ー 理想と現実のギャップを感じながらも、その現実に立ち向かうというのは、すごく大変なことですが「情熱」ではそんな “自分” へ対して、強くというよりは優しく背中を押しているように感じました。
この曲は、僕の楽曲のテーマとして多い、人生に対して勇気が湧いてくるような楽曲に仕上げました。この曲は強い自分と、すぐ物事から逃げ出したり、怠け心を出してしまうような弱い自分との葛藤を描いています。僕のこういう曲の土台になっているものって、現代の心境だったりシーモネーターの頃、色々あって途方に暮れている頃のことだったりすることが台座になっていることが多いんですけど、これの直接的な部分が僕の学生時代なんです。
ー SEAMOの学生時代ですか。
はい。恥ずかしながら僕は、人様より多く大学に行っているんですけど、その時にもう学校を辞めようと思っていたんです。何の結果も出ていなかったけど、すでに音楽をやっていたし。昔は口ばっかりの奴で無鉄砲だったので「オレは音楽やるから、芸能界行くから、学歴なんて関係ねぇよ!」っていって。それで、辞める前にまず休学しようと思って、まさに休学届けを持って出しにいく瞬間、何か突然涙が出てきたんですよね。
ー 何かあったんですか?!
みんなが普通に、当たり前にこなしていることを自分はリタイアしているという現実が哀しかったんです。自分で好きなこととはいえ、僕はまるで言い訳のように「オレはこっちの夢を追うから、こっちはやらないんだ」って言っていたんです。でも普通の人達は当たり前であることは当たり前にやるし、その上で好きなことやったりバイトしたりしてるわけじゃないですか。だからそういうのに気付いた時に、自分は逃げてると分かったんです。結果休学も退学も踏みとどまって、どうにか卒業したんですが、これは自分の心のけじめですね。僕はそれをやりきったっていう。だからひとつ何かから逃げて違うことに進むというのではなく、それをしっかり対治して、やり遂げた上で次の何かに進むというスタンスじゃないと説得力がないと思ったんです。
すごく弱い自分が「もういいだろ。やめちまえよ、しんどいだろ。逃げりゃ楽だよ」ってささやきかけるんですけど「自分の中の強い気持ち、情熱っていうやつがまだやれっていうんだよ!」っていうことを書いた曲です。
ー だから対象が「君」とかではなく自分に向いているんですね。
そうです。
ー ところで、この曲はテンポ感がちょっと独特ですよね。
エアロ・スミスとかではないですが、ロックバラードにしたいという気持ちがあったんです。矛先をどんどん変えていきたかったんですよ。これだけロックに触れているのに、こんなにBPMがゆっくりなのって面白いかもって。
ー すごくそこを感じました。これは難しかったんじゃないですか?
難しかったですね。早い曲よりゆっくりな曲の方が実は難しいんですよ。ラップやる人もある程度のところまでいかないと分からない事実なんです。早い方がテクニカルだと思ってしまう。実は早いものって練習さえすれば何とでもなるんですが、ゆっくりになるとその空間や譜割をどう埋めるかというのにテクニックや味が必要になってくるんです。つまり誤摩化しがきかなくなってくるんですよ。素人目には早くバババババッてやってる方がスマートで上手くカッコ良く聴こえるんですが、実はそういう方が簡単。勿論、度を超えて早いのはまた話が変わってきますが、ゆっくりやる方が何倍も難しいんですよね。
ー あれは聴いていて不思議でした。すごく早く進みそうなのに、ゆっくりしたBPMをキープしている感じで。
倍速でやることも出来るんですよ。バウンスビートっていって僕も今迄やってきたんですが、むしろこの間隔の取り方はみんなやらないし、やったら新しいだろうと思ってチャレンジしてみました。
ー 今後もこういう挑戦はしていきますか?
やっていくと思います。まぁ世の中にあるテーマってそんなにいっぱいあるわけじゃないじゃないですか。愛のことや友達のこと、家族のこと。そうすると曲調や歌い方でどんどんバリエーションを出していきたいし、そうしていかなきゃいけないと思います。それにライブの幅も広がりますしね。これ、BPMがすごく遅いけど、決して盛り上がらない曲というわけではないと思うんです。むしろガッとあげたい時に使える不思議なポジショニングにある曲だと思います。
ー 最後にmFound読者のみなさんへひとことお願いいたします。
日本全体がまだまだ元気が足りないし、照明も暗かったりする中でちょっと気持ちが滅入たりもしますが、自分なりにやれる音楽…「ONE LIFE」もそうですし、ライブでも人を元気に笑わせてやろうという気持ちでやっていますので、僕の音楽に触れられるところに是非きてもらって、元気や活力、パッションを得てほしいと思います。
ー ありがとうございました。
取材・文/まさやん
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