—— 確かに最近デジタル化が進んでいて、 ノイジーで潰れた感じというのも結局は綺麗に仕上げちゃうことが多いじゃないですか。だからこういう意味でも生っぽい音の質感がカッコいいです。
そう思っていただけると有り難いですね。クオリティの高いものは沢山あると思うんですけど、はたしてそれがクリエイティブかと問うた時に疑問はあるんですよね。作れちゃうんですよ。現在はいい音で簡単に加工や録音できるし、家でソフトひとつで作れる。でもそういうことって便利だけど頭を使わなくなっちゃうんですよね。今迄色々なミュージシャンが失敗して冒険してたどり着いたこのサウンドが簡単に再現できるって、人間の進化が止まってしまうような気さえするんです。俺たちは退化したと観られてもいいんです。クオリティより今このモーサムのサウンドで起こるイマジネーションとクリエイティビティを感じてもらえれば。
—— すごく分かります!
バンドをやっているとアクシデントがいい方へ転ぶことがあるんですよ。トチッたフレーズがカッコいいとか、色々なエフェクターを使っていて間違って変な音が出たけどそれがカッコいいとか。デジタルで綺麗に仕上げるとそういう発見もなくなってきちゃいますよね。勿論僕もデモを作る時とかはデジタルを使ってはいますけど、そこでクリエイティブな作業が薄くなるのだけは避けたいと思ってやっています。自分で作り出すものを入れ込んでいかないとサウンドばっかりお行儀よくなっちゃう。それが果たしてあなたの心の底から湧いてきた音楽なんですか?っていうところですね。
—— クリエイティブなものって音楽もそうですが、デザインや絵、写真とかの世界でも同じことがいえますよね。
そうですよね。それが綺麗で美しいものである必要はないでしょ。というところです。それより表現する人の心の底から直接出てきたものが「表現」だと思います。
—— ”Kingdom Come” は元々、シューゲイズ風味で装飾たっぷりだったとか。
ライドとかマイブラとかのアレンジを施したけど、これじゃ今回のアルバムには入れられないと思ってアレンジをあれこれ悩んで最終的に酷いアレンジになりました(笑)。
—— (笑)酷いって、いいですね。ところで、2008年のモーサムはかなりポップな路線でしたよね。それが今回またノイズの効いたこういうサウンドへ戻ったというのはどういう心境からですか?
「スクラップ&ビルド」とか言ってたんですけど、それまでにあるモーサムを壊して次に進むという気分が今回は強かったんです。でもそれは今迄のことを否定するというわけではなく、そこに安住しないというのも、ひとつバンドとしての形かなと思ったんです。
—— 変化するモーサムのサウンドに対して、リスナーの反応はありましたか?
ありました。まぁ、なかなかネガティブな意見って本人にぶつけられることは少ないけど、一番それを感じるのはライブですよね。「あぁ、こいつのれてないな。」とか「ついて来れてないな。」とか、そういうのってガシガシ演奏しながらでも見えるんですよ。
—— 今作はそういう意味ではライブで暴れられそうですね(笑)
そうですね。そういう意味でもライブが見える分かり易い作品になったと思います。
—— 話は変わりますが、田中 情監督の「シンクロニシティ」 に緒方役で出演されるということですが…。
あら!何で知ってるんですか?(笑)
□MO'SOME TONEBENDER アルバム直前に、iTunes Store 限定Live EP「STRIKES GIG 2010」を11/24にリリース!
2010 12 08 ビートの上に割れたガラスを敷き詰めて、裸足で走り続けるPROGRESSIVEなPUNK。
実験心を持ち全て過剰に表現せよと、尖らせた神経が叫ぶ。
張りつめた空気を振るわせた先の景色はどこまでも汚れていて、吐き気がするほどロマンティックにもがいている(STRUGGLE)。
怒りを音の隙間に、生活をギターの歪みに、すべての感情をメロディに満載して重量オーバーで走り続ける
ROCK BAND、MO'SOME TONEBENDER IS BACK!
1月16日(日)仙台MA.CA.NA
1月20日(木)広島CLUB QUATTRO
1月22日(土)福岡DRUM Be-1
1月25日(火)名古屋CLUB QUATTRO
1月26日(水)心斎橋CLUB QUATTRO
1月28日(金)札幌BESSIE HALL
1月31日(月)恵比寿LIQUIDROOM