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待ち人のフェイバリット〜on the street corner〜

待ち人のフェイバリット〜on the street corner〜

雨と予報された天気予報が晴れへと変わった6月2日(日)、音楽イベント【待ち人のフェイバリット〜on the street corner〜】のスタートを待つ多くのファンが青空の日比谷野外音楽堂に集まった。
秦 基博、OKAMOTO’S、長澤知之、KAN、山内総一郎(フジファブリック)、杏子、いまみちともたか、小山田壮平(andymori)、忘れらんねえよ、が出演したこのイベントは “フェイバリット”に挙げるアーテイストを“待ち人”として招くというコンセプチャルでスペシャルなライヴ。

オープニングに登場したのは、忘れらんねえよ

wasure_621.jpg“天国と地獄”を調子っぱずれなトランペットが奏でるSEにオーディエンスからは笑いが漏れるが、 ひとたび柴田隆浩(Vo,G)が「僕ら、自分たちもビックリなんですけどゲスト来ないです!このイベントの根幹をゆるがす感じですけど、俺らはあんたらを待ってたんです!!」と叫べば空気は一気に変わる。
6月12日リリースのニューシングルタイトル曲“僕らパンクロックで生きていくんだ”で熱量を上げると、“CからはじまるABC”までの計4曲、彼ららしい情けなさと甘酸っぱさを軸にしたパンク魂の衝動を爆発させ、最後は「 忘れらんねえよと、今日来てくれたあんたらの演奏でした!!」と挨拶。大歓声を受けステージを降りた。

「待ち人のフェイバリットにようこそ!」
両手を大きく広げ、笑顔で挨拶したのは長澤知之

nagasawa_621.jpg今回のイベントらしく“いつものとこで待ってるわ”でライヴをスタートさせると、鍵盤の山本健太を迎え入れ天気の話に。
野外ライヴで晴れたことがないらしい長澤は「雨男」と言われたらしいが、この日はしっかり晴れ!思わずふざけ口調で「ざまぁみろ!」とリベンジ発言するものの、すぐに笑顔で「ゆっくり楽しみましょうね。」と挨拶。
“会いに行くよ”のイントロで長澤の待ち人、andymoriの小山田壮平が登場。

この日は普段から交流の深い二人の待ち合わせ。互いにカンフーのようなポーズでふざけ合いながらのリラックスムードで息もぴったりのハーモニーを聴かせてくれた。
長澤、小山田、山本は同じ歳の29歳で、小山田、長澤は同郷福岡ということもあり、まるで音と戯れるような長澤の伸びやかなステージを観れば彼自身が楽しんでいるのは一目瞭然。
うっかりカポを装着するのを忘れた長澤へ小山田が友人らしい口調で「長澤くん、カポ、カポ!!」と促すシーンも。
二人の未発表共作“北極大陸”はポップなリズムに二人のハチャメチャさがスパイスとなっている。
ハチャメチャさというのはロッカーにとって大切な才能だ。この二人の最も共通している部分だろう。
和やかな笑顔で二人は何か喋りながらandymoriの“投げKISSをあげるよ”ではユニゾンが青空へと突き抜けた。
小山田が退場後、「昨日の夜、歌詞を仕上げました。“Goodbye Hello”という曲です。グッバーイ!」と、出来立てホヤホヤの新曲 “Goodbye Hello”を披露。長澤のステージは終了した。

セッティング中、オーディエンスはビール片手に今終わったばかりのステージの感想を述べ合ったり次のステージへの期待を膨らませたりと、話に花を咲かせている。
客席の間を「待ち合わセット」(ミルクティーとクッキーのセット)を販売する売り子さんの姿もあり、野外イベントらしいゆったりとした時間が流れる。

勢いよくステージに登場したのはOKAMOTO’S
オカモトショウ(Vo)がスタンドマイクを掲げると“Sing A Song Together”で彼らのアグレッシブなライヴが幕を開ける。
「どうだい、楽しんでいるか?今日はここからも続々とヤバいゲストが出てくるけど、それにはあっためていかないと!」と、公言通りダンスロックナンバーの“Beek”でオーディエンスをヒートアップさせると「ここで大好きな人を紹介してもいいかい?! いまみちともたかfrom BARBEE BOYS!」と、一人目の待ち人イマサこといまみちともたかを呼び込み、“マジメになったら涙が出るぜ”で更にアツいステージを繰り広げる。


oka_imasa_621.jpgoka_kyoko_621.jpgその熱量のまま続いて登場したのは杏子。…となれば当然BARBEE BOYSの名曲であり、昨年はアルバム『Sky’s My Limit』でOKAMOTO’Sと新録している “タイムリミット”しかないだろう!
黒いドレスを翻しながらイマサと杏子が絡み合う姿はまさに BARBEE BOYSそのもの!
「杏子ー!サイコー!!」 オカモトショウが改めて杏子を紹介すると「楽しんでますか?! 晴れたね!!」と笑顔の杏子。この3組でレコーディングしたばかりの新曲“あなたにアディクション”はボトムの効いたハマ・オカモト(Ba)のベースがリズムをキープしながらもOKAMOTO’Sの力強い演奏と、ショウのブルースハープ、イマサのテクニカルなギターサウンドに、杏子が歌う情熱的な歌詞が弾けオーディエンスを熱狂の渦に包み込んだ。

