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空想委員会【首謀者:空想委員会 大歌の改新 外伝】@ Zepp DiverCity Tokyo 2015.2.1 -sun-

空想委員会【首謀者:空想委員会 大歌の改新 外伝】@ Zepp DiverCity Tokyo 2015.2.1 -sun-

ki_band_1.jpg昨年9月から12月まで開催された31公演に及ぶ空想委員会のツアー【首謀者:空想委員会「大歌の改新」第二期】(以下、「大歌の改新」)。メンバーにとっても最長だったこのツアーファイナルから年も明け、2月1日(日)Zepp DiverCity Tokyoにてワンマンライヴ【首謀者:空想委員会 大歌の改新 外伝】が開催された。

岡田 典之(Ba)、佐々木 直也(Gt)による、公演中の注意事項アナウンスは穏やかムード。しかし1月にリリースした メジャー1stEP『空想片恋枕草子』 から “春恋、覚醒”をオープニングナンバーに選べば、オーディエンスも当然ボルテージを上げる。「お台場ー!」三浦 隆一(Vo/Gt)のかけ声に加え、激しく点滅するフラッシュライトと疾走感溢れる佐々木のギターは“独占禁止法”へと、オーディエンスの盛り上がりを繋げる。

「一緒に踊ろうぜ、お台場!」 “千里眼”での佐々木のハイテンションな煽り、岡田のうねるベースは、ライヴ前の影アナとはまるで別人のよう。台湾からこのライヴを観に来たという人がいると知ったメンバーは「おぉ!それは凄い!」と興奮気味。

<安全かつ健全にはしゃぐ>これが空想委員会のライヴのモットー。「悔いのないよう、思い残すことのなく楽しんで帰って下さい!」三浦が改めて挨拶をすると、“難攻不落ガール”のイントロに歓声が沸く。更に“二次元グラマラス”のアウトロ、フィードバックが“自演被害依存症”へ導くと、佐々木も岡田もアグレッシブなプレイに興じる。しかしその中心では三浦がクールな存在感を放っている。ずっと聴きたくなるような太くマットな歌声は、パフォーマンスの大きい他のメンバーや、テディ(Dr/顧問)のパワフルなドラム、オーディエンスのジャンプとは明らかにテンションが異なっていた。

しかし…いや、だからこそ、その全てのバランスはステージから目を離せなくしていた。四つ打ちやダンサブルなリズムは今時のライヴシーンそのものだが、独特の拍の取り方や三浦の声、屈折した思考をストレートに吐き出した歌詞など、すべてにおいて、どこか彼ららしい独自性を持っている。インディーズ時代の“初手、リーサルウェポン”、“二次元グラマラス”についても「さすがですね、曲が。というかオレが。」と言ってのける三浦に佐々木も「オ、オレが!?」と驚愕。しかし31本というツアーで得られたものが大きかったのだろう。三浦の発言にオーディエンスも笑うが、昔からのファンは当然その遍歴を感じているはずだ。

「Drsテディ、カモン!」テディのドラムソロからミラーボールが光をばらまくと、“残響ダンス”で三浦はギターを置き、サングラスでシンセを鳴らし、ジャンプや手招きでオーディエンスを熱狂させる。“プロポーズ”でクールダウンさせたかと思うと、三浦の「僕の中の空想ディスコへようこそ。」という言葉で再び沸き上がる歓声。フロアとステージのミラーボールを煌めく“空想ディスコ”では曲中、岡田とテディによるソロ対決を繰り広げ、それを三浦がカメラマンとして舐めまくるように撮りまくる。(実際に撮影していたらしい!)そして佐々木も背弾きでギターソロを披露、フロアの熱量を高めた。

その後MCでは「大歌の改新」の想い出話へ。「長かったけど楽しかった。」という三浦や「対バンのアーティストがみんなカッコいいバンドで刺激を受けた。」という佐々木の話には、オーディエンスも納得。しかしSEが鳴り、これからライヴが始まるというまさにその瞬間、我慢出来ずにトイレへ駆け込んだ岡田の話では大爆笑。『空想片恋枕草子』のインタビューで三浦が岡田に対して「ステージ上の穏やかな空気感を作ってフワッとさせてくれます。」と語ってくれたことを思い出した。

ライヴも後半戦。“作戦コード:夏祭り”、“八方塞がり美人”でフロアを揺らすと、“純愛、故に性悪説”では、三浦も声を枯らさん勢いで激しい歌声を轟かせ、大歓声が響き渡った。「2015年が始まって一ヶ月経ちましたけど、このライヴで空想委員会、一区切りでございます。大歌の改新が今日終わって、また新たなスタートを切ります。」三浦は、ひとつの節目を丁寧な言葉で挨拶と変えると、本編最後は空想委員会の原点とも言える“マフラー少女”で終了。

「居残り! 居残り!」と空想委員会ならではのアンコールを受けて、再びメンバーが登場。「打ち上げやりたいですね。」佐々木はこの日の為に禁酒までしていたらしいが、「大歌の改新」に出演したバンド達と打ち上げをやりたいと、2月26日(木)、打ち上げイベントとして『首謀者:空想委員会 大歌の改新 第二期 宴編』を新代田 LIVE HOUSE FEVERにて開催することを発表。更に4月、 東名阪ツアー【空想委員会presents『2015年度新歓演奏会』2マン編&ワンマン編】の開催も続けて発表し、オーディエンスを喜ばせた。この 東名阪ツアーの1日目は2マン、2日目はワンマンで行うライブツアーとなる模様。

「まだやっていない曲があります。みんなの体力を全部もらいますんで。」と“波動砲ガールフレンド”で再び勢いを上げると、最後は「生きていると、良いことも悪いこともありますが、一緒に頑張れたらよいなと思っています。頑張った後に、またこうやってみんなで集まってワイワイ出来たらいいなと思っております。その日までお互い、頑張るという約束をしましょう!僕らもこれからもっと空想委員会らしく、そしてみんなにとって代わりがきかないバンドになれるよう頑張っていきます。頑張ろうね、みんな。そしてまた会いましょう。」と三浦が挨拶。【首謀者:空想委員会 大歌の改新 外伝】は、みんなが明日も羽ばたけるという想いを込めて“単独飛行少年史”で幕を閉じた。

Photo by 釘野孝宏
Text by 秋山昌未



■ オフィシャルサイト
http://kusoiinkai.com/

 

セットリスト


01. 春恋、覚醒
02. 独占禁止法
03. 23:50
04. 千里眼
05. 難攻不落ガール
06. 美女眼鏡
07. 初手、リーサルウェポン
08. 二次元グラマラス
09. 自演被害依存症
10. 残響ダンス
11. プロポーズ
12. レインブーツダンサー
13. 完全犯罪彼女
14. 空想ディスコ
15. 作戦コード:夏祭り
16. 八方塞がり美人
17. 雨男のメソッド
18. 純愛、故に性悪説
19. マフラー少女

居残り(アンコール)
居1. 波動砲ガールフレンド
居2. 単独飛行少年史
 

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