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ザ・クロマニヨンズ「MONDO ROCCIA '09-'10」@新木場STUDIO COAST

ザ・クロマニヨンズ「MONDO ROCCIA '09-'10」@新木場STUDIO COAST

_MG_5171.JPGのサムネール画像2009年10月28日にアルバム『MONDO ROCCIA』をリリースしたザ・クロマニヨンズ。
今回は、初回生産限定盤、通常盤の他にアナログ盤(しかも、'60年代E式アナログ盤を可能な限り再現)があるというのが何とも、ザ・クロマニヨンズらしいではないか!
そんな彼らの怒濤のライブツアーがまた、昨年から年またぎでやってきた。
2009年11月からスタートした全国ツアー「MONDO ROCCIA '09-'10」。
今回は、ツアーもあと残りわずかになった、3月13日の新木場STUDIO COASTのライブレポート。
まぁ今更いうまでもないが、昨日今日出て来たバンドではない。それだけにファンの層が厚い! 老若男女が今まさに新木場に集結している。その溢れんばかりのファン達は、何やらライブが始まる前から異様なまでの熱気に包まれていた。時折「ヒロトー!」と叫ぶ声が聞こえる。ライブが始まりヒロトが「ロックンロール!」と叫ぶと、私がいる関係者席がグラグラッと揺れた。
アンプを通したギターの音でさえ聴こえなくしてしまう程のオーディエンス達の声。
それは波のように揺れながらステージめがけて、もの凄い勢いでうねっている。
オーディエンスをアオるようなパフォーマンスで、会場は一気にヒートアップ。
関係者席だって静かになんて観ていない!
最新アルバム「MONDO ROCCIA」をメインにした構成で、切れ間なく進む。
4曲ぶっとおしで演奏した後、ヒロトはどこの国の人だか分からないような喋り方で「ヨウコソ ヨウコソ。 ミンナ ロックンロール ノ ジュンビ ハ ジュウブン デキテタミタイデスネ。」と言いながらアキレス腱を伸ばす仕草でおどける。
しかしひとたび演奏に入れば、アグレッシブなステージングでその細い体を大きく揺さぶり足を高く蹴りあげる。
時折マーシーはくるりと回ったり、人が群がりたくなるようなギタープレイを魅せてくれ、コピーとカツジのビートは、決して観客の体を止めようとはしない。


_MG_4518.JPGのサムネール画像「フンカー」でヒロトが行進のように足踏みすれば観客の動きもリズミカルに、楽しげに弾む。
「ジャングル・ジャミン」や「アウト」ではカリスマ性むんむんのヒロトに、熱い視線が注がれる。ステージのライトが赤や緑、青へと色を変えていくように彼ら自身が様々な面を次から次へとみせるが、 決して「熟れた」という言葉で片付けられないのが、このバンドの魅力だろう。本人達が一番ロックンロールを楽しんでいるようにみえる。そのアプローチは無骨なまでに一途。しかし、熟練した技たちが織りなすそのストレートさだからこそ、オーディエンス達はずっとついてくるのかもしれない。
中盤でヒロトは「ちょっとお色直し」と言って、おどけながら着ていたTシャツを脱ぎ、全く贅肉のついていない上半身を曝け出した。
MCでは今更沢山の言葉を並べ立ててメッセージを送ろうとなんてしない。



 


媚びも押し売りもない。「どんどんやろう!楽しんで行ってくれ!」という言葉が自然すぎる位。まさにあ・うんの呼吸というやつだ。時折吹くヒロトのハープの音に、マーシーのギターが絡み合う。くー、これこれ!
マーシーは永遠のギター少年のようにも見えるし、全てを悟ったようにも見える。
彼のこの、ボー・ディドリーモデルギターのエッジの効いたカッティングにどれだけの人たちが魅了されているのだろう。
「くま」の途中でヒロトは歌詞を忘れたのか、ゴニョゴニョしている。
そりゃもうみんな突っ込むでしょう。ヒロト一言。「うるせー!」(笑)
また、「今回のアルバムの中ではわりと有名になった曲があるんで、それをやります。みんな知ってると思うんだけど・・・」と言われれば当然「グリセリン・クイーン」だと思いきや(まぁ、そうだったんだけど)「レット・イット・ビー」と紹介し、場内大爆笑。
「エロこそすべて」の時、MCで「甲本エロトです。これは本名だからあんまりこういうところでは言わないように」なぁ~んて言えば会場からは「エロトー!」の声。
エロト、エロなポーズをきめる。これもお約束だよね。
マイクスタンドを指差しては「棒!棒!」とはしゃいでいるしー。

ハープの音でじっくり聴かせてくれたのが「草原の輝き」。
演奏されている他の曲は全体的に短く、疾走感があるから、逆にこの曲はまさにじっくりという感じで聴き入ってしまう。このメリハリが癖になりそう。
最後の「エイトビート」の頃には、あれだけノッていれば、絶対「身体は」疲れているだろうオーディエンス達が、その状態に覚醒したのか、気持ちよさがヒロトのハープの音色にのせて伝わって来た。
ステージが終わり、マーシーは淡々と「またねー!」と言いながらも、退場する足取りは実にゆっくりとしたものだった。いつまでもステージに居てくれそうな退場だった。
アンコールになると、「もう一杯!ちょーだいな!」のかけ声が、どんどん広がっていった。あ、「酒じじい」だ。
少ししてステージへ戻ってきたメンバー。ヒロトは最前列のファンのタオルで汗をぬぐう。…どこの汗をぬぐってるんだ?!
…まぁいい。ヒロトのやる事だもん、想像つくでしょ?(笑)

4曲のアンコールの最後は「タリホー」
ここで来たか!という感じで、もう客席は大きな波があちこちに出来ていた。
なんだろう?こういうのって、ともすると「アーティスト関係なく、単純に自分が騒ぎたいだけなんじゃないか?」と思わせる場合が多々あるけれど、いくらオーディエンス達がそれぞれのやり方ですごいノっていても、絶対的に言えるのはメンバーと繋がっているという事。
結局最後まで関係者席も揺れっぱなしだったが、いくら震撼しても彼らが発するロックンロールの「軸」はぶれが無い。
帰りがけにまだ身体から湯気が出ているファンの人たちに、ザ・クロマニヨンズの魅力を聞いてみた。
やはり世代の幅が広いので、好きになったタイミングはまちまちだったが「どこが好きなの?」というと、その時聞いたファンの殆どが「全体」と答えた。
「勿論個人個人好きだけど、誰が…という訳じゃなく全体が好き」と。つまり、ザ・クロマニヨンズというロックンロールの塊が好きらしい。言ってしまえば「大御所」なのに、次は何を “やらかして”くれるか、このバンドは全く目が離せない。

_MG_7586.JPGのサムネール画像


取材・文/まさやん

 

★ザ・クロマニヨンズ Official website

 

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