TVアニメ「四月は君の嘘」の第2クール オープニング・テーマ、“七色シンフォニー”が話題となった横浜発の男女ユニット「コアラモード.」。抜群のメロディセンスと、印象深いあんにゅの歌声は、確実にファンを増やしている。そのコアラモード.が7月8日に2ndシングル『Dan Dan Dan』をリリース。今作ではスキマスイッチの常田真太郎氏をクリエイティブ・ナビゲーターに迎えて、更に磨きのかかったサウンドセンスを夏らしいポップチューンとして届けてくれた。常田氏から教わったこと、そして楽曲へのこだわりなど、今作について訊いてみた。
ー 2ndシングル『Dan Dan Dan』、聴かせていただきました。タイトルチューンの“Dan Dan Dan”は高揚感も溢れつつ、甘酸っぱさもある。まさに夏にぴったりのポップチューンですね。
小幡・あんにゅ:ありがとうございます!
小幡:この曲は昨年くらいに曲だけ出来ていたんです。「夏っぽい曲が欲しいね。」とみんなで話し合いをしていたんですが、意外とコアラモード.は夏っぽい曲がストックの中に少なくて。だから夏らしくて、よりみんなの心に響くような甘酸っぱいラブソングを書きたいと考えて、色々試行錯誤しながら作りました。でもこんなに歌詞で悩んだ曲はないと思う位に、難産でした。
ー 歌詞のどういう点に苦労されたんですか?
あんにゅ:主人公の人物設定です。年齢はいくつ位で、どういう人が好きかなどを考えるのに時間がかかりました。
小幡:更に歌詞を考えている時期が、僕らの1stシングル『七色シンフォニー』のキャンペーン真っ最中だったんです。だからキャンペーンしながらも、この曲の歌詞をどうしようと悩む日々でした(笑)。
ー それは大変ですよね。
あんにゅ:本当に大変でした(笑)。人物設定も途中で変わったりと悩んでいる時期が長かったんです。でも最終的にはメロディに導かれるような形で歌詞が完成しました。あと二人で作っているので、「ここの歌詞は譲れないぞ!」という葛藤はありました(笑)。
ー 具体的に言うと?
あんにゅ:2番のBメロを1番に持っていきたかったとか(笑)。
ー じゃあ、この部分はあんにゅさんが小幡さんに譲ったんですね(笑)。
あんにゅ:でも最終的には私もこれで納得しました。
小幡:その他にも、僕が考えた「まだ知らないあたしが“こんにちは”」という歌詞に対して、あんにゅは最初、難色を示していたよね(笑)。
あんにゅ:でも「弱虫なあたしに“さようなら”」の部分はすぐに気に入ったよ。
小幡:まぁ本当に気持ちが入っている曲だからこそ、お互いに譲れない部分が出て来るんだと思います。ただそういう行程を経て、最終的にはお互いが納得出来る、良い作品に仕上がりました。
ー それこそ、“七色シンフォニー”がオープニング・テーマになったTVアニメ「四月は君の嘘」を若干連想させるような「友人A」というワードが出て来たりもしていますね。
小幡:あ、気付きましたか?ありがとうございます(笑)。この「友人A」も色々なパターンを考えていたんです。「友人B」の方が良いんじゃないかとか、「友だちA」の方が良いんじゃないかとか。
あんにゅ:色々話し合ったね。
小幡:そうだね。本当に歌詞の一行一行にエピソードが詰まっている位です。
ー それに、頬のニキビを気にしたり、友だちが江島神社のお守りをくれたりと、10代の感情や恋愛観が感じられました。
小幡:爽やかでアップチューンな曲調やメロディに導かれて、10代の女の子の甘酸っぱい片想いを描くことが出来たと思います。
ー「きっと大丈夫だよ」という歌詞が、時には自分を励ます言葉であり、友だちの言葉であったりと、確信の一歩手前だからこその力強い言葉に感じました。実際お二人が10代の頃、「きっと大丈夫だよ」と、自分自身に言い聞かせたり、友だちから励まされた経験で印象に残っているものはありますか?
あんにゅ:この曲はラブソングなのでちょっと状況は違いますが、学生時代は演劇部だったんです。それで友だちが大会の前日、実際にお守りを買ってきてくれたことがありました。江島神社だったかは思い出せないんですが(笑)、嬉しかったです。それと私も10代の頃、頬に出来たニキビを好きな人には見られたくなかったから、髪の毛で隠したりもしました。「きっと大丈夫。彼は見ていないから。」って自分に言い聞かせながら。
ー ありますよね、そういう経験!小幡さんはいかがですか?
小幡:うーん、あんまりそういう経験は(笑)。でもお守りに関して思い出したエピソードがあります。高校の時に当時付き合っていた彼女から合格祈願のお守りをもらったんです。
ー いいじゃないですか。
小幡:でも受験で勉強が忙しくて、全然会えていなかったし卒業する頃には別れたんですが、第一志望の大学受験の時だけそのお守りを持って行ったんです。そしたらそこだけ落ちちゃって。
ー アハハ!
あんにゅ:こんな話、初めて聞きました(笑)。
小幡:合格祈願じゃない何かが詰まっていたのかも(笑)。
スタッフ:人のせいにしちゃ駄目でしょ!
小幡:ハイ!自分の学力でした。(深々とおじぎ)
ー この“Dan Dan Dan” は、スキマスイッチの常田真太郎さんをクリエイティブ・ナビゲーターに迎えているとのことですが、まずクリエイティブ・ナビゲーターとは何でしょうか。
小幡:もしかしたらこの業界で初めて使った肩書きかもしれません。
あんにゅ:違う言葉に置き換えると、先生のようなものです。
小幡:スキマスイッチさんは2人組のユニットということで、僕たちと形は同じですし、それぞれセルフプロデュースをされ、作詞・作曲もお二人で担当されている。音楽の作り方が似ているところがあるんです。僕たちもセルフプロデュースという形でこれからもやっていこうとしていく中で、常田さんからセルフプロデュースの仕方について「僕たちだったらこうするよ。」とアドバイスを頂きました。先生のような感じで。しかも部活動の顧問の先生のような。頑張るのは自分たちだけど、後ろから色々なアドバイスをくれる。
あんにゅ:最初、「スペシャルコアラ」とか「マスターコアラ」とか色々考えたんですけどね(笑)。