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ダーティ・ループス『ダーティ・ループス~コンプリート・エディション~』インタビュー


スウェーデン発の3ピースバンド、ダーティー・ループス。Jonah/ジョナ(Vo.key.)、Henrik/ヘンリック(Ba)、Aron/アーロン(Dr)の3人は全員ヨーロッパ最古の音楽学校である王立ソードラ・ラテン音楽学校からスウェーデン王立音楽アカデミーへ進学した超エリート!バンドを結成後はレコード会社と契約せず、検索されやすい人気アーティストの楽曲をカヴァーしYoutubeにUP。実験的なサウンドとアレンジの斬新さと圧倒的なグルーヴ、ジョナの美しい声が瞬く間に話題となり、現在までにUPしたミュージック・ビデオ5本がデビュー前ながら累計で1400万Viewを超えるなど、急激に知名度を高めた。その後、現代の巨匠と呼ばれる大御所プロデューサー=デイヴィッド・フォスターが、1年近くかけて口説きおとし契約。そしてバックストリート・ボーイズ“アイ・ウォント・イット・ザット・ウェイ”をはじめ、ケイティ・ペリー、ブリトニー・スピアーズ、ボン・ジョヴィに楽曲提供したコンポーザーであるアンドレアス・カールソンが制作に参画し、ついにアルバム『ダーティ・ループス』で世界デビュー。(日本は2014年4月16日発売)特に初のオリジナル曲となった“ヒット・ミー”はYouTubeへUP後、1か月を待たず100万Viewを突破!その話題となったアルバムの完全版『ダーティ・ループス~コンプリート・エディション~』が10月8日にリリースとなり、わずか4日間のプロモーション来日期間の中、彼らにアルバムのことやサウンドのことを伺った。


ー 5月の来日公演を経て、8月には横浜赤レンガパークで行われた野外ライブイベント【LIVE MONSTER LIVE】で、日本のミュージシャンと共に、多くのオーディエンスを沸かせたと思いますが、【LIVE MONSTER LIVE】はいかがでしたか?

ヘンリック:真夏だったので、とにかく暑かった!


ー そういえば、オフィシャルFacebookでヘンリックが頭に氷を乗せている写真を観ました(笑)。

ヘンリック:まぁ一番暑かったのはサウンドチェックの時だけだったけどね。でもライヴは良かったよ。今迄自分達が演奏した中で一番大きな会場だったので、観客数も多くてみんな盛り上がってくれて。本当に音楽が好きなんだということが分かるお客さんたちだった。


ー(取材時)本日10月8日に、『ダーティ・ループス~コンプリート・エディション~』がリリースされましたが、エキサイティングなプレイと歌声、カヴァーアレンジにワクワクしました!

全員:ありがとうございます!


ー 今回ジャケットは漫画家の荒木飛呂彦氏の描き下しですが、これはメンバーからのリクエストだったとか。

ヘンリック:僕が荒木先生のファンなんだ。「ジョジョの奇妙な冒険」をインターネットで見て、漫画本やコミックスなども買った位だよ。それでお願いしたんだ。



ー 仕上がりをご覧になっていかがですか?

ヘンリック:スーパーハッピー!!

ジョナ・アーロン:最高!



ー ダーティ・ループスを語る上で、やはりデイヴィッド・フォスター氏と、アンドレアス・カールソン氏のことにも触れたいのですが、まず、アンドレアス・カールソン氏がマネージャーを買って出たのは、メンバーがUPしたカヴァー曲の動画がきっかけだったんですか?

ジョナ:そう。僕らがUPした動画を観て、彼の方から僕に連絡があったんだ。だから本当にビックリしたよ。 アンドレアスは有名人だし、特に当時は「アメリカン・アイドル」のスウェーデン版のような「スエディッシュ・アイドル」という番組の審査員もしていたから、「そんな人が何故僕らに?」ってね。


ー ではアンドレアス氏がマネージメントをすることには、即決でした?

