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杏子TOUR 2010 Just I'm here〜The Band ver.〜  @ shibuya BOXX  2010.12.21

杏子TOUR 2010 Just I'm here〜The Band ver.〜 @ shibuya BOXX 2010.12.21

今年7月に、男性アーティスト/ミュージシャン/ソングライターたちとコラボした「Just」、そして「Just」と対をなし、今度は女性アーティスト/ミュージシャン/シンガーソングライターたちとコラボをした最新アルバム「Justess」をひっさげての『杏子TOUR 2010 "Just I'm here"〜Acoustic Ver〜』を終え、「〜The Band ver.〜」最終日は『TARGET』でスタートした。
黒のテンガロンハットに、だらりと締めた黒のタイ。ハスキーな声でまるで挑発するように歌う杏子。
長い髪を振り乱し、スリムな体をゴリゴリのハードなリズムにゆだねる。『ENAMEL』のテープを逆回転したイントロ、気だるげに誘惑するような目で、指で、メロディをくすぐる。
歌の間は始終そんな感じで、セクシーさとクールさが共存する杏子は、トークになると多少の沈黙にも耐えきれない程、緊張したりする。年上の人に言うには些か気を遣う言葉ではあるが、あえて言うと、「可愛いらしい」その喋り口調や、全体から、かもし出される雰囲気全てが、花のような人だと常に感じる。
 

kyoko3.jpg「見た?満月。」
この最終日を迎える前日、なかなか寝付けなかったという杏子は朝6時に、橙に染まる月を見たことを話した。この夜は丁度月食だったのだが、東京はかなり天気が悪い。実際、ライブが終了した頃は土砂降りの雨だった。そんな月食の日、そしてツアー最終日の天気が悪いことを「晴れ女なのに!」と悔しがる杏子。


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しかし、幻想童話からインスピレーションを受けたという『青猫』を歌い始めると、繊細な杏子の歌声とメロディが青いライトに照らされ、その幻想の世界がフロアを覆い尽くす。青い世界の中、橙色のライトがコントラストの道をつくる。杏子が見た月もこんな色だったのだろうか。そして究極の純愛を歌う「ねぇ、もっと」は、やはり何度聴いても切なく美しい!

kyoko4.jpg『DISTANCIA 〜この胸の約束〜』は、バービーボーイズ解散後すぐの頃、玉置浩二が書いてくれた楽曲。「この曲は色々な人達とセッションしてきましたが、このメンバーでつくれるのは特別なものだと思います。」
アコーディオンの音色にあわせ 薄いストールをひらひらとさせ舞う杏子は、まるでジプシーのようにオリエンタルで妖艶だ。



「今年はもうちょっとで終わりますが、バービーから始まって、オーキャンでヤマ(山崎まさよし)の15周年をお祝いして『Just』『Justess』をリリースしました。」
確かにかなり忙しい2010年だったはずだ。そんな中、バービーボーイズのいまみちともたかが作った楽曲の「色派」について、以前取材時にも語っていたが、2人でレコーディングスタジオに入ることはものすごい緊張するらしい。今回のライブで「オニのように練習してワンテイクで終わらせようと思ったんだけど…。」と、茶目っ気たっぷりにその時の模様を語る。
バービーボーイズ解散後、ソロになり「時間の経過」というものに色々気づかされたという。だからこそ言える「Twitterで、絡んでくるのよ、イマサが!」と半分嬉しそうに語る杏子の言葉の先にある「またバービーできればいいね。っていう話もしていたんです。」という「想い」は格別なものであろう。
バービーボーイズという存在を「ファン」という形でリアルに共存してきた私としては、杏子のいう「時間の経過」というのは、何となく理解できるような気がする。

ライブ後半戦、『Wandering Boots』では、この曲でコラボしたSHAKALABBITSのUKIがスペシャルゲストとして登場。
 

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オーディエンスも一気にカラフルポップに弾け、ヒートアップし、「恋するサンビスタ」では、南国の鳥のようなカラフルなボヘミアンスカートをまとい、サンバホイッスルを吹けば、一気に夏ムード満載になる!
スカートの裾を惜しげも無く泳がせる姿はまるで熱帯魚。

「今日の満月はいい満月だったね。」
今年のさまざまな素敵な出会いを思いだし、感謝しながらこの言葉と共に『Hallo Alone』で本編は締めくくられた。

アンコールで杏子は、ツアーTシャツ、髪はおさげという出で立ちで登場。『星のかけらを探しに行こう』はオーディエンス達としてはオーガスタキャンプで夏の風物詩となっているので、冬に聴くこの曲はちょっとオツなのではないだろうか。

アンコールが終わり、杏子が退場するもなかなか杏子コールや拍手が鳴り止まない。
どの位、そういう状態が続いただろうか。杏子が登場。ファンの「歌って!」の声に、嬉しさと戸惑いが交互に見え隠れする表情を浮かべながら「これは私のせいじゃないからね!みんなのせいだからね!」と、更なる延長戦をやることを決めた。
しかし本当にイレギュラーな為、何を歌おうかその場でメンバーと打ち合わせ。
(…この図、杏子も出演した別イベントでもみたぞ!)オープニングから激しいヴァージョンの 『ねぇ、もっと』 を披露。
月食のこの日、実際は土砂降りになってしまったが、まるで月の満ち欠けで全ての風景が変わるような様々な色の杏子を堪能できた。様々な経験を経てなお、香り続ける杏子の魅力をまだまだ憧れのまなざしでみていよう。




カメラマン/岩佐篤樹
取材・文/まさやん



<セットリスト>

1、TARGET
2、秘密の花園
3、Gibier
4、ENAMEL
5、 www.~World Wide Wisteria~
6、青猫
7、冬の花火
8、ねぇ、もっと
9、DISTANCIA 〜この胸の約束〜
10、Un-Fine
11、イコール  ゼロ 
12、色派
13、STOP!
14、MUDDY FLOWER
15、Wandering Boots
16、ガールズトーク スイーツ ランジェリー
17、恋するサンビスタ
18、Hello Alone

-Encore-
1、ちいさな旅
2、星のかけらを探しに行こう
3、BABY QUEEN

-double Encore-
1、ねぇ、もっと

 

 

◉杏子 公式サイト  http://www.office-augusta.com/kyoko/
 

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