6月15日に12枚目のオリジナルアルバム「Graduation」をリリース。DEENは93年にデビューし、今年で活動18年目となる。18年というのは人間でいえば、例えば高校を卒業して新たな世界へ旅立つ年齢。そんな新たな旅立ちをテーマにしたアルバムのことや 池森秀一(Vo.)山根公路(Key.)田川伸治(G.)の3人が18歳の頃どういう青年だったか、また年に1度の武道館ライブ「LIVE JOY SPECIAL」のことなどDEENならではの爆笑トークも交えて色々な視点からお話を伺いました。
— まずは武道館「LIVE JOY」お疲れ様でした!今年は 震災の影響を考慮しつつのシンプルな構成でしたが、いかがでしたか?
池森:やはり過去3回とは全然違う雰囲気になりましたね。震災の後という状況の中で、どう演るべきかを考えた構成や演出にはなりました。あと、みんなの気持ちが一つになっていたというのはすごく感じましたね。
— ライブ後に、お客さんをお見送りするサプライズには驚きました!
池森:みなさんが喜んで帰ってくれたので、嬉しかったです。
山根:なかなか、やる人いないですよね(笑)。
— そうですよね(笑)。しかも、ステージを降りて客席を練り歩きながら会場の出口まで行かれましたよね。
山根:そうですね。でも、みなさん分別がある方が多かったんで、大変なことにならなくて良かったです(笑)。だけどライブが終わった後、来てくれた人達の顔を見るということはアーティスト的になかなか出来ないじゃないですか。そういう意味では貴重だし嬉しかったです。
— あの時に演っていた田川さんのギターソロ「The Loner」は、ゲイリー・ムーア氏のカヴァーですよね。やはり追悼の意を込めてあの曲を選曲されたんですか?
田川:そうですね。当初は今作「Graduation」に収録しているソロ曲を演る予定だったんですが、ゲイリーが亡くなられたということもありましたし、被災地のことも考え、もう少しシックな曲をやりたいと思って「The Loner」に変更しました。
— そうだったんですか。あと、うってかわってといいますか(笑)、今年の上海ロックスターはイリュージョンでしたね。
山根:イリュージョンでしたねぇ。実にチープといいますかB級感がありましたね。
— ライトが、掃除中のスタッフさんを照らした時は笑いました。
田川:あの人のほうきを探すところから始まっていますからね。
<一同爆笑>
— では改めて、今作についてお伺いします。この『Graduation』はまさに卒業をテーマにしたアルバムだとか?
池森:はい。コンセプトはまさにタイトル通りで、DEENは人間の年齢に例えると今年18歳になるんですよ。しかも3月10日がデビューなので、丁度この春「卒業」というような意味もふまえています。卒業となるとそれぞれ、中学生活や高校生活など “過去” を振り返ることも多くなると思うんですけど、そういうテーマをうまくアルバムに表現出来ないかということで、過去にリリースしたオリジナルアルバムタイトルを1曲づつの楽曲のタイトルにして、しかもリリース順に並べてみました。その中で、より物語性のあるものやみんなへの感謝、 “ありがとう、僕たちはここからまた新たな世界へ旅立ちます” といった気持ちを表現してみました。
— ご自身達としては、どんな仕上がりになったと思いますか?
池森:好きですね。とても好きなアルバムです! 過去があって現在があるというコンセプトや、 みんな同じ方向に向かってアルバムを作っている感がすごく出ていると思います。また、実際このアルバム制作中に震災があって、そういう中で音楽で何か役に立てればというみんなの想いも詰まった作品になったと思います。
山根:今、池森も言いましたが、あの震災があった日もまさにレコーディングをしていたんですよ。やはりレコーディングって、電力をかなり使いますし、そういう面でもどうすればいいか色々と悩みました。でも「やっぱり元気にしていきたい。それが自分達ができることだ!」と思いながらアルバムを作り、それぞれの歌詞にもそういう気持ちが入り、とても印象深い作品になりました。
— 田川さんはライブの時に、震災後なかなか音楽へ向かい合えなかったと言われていましたよね。
田川:想いを音に込めるというのはとても難しいことだし、それをすること自体が良いことかも分からない。ただやっぱり音楽というのは人を元気づけたり勇気づけたり癒したりするだけではなくて、自分達がまずクリエイティブな気持ちにならないと良い作品は生まれないというが大前提にあると思うんです。だからとにかく心を落ち着けて、良い音楽を作るということに集中しました。どちらかというと、「せめて音楽をやっている時くらいは…」という気持ちに近いかもしれませんが。だから想いをのせてパッケージしようというより、悔いを残したくなかったんですね。「この震災の影響で…」とは言いたくなかったし、それは僕たちにとっても、それを聴いてくださるファンの方へもよくないことなので。
— 今回歌詞を書くうえで、それぞれのアルバムコンセプトと、今回のアルバムコンセプトのどちらのに重きを置きましたか?
池森:後者ですね。ただ、当時 『I wish』というアルバムは「こういう曲達が集まっていたんだな。」とか、「こういう歌詞の世界観を描いていたんだな。」というように思いだして参考にもしたので、イメージが湧いたりはしますね。
— 今迄のアルバムタイトルがリリース順になっていますが、昨年7月にリリースの『クロール』はコンセプチャルなので、入れなかったと伺いました。
池森:そうです。『クロール』というアルバムはまさに夏を切り取ったような作品だったので、今回は入れませんでした。
2001年6月にリリースされたDEEN初のバラードベストアルバム『Ballads in Blue』の10年ぶりとなる待望の続編!!!
シングルヒット曲をはじめ、人気曲、カヴァー等の名曲を網羅。
代表曲の新録音Versionも収録したDEENのこの10年間の集大成的アルバム!!!
昨年11月から今年1月にかけて行った全国ツアーからファイナルとなった中野サンプラザ公演を収録。
タイトルどおりDEENのヒストリーをおった内容で代表曲はもちろん、ライヴ初披露となるデビュー当時のカップリング曲等を演奏したスペシャルライヴ。2011/1/22 中野サンプラザにて収録。
16:00開場 / 17:00開演
開場18:30 / 開演19:00
開場17:00 / 開演17:30
開場13:30 / 開演14:00
開場17:00 開演17:30
開場13:30 開演14:00
オフィシャルHP:http://www.deen.gr.jp/