アーロン:そうだね。

ヘンリック:彼にはビジョンがあったんだ。何より、レコード契約を取るということをすごく言ってくれていたし。現在アンドレアスはマネージャーではなくなったけれど、今も同じように関わってくれているよ。


ー その後、デイヴィッド・フォスター氏と出会うわけですが、3人がデイヴィッド氏から言われて一番感銘を受けた言葉や、彼の印象など教えて下さい。

ヘンリック: デイヴィッドは「もし自分のバンドがいるとしたら、ダーティー・ループスのようなバンドが欲しい。」と言ってくれたんだ。それはすごく嬉しかった。

ジョナ:今、こういう言葉…というのはすぐには思いつかないけれど、自分たちのサウンドのユニークさについて、いつも言ってくれるんだ。他とは違う、他にはないサウンドだって。それに、僕らの音楽に対する愛情を色々なところで発言したり示してくれるのが嬉しいよ。

アーロン:最初に会った時、僕のことを嫌いだって言ったのは覚えているよ(笑)。


ー えー!

アーロン:うそうそ、冗談だよ(笑)

<一同爆笑>

アーロン:デイヴィッドは、すごく彼は面白い人だし、優しい人だよ。


ー 日本では4月にリリースされたデビューアルバム『ダーティ・ループス(原題:Loopified)』についてですが、かなり制作に時間がかかったと伺いました。

ヘンリック:最初自分たちはカヴァー曲を沢山プレイしたことで知られていたけど、それだけでなくオリジナルの新曲を作り、それがカヴァーのアレンジと同じくらいユニークなものにするにはどうしたらよいか、その部分に時間がかかったんだ。それに勿論パーフェクトなものを追求したいと思うし、僕らはそうするタイプなので、その分エネルギーをつぎ込んで作る。そこでも時間はかかったよ。


ー 細部へのこだわりをみせながらも、ライヴ感に溢れている。例えるなら(チックコリアの)エレクトリックバンドのような沸き立つグルーヴ感のような。そういうライヴ感やグルーヴ感もかなり重要視していますか?

ジョナ:勿論!自分たちにとってはグルーヴ感の方が先なんだ。


ー そうだったんですね!私は逆に捉えていました。つまりディテールが最初なのかと。

ジョナ:なるほど。でも違うんだ。グルーヴを出した上に、細かいディテールをつけ加えるという順番が僕たちのやり方なんだ。



ー 軸としてはジャズやフュージョンを感じますが、これだけロックやEDM、ポップなど様々な要素があると、ともするとプロであってもアプローチが散漫なものになりがちだと思うのです。しかしそこのバランスを崩さずハイクオリティなサウンドに仕上げられる理由はなんでしょう。

ヘンリック:ありがとう。でも実は自分たちはあまりそういう部分を考えていないんだ。ただ、ビジョンや自分たちならではのサウンドが根底にあれば、上にどんなものを乗せても大丈夫だという感覚を持っている。だからあとはLet it go!まさにありのままにじゃないけれど、やれることを全部やってしまう。その楽しさが逆に制作への楽しさへ繋がるんだ。「じゃあ今回はこういうことやってみる?」「こういう新しいものを加えてみる?」ってね。



ー ダーティー・ループスと言えば、言わずもがな独自のカヴァーですが、アレンジはどういうスタイルでやるのですか?

ジョナ:まず最初、メロディだけを残して曲を丸裸にするんだ。


ー 丸裸に!

ジョナ:そう。そこからどうやったら、オリジナルとは違う、新しいものに出来るかを考えることから始めるんだ。


ー 最新では、ストロマエの“タ・フェトゥ”のカヴァーも収録されていますが、冒頭の歓声が、オリジナル曲のMVを彷彿とさせた上で、 ダーティー・ループスの「モア・イズ・モア」主義のアレンジが聴き応えたっぷりでした。

ジョナ:あの曲は自分でもすごく気に入っているアレンジなんだ。言葉(歌詞)的にも自分たちで喋れない言葉を初めて挑戦して(苦笑)。

アーロン:アハハ!


ー あれはフランス語でしたよね。

ジョナ:そう。

アーロン:多分ね(笑)。

ジョナ:でも、これまでやったことのないアレンジというか、自分たちの中でも新しいフォーマットを見つけたような気持ちだったよ。


ー それとワン・ダイレクションの“ホワット・メイクス・ユー・ビューティフル”の最後に入っている効果音は、スーパーマリオですよね?

