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高橋優「この声」インタビュー Page1


3月14日リリースの2ndアルバム『この声』では、シンガーソングライター高橋優の新たな面や今迄以上に研ぎすまされた面が詰まっている。確実に知名度や人気を高めていながらも、「自己紹介」というワードが取材中も何度か出てきた。それは常に冷静に多角的に物事をみることに長けている高橋だから出る言葉かもしれない。そんな高橋優さんに今作の想いを余す事なく語ってもらった。


ー 3月14日リリースのアルバムタイトル『この声』ですが、今回は聴くたびに好きな曲が変わっていきました。

嬉しいです。ありがとうございます!


ー『この声』というのタイトルに込めた想いを教えていただけますか。

僕が歌っているので、どの曲も結局は”高橋優”なんですけれど、聴いて下さったように、今回は曲によってかなりアプローチを変えています。愉快な曲であれば愉快に、シリアスな曲であれば、よりシリアスに、力を抜いた曲であればかなり力を抜いて。そうやって出来るだけ自分の喉に振り幅をきかせて歌いました。それは前作以上にこだわった部分のひとつなんですが、あらためてこの声が「高橋優です。」という自己紹介になればいいと思います。2ndアルバムとはいえ、初めて手に取ってくださる方も沢山いらっしゃると思うので。


ー なるほど。 アルバムの中にもタイトル曲となる「この声」という作品がありますね。

はい。その曲の中では、”この声を出すことであなたの笑顔を見つけ出したい”とか、”心から笑ってくれる状態を、自分が歌うことで作っていけたらいいな”ということを歌っていて、つまり選手宣誓というか、決意表明のような意味を込めました。この曲は路上ライブをやっていた時から歌っていた曲なんですよ。


ー じゃあ、かなり長いですよね。

もう6、7年経ちます。それこそ路上ライブでは1曲目として歌っていました。だから自分の中ではずっと大切な曲としてあたためてきた曲なので、今回晴れてアルバムに入れられるということと、歌詞の内容を改めて皆さんに聴いてもらえたら嬉しいという想いがあります。そういう意味でも「この声」というキーワードは自分にとって、大きな意味がある言葉でもあるので、アルバムのタイトルにもしました。


ー 声に関してはずっと意識してきましたか?

ある時期、すごく歌い方を変えたこともありました。路上ライブをしていた時期に、ファルセットだけで歌う試みもほんの少しやっていたんですが、でもそこで自分なりに導き出してきた答えというのは、疲れるということだけだったんです(笑)。気取ったり背伸びをすると長続きしないので、無理はいけないということで自然体でやるのが一番だと感じたんです。長く続けて、自分自身で歌を楽しめる為には、自然な歌い方をしていた方が肩の力が抜けると思ったんです。だからそこからは自分の声に特殊な力を掛けることはしなくなりました。自然体で自分が歌いたいように歌う。そういうことを心がけています。


ー これは個人的見解ですが『こどものうた』の頃と今は声が、かなり変わっていますよね。声自体なのか歌い方なのか微妙ですが。

自分では、声自体が変わったという自覚はあまりないのですが、実際『こどものうた』の頃とは、取り囲む状況や自分の精神状態で変わってくるのは自然だと思うんです。やっぱり当時と今とでは考え方や、歌に対するアプローチが変わってきているので、聴こえ方や声帯が変化しているというのは、あるかもしれません。でも、自分ではその変化に対して気付いてはいなかったので、改めてそう言ってもらえると嬉しいです。少しずつでも変わってきている方が絶対にいいと思うので。


ー 良い意味でユーズド感というか。それは表情のひとつだと思うのですが。

より歌を楽しむということができるようになってきているので、 自由度は増していると思います。自分で作ってはいるものの、楽曲というものに対してどう歌えば一番楽しいかとか、一番歌詞が届くのだろうかとか、そういう部分に対して、もしかしたら『こどものうた』をレコーディングした時はそこまで頭が回っていなかったかもしれません。ただ歌うことに必死で、自分の感情をぶつけることにも精一杯みたいなところがあったと思います。だからもしまた今改めて『こどものうた』を歌うとしても、どこに感情を持っていこうかという、歌本来の持っている魅力を引き出したいという気持ちが強くなっているので、振り幅のようなものが昔よりは効かせることが出来るようになってきたかもしれません。


ー 今回は2ndアルバムですが、1stフルアルバム『リアルタイム・シンガーソングライター』と、作る上で心境の変化はありましたか?

『リアルタイム・シンガーソングライター』の時は、アルバムを作ろうという意識よりは、「この曲をシングルにしよう、この曲を自分の代表曲にしよう」みたいな気持ちで作った11曲を、そのままドンッて集めたようなアルバムでした。そういう意味で自分の中では本当にベストを尽くしたし、どの曲も代表曲と言えるものが完成したと自信は持っていたんですけど、それをいざリリースしてみて思ったことは、もっとアルバムとしてストーリー性というか、ひとつの作品として楽曲群を成立させたいということでした。聴こえ方や抑揚や、自分がみせられる表情。だから前回以上に今回の『この声』は表情豊かにしたかったし、アルバムとして聴きやすいものを作りたかったんです。『リアルタイム・シンガーソングライター』のリリース直後からそれは考えていたので、そういう部分で気持ちの変化というものはありました。


ー 1曲目に歪んだエレキギターが効いている「序曲」で始まりますが、あの感じはもの凄くカッコいいですね。

ありがとうございます!


