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さかいゆう TOUR 2010

さかいゆう TOUR 2010 "YES!!"@渋谷クラブクアトロ

さかいゆう…私が彼を始めて観たのは、昨年のオーガスタキャンプにNewcomer Actとして出演した時で、彼の発せられた声に私は度肝を抜かれた。それからたまにイベント等で彼の歌声を聴く事はあったが、この9月22日、渋谷クラブクアトロ『さかいゆう TOUR 2010 “YES!!"』でのさかいゆうは更に私の度肝を抜くものになった。

チケットがSOLD OUTし、約700名程のキャパをもつ渋谷クラブクアトロは、どうにも身動きがとれぬほどの超満員。海がいつの間にか満ちていくように、さかいゆうの人気は気がつけば満潮に近くなっている証だろう。

ステージには アルバム『Yes!!』 のPVでもお馴染みの、あのマペットがすでに鎮座している。
バンドメンバーがジャムセッションを始めるとオーディエンスのテンションも徐々に上がり始め、さかいゆう登場!大きな歓声と拍手に包まれ、アルバム『Yes!!』の1曲目に収録 “ N.A.M.E ” からライブはスタート。

 

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「シブヤー!!!」2曲目の “ ストーリー”が終わり、さかいが叫ぶとまたもや歓声と拍手の嵐。 “ラビリンス” では、ヒューマンビード・ボックスを披露?と思いきや、コーラスをその場でサンプリング、幾重にも重なりあわせるというクラブサウンド好きには、たまらない妙技を魅せてくれ、「Say Hoo〜! sakai yu No1! どいつもこいつも騒げー!」とラップでオーディエンスを湧かせる。


「もう既に最高です!歴史的なライブになるような予感がしますけど、みなさんどうですか?ヤバいよね!」と、さかい自身が興奮しているのが分かる。
「今日は来てくれた皆さんの嫌なこと全部我々さかいゆうバンドが吸い込みます。嫌なことは全部捨てていってください!!!」
そういうと、 “ウシミツビト” では絹の糸のようなさかいの高音が水面を揺るがすようにフロアに広がり、あっという間に歌の世界感が目の前にある風景をすべて飲み込み、PVのように、歌が描く世界へ入り込む。

 

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ライブというのは大抵、ライブヴァージョンにアレンジするものだが、さかいゆうのライブは、彼が真の意味での「ミュージシャン」だという事に気づかされる。
ポップ感溢れる “ おはようサンシャイン” の中盤、Jazzyにそのカラーを変えてフロアを沸かせたかと思えば、またカラフルポップに戻るという、何とも贅沢なアレンジは圧巻!

その後、バンドメンバーは一度退場し、土岐麻子に作曲提供した “How Beautiful” を披露。フロアに響きながらも、耳元でささやかれているような不思議な浮遊感に心が踊る。
しっとりと、どこまでもしっとりとその声に酔いしれる。

「簡単に…」といいながら、さかいは22歳でLAに渡った時の事を話し始めた。
LAでピアノを覚え、ライブを観に行っては、そのプレイヤーの弾く鍵盤のコードを覚え、家で練習する。という日々だったと語りながら、「その時に観た思い出深いライブのひとつにSADEという方のライブがありまして。」といい、色々なエピソードを語った後、SADEの「Kiss of Life」のカバーを披露。(このカバーは日本・アメリカのiTunes Storeにて日米配信されているライブEP『Live from Tokyo』に収録。日本では配信開始日(9月1日付)のiTunes Store J-popトップチャート(アルバム)で堂々の1位を獲得!)
「ただこの曲を弾き語るとしんみりとしちゃうんで…」といい、先に披露したビートボックスをここでも生かすつもりらしいが、「これ、何やってるか先に説明しておいた方がいいですよね。」と、ビートボックスの説明を始めた。どうもみんなから驚きの声があがらなかった事を気にしていたらしく「誰も褒めてくれないけど、すごいんだよ!」といい、みんなは爆笑しながらも大きな拍手を送った。

