twitter twitter
阿部真央らいぶ 夏の陣in東京 @日比谷野外大音楽堂 2011.8.14

阿部真央らいぶ 夏の陣in東京 @日比谷野外大音楽堂 2011.8.14

もうすぐやってくる秋の足音をそろそろ感じ始めてる頃ではないだろうか。夏フェスやライヴでテンションがあがりっぱなしだった数週間前、ここには「夏」そのものがあった。
阿部真央は魅せてくれた! アツかったねぇ。声帯治療で休養していたことを感じさせないパワフルなステージを8月14日、日比谷野外大音楽堂で繰り広げてくれた。

短く切った髪を振り乱しながらアコギを掻き鳴らし「痛み」を力強く歌い上げると一曲目から、もの凄いボルテージでオーディエンス達も阿部に立ち向かう。
 

DSC3255.jpg「帰ってまいりました! この日をどれだけ待ち望んだことか!! 最後まで楽しんで帰ってください」
阿部の挨拶は何だか男らしい。カッコイイな。カッコカワイイ。客席を見回しても、男女半々の笑顔と歓声が響いている。「モットー。」では、短く上下する音と疾走感、弾むテンションに、私はついレポを忘れて身体を動かす。中央で阿部の姿を捉えようとするビデオカメラも音に合わせ、右へ左へすごい勢いで動く。アベマオコールが飛び交い、ファンからの「おかえりー!」にタオルで顔を拭きながら笑顔で手を振る阿部。「ただいまーーー! 声も治りましたーーー!! どーですかーーーー!!!」と、両手を広げアピール。
この日を待ち望んでいたファンはコミカルな阿部の仕草に笑いながらも、大きな拍手と歓声で、阿部の復活を心から喜んでいた。

上がった熱をクールダウンさせるように阿部はスッと息を吸い「貴方の恋人になりたいのです」を歌う。ふと近くの女性ファンを見ると、自分の恋愛に重ねているような表情で ひたむきな女心の歌詞を大切に大切になぞっていた。 “この季節が終わる前に一緒に花火を見たいです” という部分でふと空を見上げると、雲を紅く染める風を感じた。
 

DSC3599.jpg
激しさと切なさが交差しながらの「19歳の唄」は格別な格好良さを放っていた。秒速で点滅するフラッシュライトと、野音を歪ませるギター。阿部は、叩き付けるように歌い、うなり、伸びきる声の先で気持ちよくあがる半音。

「この日を迎えるに当たって、一番気にしていたのが天気と、このMC」
そういいながら、セッティングで少しばかりかかる時間を持て余し気味だったが、すぐに「髪を切ったんですよ!」と、思い出したように言う。会場からの「かわいいー!」というコールでエンジンがかかったように「え、何だって?もう一回」と言うと、更に「かわいいー!」かけ声があちこちから。阿部はそんな声を聴きながら「これで私、今年いっぱい頑張れる!」なんて言うから、みんな大笑いしている。でもそういうところがまた可愛い!  セッティングも終わり、阿部がどうしても野音でピアノをやりたかったというリクエストが叶い、ピアノ奏者と共に「Don't leave me」「側にいて」を歌い上げる。この「側にいて」は、阿部が高校の頃に作った曲で、とても大切な曲だと言う。終わった恋の現実を分かりながらも、今なら言える”側にいて” という想い。それはただただ切なく、甘さに変わる前のえぐられるような寂しさに胸を打たれる。

「今日のライヴでスペシャルなことをやりたい」阿部はそう言うと、毎年この日、この日比谷野外大音楽堂では、2009年5月に亡くなった忌野清志郎氏がライヴをやっていたことを伝える。「会ったことはないけどFM802で清志郎さんの歌を歌わせてもらって、遠からずの縁を感じる」と語り、清志郎の「雨上がりの夜空に」を熱唱。ブルースハープを吹き、清志郎の姿を真似るようにマイクコードを振り回すパフォーマンスに、オーディエンスも大興奮。

あんなに格好よかったのに、トークで「みんなに聞いていい? “MY BABY” の時、パンツ見えた?」なんて言うから、吹き出してしまう。「みせて!」というファンに「みせるか!!!」という阿部のツッコミ。「…そうだよ、阿部真央のライヴってこんなに楽しいんだよ! 昨年のツアーは色々あったけど、この日を、この光景を待ち望んでいてくれたと思う。とうとうと感じる。ツアーの間、みんなからのメッセージを見ていた。ここから阿部真央、再スタートするので、あたたかく見守っていただけたらと思います」
と、ミュージシャンとして大切な”声” を再び取り戻した阿部は、噛み締めるように語った。

アンコールを受け、ハープで、童謡「ふるさと」を弾く阿部。
どうやら初めてうまく吹けたらしい(笑)
大きな手拍子と合唱の「ロンリー」に「あー! 何も言えない!!  本当に今日は清志郎さんの件しか考えてなかった。何も出てこない位、みんなのお陰で感動しています!」
そう言って「母の唄」を少しハスッパに歌う。70年代の浅川マキを彷彿とさせるようなメロで、もうすっかり雲の形を暗闇に隠してしまった夜に映えたが、「また必ずライヴでお会いしましょう!私はいつもみんなのことを考えているから、それだけ忘れないでください!」と、最後にみせた笑顔はオーディエンスの笑顔と共に清々しく輝いていた。


DSC4020.jpg

取材・文/まさやん

<セットリスト>
01.痛み
02.ふりぃ
03.人見知りの唄
04.モットー。
05.貴方の恋人になりたいのです
06.じゃあ、何故
07.19歳の唄
08.キレイな唄
09.Don't leave me
10.側にいて
11.for ロンリー
12.MY BABY
13.雨上がりの夜空に
14.伝えたいこと
15.走れ
16.ポーカーフェイス
17.I wanna see you
18.いつの日も
19.光
<EN>
01.ロンリー
02.母の唄
03.ストーカーの唄~3丁目、貴方の家~

 

◎阿部真央オフィシャルサイト  http://abemao.com/

 

Interview

Live Report

Blog

ページの先頭へ

ホーム | プレスリリース | プライバシーポリシー | 広告に関しまして | お問い合わせ

  • facebook
  • ツイッター