Galileo Galilei「さよならフロンティア」インタビュー Page1


前作『青い栞』から約3ヶ月で今作『さよならフロンティア』をリリースのGalileo Galilei。 音をクリエイトする姿勢は楽曲の変化にも現れている。今回は彼らの「音楽」に対しての姿勢や新たな試みを、特にサウンド面から掘り下げてみた。


ー 今作『さよならフロンティア』は、前回『青い栞』からかなり早いリリースタイミングですよね。

尾崎雄貴(以下/雄貴):はい。スピーディーでしたね。

岩井:三ヶ月か…。早いね。


ー ライヴもかなり勢力的にやってきましたが、どうでしたか?

雄貴: 最近ライヴはすごく楽しくなってきたんですよ。ライヴのステージングに対して今迄は、やりたいこととやっていることのギャップにすごく苦しんでいたんですが、今はMacやシンセをステージに持ち込んで、好き勝手に(笑)やっているので、すごく楽しいです。


ー そのギャップというのは、音の表現力の面?

雄貴: そうです。あと、知識もそうです。以前は「どうすればパソコンを動かせるんだろう?」というレベルでしたから。僕らは結構ビジュアルから入るんですよ。例えば好きなアーティストのライヴ映像を観た時に「うわぁ、何か変な楽器使ってるよ!」って思うとすぐ調べちゃったり。勿論音の面で気に入るかどうかというのはありますが、最初はインパクトで取り入れたくなるんです。それに対して、自分達が持っている知識が追いついていなかったんですが、今はやっと追いついてきて色々なものが使えるようになってきました。


ー 対バン系のライヴも相当やっていますが、そういうのは刺激になったりしますか?

雄貴:"ゆれる"というバンドと一緒に、京都、神戸を回ったんですが、あれは面白かったです。あのバンドとやるのはいつも刺激になるので。


ー ゆれるはサウンドが、かなり剥き出しな感じでガリレオとはアプローチも違うけど、そういう刺激というのは曲を作るうえでも影響します?

雄貴:しますね。今回、お互いの曲をカヴァーしあいました。ゆれるヴァージョンの「僕から君へ」とか。


ー おもしろそう!

雄貴:すごかったよな。歌詞全然覚えてなくて(笑)

岩井:ぐっちゃぐちゃでおもしろかった(笑)

雄貴:僕らは、ゆれるの「ヒカンテキサイボウ」という曲をやって割と好評でした。ゆれるのメンバーって毎回褒めてくれるんですよ。でも悪かったら「今日は全然ダメやったな」って言われるのでお互いそうやってガンガン言い合えるのがいいです。曲の方向性は違えど、久しぶりに会えば色々な情報交換もできるし。あと彼らとは札幌でも対バンしたんですよ。「わんわんスタジオ」にも来てくれて1泊して、ずっと夜更かししたのが超楽しかったです!


ー では楽曲の話ですが、「さよならフロンティア」はMBS・TBS深夜ドラマ「荒川アンダー ザ ブリッジ」の主題歌ですが、これは書き下ろしですか?

雄貴:いえ、元々ワンコーラス位出来ていて、歌詞もフル尺まではいかないですがかなり出来始めていた頃に、このお話をいただいたので、ちょうどイメージにも合うと思い仕上げました。


ー 歌詞の世界観がおもしろいですよね。

雄貴:スマパン(スマッシング・パンプキンズ)の「1979」という曲のPVが 前々からすごく好きなんです。若者達が車で走ってスーパーで万引きしたりハチャメチャやるアメリカンな感じで。パーティーやりながらみんなでトイレットペーパーを木にぶらさげたりして、その感じがすごく好きで。これは結構他のミュージシャンも影響を受けてるんじゃないかな。だからずっとそういう世界観の曲を作りたいと思っていたし、今回は自分達の「今」ともマッチングしているんですよ。もう免許もとれる年齢だしみんなで車に乗って色々な音楽を流しながらドンチャカやって海とか行くことだって出来る。"グッバイ友達" という感じを表現しました。


ー 今回は雄貴君と一緒に佐孝君も作曲を担当していますね。

佐孝:「わんわんスタジオ」が4月中旬頃に完成して、そこからみんなでMacやレコーディングソフト等の録音機材を買って環境を整えたんです。それで5月に入って、そろそろ新たに曲を作ろうかという時に、たまたま雄貴と僕がいて、 Logic(音楽ソフト)の攻略本を見ながら操作していたんです。「あぁ、こういう音もあるんだ。これ使えそうだね。ちょっと録音してみようか」っていう具合に。そうやって音を探しながら録音を繰り返していったらいつの間にか曲の大枠が出来ていたんです。そういうところからの始まりでした。


ー じゃあ、本当に組み立てながら出来てきたんだ。

佐孝:はい。パズルのように遊び感覚で出来ました。


ー そうやって初めての音を鳴らしながら組み立てて作ると、ただやりたい音を次から次へ重ねていきそうだけど、きちんとブラッシュアップされていますよね。そういう部分も含め音の面で気をつけた点はありますか?

雄貴:今回、バッキング・ギターがなくて、リードギターのフレーズと、聴こえるか聴こえないか位にバックで鳴っている単純なリズムにあわせた単音ギターが入っていて、そういうのもそうだし、フレーズとフレーズがぶつからないように心がけましたし、印象的な音が沢山入っていると全部ぶつかって、すべて無駄になってしまうので、そういう点には気を遣いました。『青い栞』以降は違いますが、今迄リリースしてきたシングルは結構音を詰め込んでいたんですよ。「サビでアコギだぜ!シャカシャカやるぜ!!」みたいな(笑)。そうすることでのサビっぽさを意識していたんですが、今回は今迄のそういう経験を全部ゼロにしました。経験を否定する経験の活かし方といいますか。でも実は音数は結構多くて、50トラック位使いました。その中には聴こえるか聴こえないかというものもありますが。


ー でも、その音は絶対的に必要というものですね。

雄貴:そうです。そういう作り方をしました。


ー ドラムはデジタルと、生音の両方を使っていますよね?

和樹:はい。王道のアナログリズムマシーンを使いました。

雄貴:ホット・チップやレディオ・ヘッドが使っている名機といわれているもので、すごく使い易いんですよ。それを今回は和樹が「やるぜ!」ってね。

和樹:ぱぱぱっ!って打込んで…。

岩井:ぱぱぱっ!じゃなかったじゃん(笑)

和樹: 結構しっかり作りこみました(笑)

雄貴:結構ダメ出しされたよな。


 

アーティスト情報

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Galileo Galilei ライヴ情報

■ ANOHANA FES.

2011年9月25日(日)雨天決行

秩父ミューズパーク 野外ステージ
【開場】14:00【開演】15:00

■ 東京ワンマンライブ

2011年11月20日(日)

新木場STUDIO COAST
【開場】16:00【開演】17:00
料金(税込)前売¥3,150-(税込、D代¥500-別、オールスタンディング)
問い合わせ先:ホットスタッフ 03-5720-9999
発売日:10/1(土)

■ Link

Galileo Galilei 公式HP:http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/galileogalilei/

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