 

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「いい曲はもちろん邦楽にもたくさんあります!」といい、再度ビートボックスを取り入れながら、小沢健二の “今夜はブギーバック” を披露。



タイトルコールの後の盛り上がり方にさかいは、「今日一番の盛り上がりですね、どういう事だ!!!」と冗談っぽく客を煽り、オーディエンスの盛り上がりに火をつけ、バンドメンバーを再度招き入れ、ミラーボールがキラキラと回る中、まさにダンスフロアと化した。
コールアンドレスポンスで会場と一体化したまま「敬愛するバッハへのオマージュソングです!」と、今年2月リリースのndシングル「まなざし☆デイドリーム」へ繋げ、LIVEは後半戦に。

笑いが耐えなかったメンバー紹介の後、賑わったムードを音の世界に戻すかのように触れるか触れないか程の大きさで1音だけピアノを鳴らした。そのあとに続いた“Room” 、“ティーンエイジャー、の切ないスローナンバーで確実にオーディエンスはさかいの音に中に包みこまれた。

「“ティーンエイジャー “は10年前の曲だけど、最後は今の自分を聴いて欲しいと思います。」といい、本編最後は、映画「パーマネント野ばら」の主題歌 “train “。最後の「ガタンゴトン」というフレーズのところを、さかいゆうとオーディエンス達がどんどんキーを高くしながら掛け合い、あたたかなムードでLIVEの本編は終了した。

 

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アンコールの “Yes!!”コールが鳴り響く中、さかいを始め、メンバー全員が「Yes!」と書かれたツアーTシャツに着替え、ツアータオルをぶんぶん振り回し再びステージに現れ、インディーズ時代の 楽曲「SHIBUYA NIGHT」、「Midnight U」をコールアンドレスポンスを交えながら熱唱。割れんばかりの賞賛の拍手と声援、 “Yes!!”コールがいつまでもやまない。その尋常じゃない盛り上がりは、退場しようとするさかいを完全に引き止めまさかのダブルアンコールとなった。
この日ワンマンに集まってくれた人達を目の前に歌える喜びを伝え、大きな拍手の中、最後はさかいゆうの故郷の高知の方言や土地の名前が入った未発表のバラード「ふるさと」をさかいゆう一人の弾き語りで披露。映画のワンシーンを切り取ったような、ゆったりとした牧歌的なメロディに、耳に心地のよい高知の方言、優しいそんなラスト曲に涙するファンの姿も。
温かい雰囲気の中で名古屋アポロシアターを皮切りにスタートした全国5箇所5公演のLIVEハウスツアー『さかいゆう TOUR 2010 “YES!!"』の最終公演 は終了。
演奏後さかいは、再度メンバー紹介し、このLIVEに携わった沢山のスタッフ、そしてここに来たオーディエンス達に拍手をたたえた。

上質なポップサウンドを届けてくれるさかいゆうだが、ライブはポップなだけではない、様々な色で魅了してくれた。きっと彼が敬愛してやまないDonny Hathawayがもし生きていたら「ロサンゼルスのトルバドールで一緒に演奏しよう。」と、言われたに違いないであろう。


カメラマン/古賀恒雄 Tsuneo Koga
取材・文/まさやん


【SET LIST】
M1 N.A.M.E.
M2 ストーリー
M3 ラビリンス
M4 ウシミツビト
M5 週末モーニン
M6 おはようサンシャイン
M7 ↓(弾き語り)
M8 How Beautiful(弾き語り)
M9 Kiss of Life(弾き語り)
M10 今夜はブギーバック(弾き語り)
M11 まなざし☆デイドリーム
M12 Room
M13 ティーンエイジャー
M14 train
<Encore>
M15 SHIBUYA NIGHT
M16 Midnight U
M17 ふるさと(弾き語り)



◯さかいゆう公式サイト  http://www.office-augusta.com/sakaiyu/

 

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