O.S.」で大歓声を受け退場。その後の幕間中、それまで長澤の歌をあまり知らなかったであろうオーディエンスからの「この人の歌、好きかもしれない」というような発言をいくつも耳にすることとなった。

本編最後は秦 基博。ツリーチャイムが涼しげな音色に導かれた「青い蝶」は実に美しいピアノアレンジだった。秦の顔は青いライトに輝き、心地よい風はの歌声を連れ立ちながら、オーディエンスの頬や髪をくすぐった。

s_sugi_hata.jpgライトアップされた客船も秦の歌声に聴き入るようにしばし停泊している。そして秦は「これだけの曲数を演奏してきたバンドのみんなへ大きな拍手を!」とバンドへの労をねぎらうと、オーディエンスからも惜しみない拍手が送られた。
「アニバーサリーイヤーとしての二日間、明日に繋げる気持ちですが、今日は今日で全てを出し切るつもりで頑張りたいと思います!」と語るとデビューシングルの「 シンクロ」のイントロに、「鱗(うろこ)」のサビにオーディエンスが湧いた。

本編が終了し、オールスターズが再び登場。
例年通り、女子陣は浴衣を着ている。杏子は色気立つ紫、元は清涼感ある白地に緑、あらきは情熱的な赤の浴衣。

「星のかけらを探しに行こう Again」のイントロが始めるも、を山崎が途中で止めた。そして、「杏子さん、ソロ二十周年じゃないですか!」と言うと、隠しておいたであろう花束があらき、元によって手渡され、オーディエンスと共に「おめでとー!!!」のコール。このサプライズには杏子も客席に背中を向けて泣き出してしまった。
元々、バービーボーイズ解散後、ソロ活動を始めた杏子のマネージメント事務所としてスタートしたオフィスオーガスタ。そのオフィスオーガスタが二十周年ということは、当然杏子も同じ時間、ずっとこの事務所での出会いや別れを経験しながら様々な想いと共にこのステージに立っているのだ。いつまでも涙が止まらない杏子の背中をみていると、こちらまでもらい泣きしてしまいそうになる。

それでも改めて「星のかけらを探しに行こう Again」を歌いながら「オーガスタ二十周年、こうやって応援してくれてありがとう!私たちミュージシャンもスタッフも社長を中心に一丸となって音楽を続けていきます。」と宣言した杏子に、更に山崎がおめでとうと声をかけるものだから、我慢していた涙がまた杏子の頬に落ちた。

今回福耳の新たなナンバーとして完成した「LOVE & LIVE LETTER」を制作、プロデュースしたさかいは、オーガスタの先輩達に歌ってもらえることを本当に喜んでいるようで、「だって高校の頃、山さんの”One more time,One more chance”とか、友達と歌ってたもん!」と少し興奮気味に語った。当たり前のことかもしれないが、やはりここにいる人達は本当に音楽が大好きで仕方ないんだろうなと、その空気感が心からそう思わせてくれる。美しいメロディーかつ、福耳史至上最も難しいとされた「LOVE & LIVE LETTER」は、組曲のようにどんどんとメロディを変化させながらオフィスオーガスタの二十周年というアニバーサリーイヤーの今年2012年、オーディエンスの合唱と共に横浜の空に響き渡った。
最後は花火で横浜一日目のステージは幕を閉じ、明日5日(日)のステージへと続く。


s_sugi_all.jpg

カメラマン:杉田 真/岡田貴之
取材・文:まさやん

 

※8月5日ライブレポートは、こちら


 

セットリスト

All Star
M1 10 Years After(福耳)
M2 夏はこれからだ(福耳)


山崎まさよし
M3 アフロディーテ *8/1リリースNEW SINGLE    
M4 アレルギーの特効薬    
M5 審判の日
M6 セロリ
M7 長男~パンを焼く
M8 晴男

杏子
M9 タイムリミット
M10 口いっぱいの愛を(with岡本定義(COIL)、長澤知之)
M11 イコール ゼロ(with岡本定義(COIL))    
M12 惑星タイマー(with元ちとせ、スキマスイッチ、さかいゆう)    
M13 DISTANCIA~この胸の約束~<20 Years After Ver.> (with山崎まさよし、あらきゆうこ、秦 基博)    

COIL
M14 微炭酸    
M15 BIRDS(with秦 基博、大橋卓弥(スキマスイッチ))    
M16 バス待ち
M17 Loveless    
M18 ミュージック    
        
元ちとせ
M19 いつか風になる日
M20 甘露(アムリタ)
M21 ワダツミの木    
M22 名前のない鳥(with山崎まさよし、あらきゆうこ)

スガ シカオ
M23 午後のパレード    
M24 愛について

スキマスイッチ
M25 ガラナ     
M26 晴ときどき曇
M27 ユリーカ *8/8リリースNEW SINGLE
M28 view        
M29 ラストシーン    

さかいゆう
M30 ストーリー    
M31 Lalalai    
M32 まなざし☆デイドリーム    
M33 君と僕の挽歌    

長澤知之
M34 あんまり素敵じゃない世界    
M35 明日のラストナイト    
M36 センチメンタルフリーク
M37 P.S.S.O.S.

秦 基博
M38 青い蝶
M39 水無月    
M40 シンクロ
M41 鱗(うろこ)
M42 キミ、メグル、ボク    

Encore
“Augusta Band”
M43 星のかけらを探しに行こう Again(福耳)    
M44 LOVE & LIVE LETTER(福耳)
 

Amazonで購入

ページの先頭へ
トップページに戻って他のコンテンツを見る
©2015 mFound entertainment All Rights Reerved.