アーロン:ピピョン(効果音の口真似)


ー そう、それ!(笑)。

ジョナ:あの部分は、何か足りないってずっと思っていたんだ。それで色々考えていたらあの音に辿り着いたんだ。「これだ!」って(笑)。


ー ということは、あれはジョナのアイデア?

ジョナ:そうだよ。


ー グッドアイデア!

ジョナ:ありがとう!


ー 今回はオリジナルの新曲が2曲収録されていますが、まず“ホエアズ・ザ・ビート”は、荒木氏の作品にインスパイアされて書き上げた作品だと伺いました。

ヘンリック:曲自体は元々あったんだけど、歌詞の部分で少しインスパイアされたよ。と言っても、荒木先生の「この作品のこのシーンから」という具体的なことではないんだ。荒木先生は作品の中で、ロックミュージシャンのような名前を使うこともあって、とても音楽が好きな人なんだなと感じたんだ。それに僕も彼の漫画を読んでいたこともあったので、そういうアニメ的なヴァイブがある曲として仕上げたんだ。


ー もうひとつの新曲、“アフターグロー”は、壮大なメロディとジョナの歌声が美しくも少し切ない曲ですが、ダーティー・ループスの中では、珍しくと言っていいほどストレートなサウンドアプローチに感じたのですが。

ジョナ:例えば「この曲はすごく複雑なアレンジでやろう。」と狙うことは一度としてなくて、その時その時で自分たちの気持ちに一番合うアレンジをやっているだけなんだ。だから “アフターグロー”の場合はシンプルに聴こえるかもしれないけど、ああいう風に仕上げるのが良いのではないかと思ったんだ。

アーロン:それと実はあの曲、2012年に出来た曲なんだ。だからアルバムの中でも昔にレコーディングをしているので、更にそう感じるのかもしれない。


ー なるほど。そして11月には日本公演も控えていますが、最後にmFoundの読者のみなさん、そして日本のファンのみなさんへメッセージをお願いします。

ヘンリック:11月は今迄ともまた違う新しいショーを演るつもりです。前回Billboard(大阪/東京)でもライヴをしたけれどその時ともまた違う、更にギグを重ねて向上したショーになるかなと。だから自分でもすごく楽しみにしているし、日本にこうやって来られるのも、日本のファンのみんなの応援やサポートがあったからだと思うので、すごく感謝しています。是非是非楽しみにしていて欲しい!

ジョナ:BillboardLIVEでのショーを観てくださった方には、更に気に入ってもらえると思うし、その時気に入らなかった人がいたら、今度は絶対気に入ってもらえると思うので、BillboardLIVEに来た人も来ていない人も是非、11月のショーには来てください!そして僕らへ対する愛に感謝します。

アーロン:ヘンリックとジャナの言葉に加えて、アルバムを気に入ってくれた方だったらツアーでは、更に素晴らしいものを聴かせられると思うので、是非来て欲しいです!


ー ありがとうございます。11月のツアーでまたお会い出来るのを楽しみにしています!


通訳/丸山京子
取材・文/秋山昌未



■ ダーティ・ループス オフィシャルサイト
http://www.universal-music.co.jp/dirty-loops


 

リリース情報

ダーティ・ループス
『ダーティ・ループス~コンプリート・エディション~』

2014年10月8日発売

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UCCV-1147(税込):¥2,484
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社

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LIVE情報


ダーティ・ループス “ヒット・ミー” ジャパン・ツアー 2014

□ 東京公演
2014年11月26日(水)豊洲PIT
開場 18:00 / 開演 19:00
料金:税込7,500円(オールスタンディング)*未就学児童入場不可 *ドリンク代:\500別途必要
一般発売日:2014年8月9日(土)

□ 名古屋公演
2014年11月27日(木)ダイアモンドホール
開場18:00 / 開演19:00
料金:税込7,500円(オールスタンディング)*ドリンク代:\500別途必要 *未就学児童入場不可

□ 大阪公演
2014年11月28日(金)なんばHatch
開場18:00 / 開演19:00
料金:1階スタンディング 7,500円 / 2階指定席 8,500円 *ドリンク代:\500別途必要 *未就学児童入場不可

 

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