藍坊主 インタビュー Page2


—— 矛盾だけど、納得できる部分はありますね。先ほど言われていた「 死にたくないけどずっと生きてるのも辛いな、でもやっぱり死にたくない。 」という部分もそうですし、8枚目のシングル「マザー」の歌詞の世界などを見ると、藍坊主の歌詞は生きている意味を問う内容が増えてきた気がします。

hozzy: 自分は今、28歳なんですけど、やっぱり10年前よりも今のこの年齢になると、身近なおじいちゃん、おばあちゃんが亡くなったりする事があるんですよね。そうすると自然と意識がそういうところへ向かったりはするのかもしれませんね。あとブルーハーツにすごく影響を受けたんですけど、あの人達の歌詞って自分の存在や立ち位置をよくわかってない頃から聴いて感銘をうけているので、そういうところも軸になっているとは思います。


—— 「伝言」もそうですが、中盤からの疾走感がカッコいいです。

藤森: ありがとうございます!


—— “すべては僕の中に、すべては心の中に”  はどういう曲に仕上がりましたか?

藤森: メロディーだけで聴くとすごく「いい人」。それに2年間かけてみんなでアレンジして「ただのいい人」じゃなくなってきました。先ほどの矛盾の話と近いところがあって、世の中に絶対はないと思うんです。100パーセントと言い切れてしまうものはないって。0と100があって、0から50までは鎖で、51から100までは絆だとすると、今の状態って、結構自分の中では48、9の中にいるんですよ。でもほんの少しの気持ちの変化で変える事は出来るし、自分の中で絶対100!というのは作れると思うんですよ。


—— 物事は考え方次第という事?

藤森:そう。17歳位でプロのミュージシャンを目指そうって思った時に俺以外の全ての人から「音楽なんかで食っていけないよ。」的な酷い言葉を言われたとしても、いや、俺の中では絶対なんだよ!っていうのがずっと生きているし楽しめているのかと思うので、自分の中で色々な事を肯定していきたいと思うんですよ。すごく当たり前の事ではあるんですけどね。


—— でも、自分の中で100と信じ続ける事って難しい事ですよね。

藤森: ええ。だから勿論矛盾も生まれてくるけど、それも含めてすべて本気で肯定したいという歌になりました。


—— 制作期間を長くかける事によって、当初思い描いてたイメージと変化する事はありましたか?

hozzy: 時間の経過と共にみんなの方向性は固まって行ったと思うんですね。でも何かがほんの少し足りないって部分を見つけ出すのに時間がかかって。ただそれは砂鉄が最初は少ししか付かなかったものを、ぐぐって押す事によって沢山付くようなもので、段々その形が見えるようになってきました。だから時間をかけて良かったなと思います。途中で妥協していたら多分ライブでどんどんこの曲達をやる回数が減ってしまっていたと思います。

藤森: 最初に自分が作った時の感覚と実際にバンドで合わせた時の感覚の差を埋めていく作業だったと思うんです。でもみんなでより良い方向に作り上げて行くのがバンドの面白さだと思うし、気が付いたら最初に自分の中だけでイメージしたものより、良いものになっていたりもして。そういう関係性って尊敬にも値するし、バンドをやっていく上で重要な部分なので、そうやってメンバーも成長していきながら自分にも返って来るものだと思います。


—— 今回は今年の7月4日に開催された 「aobozu  TOUR 2010 こぼれるシルバー 日比谷野外大音楽堂」 の模様を収録した DVDも同日リリースという事ですが、このライブの日はどしゃぶりだったらしいですね。

藤森: 残念ながらといいますか(笑)。

hozzy: すごかったみたいですね(笑)。ステージは屋根があるので実被害はなかったんですけど、客席はみんなビショビショで、「こんなに濡れるとは思わなかった!」って言われましたよ。でも中盤あたりから晴れてきて星も見えるようになってきて何か不思議な1日だったな。お客さんもあまりに濡れてるので、もうどうでもいいや!みたいな感じでめちゃめちゃテンション上がってました。

藤森: すごい一体感でしたね。関係者席からも手があがってましたから(笑)。


 

アーティスト情報

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■ 12/11 新木場 STUDIO COAST / aobozu LIVE 2010 〜はぐれるシルバー〜

OPEN 16:30 / START 17:30
TICKET:前売 ¥3,500(整理番号アリ/D代別) / 当日 ¥4,000(D代別)
問:HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

■ Link

TOY'S FACTORY Official Web Sitehttp://www.toysfactory.co.jp/aobouzu/

藍坊主 Official Web Sitehttp://www.aobozu.jp/