ー「序曲」から「蛍 」へは曲間なく続けていますが、あれをあえて「序曲」として分けた理由は何ですか?

実は今迄のアルバム『僕らの平成ロックンロール』(インディーズ)や『リアルタイム・シンガーソングライター』の中でも序曲的ニュアンスはありました。アコーディオンから始まって「鯱」のドラムのフレーズに入ったり(僕らの平成ロックンロール)、アコギのリフが入ってから「終焉のディープキス」に入って行く(リアルタイム・シンガーソングライター)とか。あれはその部分がなくても曲は始められるシリーズなんですよ。なければないでも曲は成立する。


ー はいはい。

それに対して今回の「蛍」ですが、まず弾き語りとして完成して、そのニュアンスを保ったまま曲にしても面白いとは思ったんですが、やはりバンドサウンドにするにあたって、もう少しエレキギターを象徴的にしてみようかとか、色々な案がでました。自分の中で「蛍」という曲は1曲目というイメージがあったので、それに対して何か象徴的な…ファンファーレではないですが、そういうのが鳴ってから曲がバーンと始まっていくというアイデアではありました。それでレコーディングの時にエレキギターでハウリングから何からやってみたんですけど、それはそれでひとつの作品にも聴こえるし、もっとシンプルに「蛍」だけ聴きたい人はカットできるようにするのも自由度が増すと思ったので、今回初めてトラックを分けてみました。だから「序曲」ということにしたんですが、個人的には本当にアルバムの始まりであり、「蛍」の始まりでありという感じです。


ー なるほど。

だから高橋優のアルバムはここから始まっていきますよー!というニュアンスが出ればいいという想いが一番強かったので「序曲」という形にしました。ライヴで僕はエレキギターも弾いているし、アッパーな曲もやっているので、 僕のことを知っていてライヴにも来てくださったことがある方なら、 この始まり方というのはある意味、高橋優らしさだと分かってくださると思うんですけど、今回初めて聴いていただく方や『福笑い』や『誰もいない台所』、『卒業』などで僕のことを知ってくださった方がこのアルバムを手に取ってくださったんだとすると、もしかしたら、別の人のCDを手に取っちゃったかな?って思われるかもしれませんが(笑)、改めて自己紹介するとすれば、「高橋優というと、こういう始まり方になるんですよね〜」という意味合いも込めて今回ハウリングからスタートさせました。


 

リリース情報

セカンドアルバム『この声』
2012年3月14日発売
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初回限定盤特典
●DVD~ドキュメンタリー2011“卒業”
ボーナス映像<MUSIC VIDEO>1. 誰がために鐘は鳴る 2. 誰もいない台所 3. 卒業
●“高橋優全国ツアー~この声って誰?高橋優じゃなぁい?2012”バックステージ招待抽選参加券(各会場5名)
●スペシャルパッケージ仕様

収録曲
1. 序曲
2. 蛍
3. 誰がために鐘は鳴る
4. 雑踏の片隅で
5. 気ままラブソング
6. あなたとだから歩める道
7. 卒業
8. この声
9. 一人暮らし
10. 誰もいない台所
11. 蓋
12. 絶頂は今
13. セピア

【初回限定盤(CD+DVD)】
WPZL-30360/1 ¥3,500(税抜価格¥3,333)

【通常盤】
WPCL-11049 ¥3,150(税抜価格¥3,000)
 

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LIVE情報

「高橋優全国ツアー~この声って誰?高橋優じゃなぁい?2012」

【北海道】5月25日(金)    札幌市教育文化会館 大ホール open 18:30/start 19:00<マウントアライブ>
【神奈川】5月30日(水)    神奈川県民ホール     open 18:15/start 19:00<キョードー横浜> 
【福 岡】6月03日(日)    福岡国際会議場メインホール open 17:00/start 17:30<BEA>    
【大 阪】6月08日(金)    大阪 オリックス劇場 open 18:15/start 19:00<夢番地 大阪>     
【広 島】6月09日(土)  広島アステールプラザ 大ホール open 17:30/start 18:00<夢番地 広島> 
【宮 城】6月16日(土)    仙台市民会館 大ホール open 17:30/start 18:00<キョードー東北>    
【秋 田】6月17日(日)    横手市民会館 open 17:00/start 17:30<キョードー東北> 
【愛 知】6月24日(日) 名古屋市公会堂 大ホール open 16:30/start 17:30<サンデーフォークプロモーション> 
【東 京】7月01日(日)     渋谷公会堂 open 16:30/start 17:00<DISK GARAGE> 

【料金】 前売 ¥4,500(税込) ※4歳以上チケット必要 / 3歳以下のお子様はご入場頂けません
【一般発売】 3月31日よりスタート

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