青空が夜の闇と冷えた空気を連れてくるとイベントもラストステージ。
2月からスタートしたツアー<HATA MOTOHIRO “Signed POP” TOUR 2013>のバンドメンバーを従え大歓声の中、秦 基博が登場。
“グッバイ・アイザック”で野音にハンドクラップを響かせると、「待ち人呼ぶよ。」とフジファブリックの山内総一郎を紹介。
大きな拍手を受け山内が登場すると、ゲスト・ミュージシャンとして秦の最新アルバム『Signed POP』で山内が参加した“ひとなつの経験” で、山内らしいキレのあるギターを鳴らした。
「このイベントをやるにあたり長電話したね。」と嬉し気に話す秦に山内もすかさず「したね!でも曲の話は最初の2分位で、後は大好きなマンガの話(笑)。」と長澤・小山田コンビ同様、リラックスムード。
その長電話の模様を「学生時代に好きな人に電話をした心境。」と秦が言えば「本当ですか?! ドキッとしちゃう。」と山内。
ひやかすような歓声の後に、思わずオーディエンス自身も大爆笑で和やかムードが伝染する。

秦とフジファブリックは共に読売テレビ・日本テレビ系全国ネットTVアニメ『宇宙兄弟』でオープニングとエンディングテーマを担当。そのオープニングテーマだったフジファブリックの“Small World”を二人で演るとオーディエンスは大歓声。
秦は「 “ひとなつの経験”で初めてギターを弾いてもらったものの、人見知り全開だった(笑)。」とレコーディング当時を振り返り、山内も「お互い、パーソナルスペースに入らなかった。」と、だめ押しの人見知りエピソードに会場はすっかり打ち解けた雰囲気に。
続く“猿みたいにキスをする”のラップでは、なんと猿の姿に扮したKANが登場!

kan_621.jpg沸き上がる大興奮で、視線は猿…もとい、KANに釘付け!!
KANの“よければ一緒に” でシンガロングすると“愛は勝つ”でみんなが一体となる。

hata_622.jpgKANと山内がステージを降りた後、 本編最後は5月29日にリリースした秦の最新シングル“言ノ葉”で野音を魅了した。


「考えてみたら7年位待っているかな。」
アンコールで再び登場した秦 基博がそう言いながら紹介したのは長澤知之。
大歓声に包まれ再び登場した長澤と秦がこのイベントの最後の曲に選んだのは井上陽水と忌野清志郎の合作、“帰れない二人”。
互いの呼吸を合わせ、まず長澤が歌い次に秦が歌う。
ステージを照らすオレンジと青のライトは対照的な強さを発しながらも暖かく混じり合う。まるで秦と長澤を象徴しているかのようだ。

hata_naga_621.jpgオーディエンスはそのライトに照らされながら、ゆったりとしたマイナーコードに聴き入り【待ち人のフェイバリット〜on the street corner〜】の幕は降りた。

 

カメラマン/笹原清明
TEXT/秋山昌未


「待ち人のフェイバリットvol.2~port town crossing~supported by 第7回境港サウンドアミューズメント」
出演:あらきゆうこ meets くるり、秦 基博
日時:2013年7月31日(水) OPEN 18:30 / START 19:00
会場:境港シンフォンニーガーデン(境港市文化ホール)
住所:鳥取県境港市中野町2050番地
http://sakaiminato-bunka.jp/
料金・席種:前売 ¥6,300 /当日 ¥ 6,825(全席指定・税込)
一般発売日:2013年6月29日(土)
※先行発売などの詳細は随時HPにて発表していきます。
問い合わせ:㈱さかい大黒屋 0859-42-1000(9時~18時)

セットリスト

忘れらんねえよ
M1 バンドワゴン(未発表曲)
M2 僕らパンクロックで生きていくんだ
M3 この高鳴りをなんと呼ぶ
M4 CからはじまるABC

長澤知之 meets 小山田壮平 Band Key:山本健太
M1 いつものとこで待ってるわ
M2 風を待つカーテン
M3 会いに行くよ(未発表曲/長澤・小山田による共作)
M4 MEDAMAYAKI
M5 北極大陸(未発表曲/長澤・小山田による共作)
M6 投げKISSをあげるよ(オリジナル:andymori)
M7 Goodbye Hello(新曲)

OKAMOTO’S meets  杏子、いまみちともたか
M1 Sing A Song Together
M2 ラブソング
M3 Beek
M4 マジメになったら涙が出るぜ
M5 タイムリミット(オリジナル:BARBEE BOYS)
M6 あなたにアディクション(杏子新曲)
M7 マイティウーマン(オリジナル:BARBEE BOYS)

秦 基博 meets KAN、山内総一郎(フジファブリック)
Band Gt:久保田光太郎、Dr:河村“カースケ”智康、Ba:鹿島達也、Key:皆川真人
M1 グッバイ・アイザック
M2 ひとなつの経験
M3 Small World(オリジナル:フジファブリック)
M4 猿みたいにキスをする
M5 よければ一緒に(オリジナル:KAN)
M6 愛は勝つ(オリジナル:KAN)
M7 言ノ葉

EC 
秦 基博、長澤知之
帰れない二人(オリジナル:井上陽水)

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