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BUMP OF CHICKEN 2011-12 TOUR『GOOD GLIDER TOUR』at ZEPP TOKYO 1.31

BUMP OF CHICKEN 2011-12 TOUR『GOOD GLIDER TOUR』at ZEPP TOKYO 1.31

MGK4384.jpg昨年の12月5日の東京・SHIBUYA-AXからスタートしたBUMP OF CHICKEN、約3年半ぶりの全国ツアー<BUMP OF CHICKEN 2011-12 TOUR『GOOD GLIDER TOUR』>が、今年1月31日にZEPP TOKYOでの2DAYSにてファイナルを迎えた。

歓声の中、メンバーが登場。直井由文(Ba)がツアータオルを広げると、その響きは更に大きさを増す。それでも、もっともっとと言わんばかりに藤原基央(Vo,G)は高くギターを掲げる。升秀夫の太いバスドラに踊る手拍子が赤く赤く照らし出され「三ツ星カルテット」でスタートするも、オーディエンスの熱狂に、一瞬藤原の声まで飲み込まれる。それでも増川弘明のギターも弾み、いよいよツアーファイナルの幕開け!

RPG『FINAL FANTASY 零式』のテーマソング『ゼロ』の、壮大かつ儚げで繊細なメロディには、少なからずのオーディエンスがパーティメンバーである12人と、マキナとレムを思い出したのではないだろうか。

「みんな、久しぶり!! 4人を代表して言わせて下さい。みんな、来てくれて本当にありがとう!!」

そう挨拶した直井の口調は興奮ぎみで、この日チケットをとれなかった人へも届く最高のライヴをしたいと繋げた。あまりの熱狂を久しぶりに目の当たりにしたのか、メンバーはこのライヴ中、「気分悪くなった人がいたら言ってね」とよく口にしていて、実際、そうなった時のオーディエンス同士の連携もバッチリだった。

それと聴いて一発で分かる藤原の声と、バンドサウンドらしいしっかりした楽器の音がそれでも次々、オーディエンスを魅了し続ける。

東日本大震災の復興支援チャリティーシングルになった ”Smile” でも、掻き鳴らすギターと藤原の声は、時に優しく、時に力強くまっすぐ響き、赤いライトの中、4人の音が交差しながらうねり、藤原の「あぁ、あぁ」という叫びや願いにも似た叫びを包む。それでもそのうねりが散らばらないように升のバスドラはしっかりと軸をとらえていて、直井の言葉ではないが、今この場にいない、復興に立ち上がらんとしている遠い空まで届くようだった。

「3年半、バンプはずっとレコーディングしていました。(藤原が)曲を作る→みんな聴く→泣く→藤原は真摯にありがとうって言う(笑)。」

一連の作業を断片的言葉で直井が語ると、その口調にオーディエンスからも笑いがこぼれた。レコーディング中は、どうやったらみんなに届くかを考えていたといい、リスナーを強く意識しながら音楽と向き合っていたという意味ででは、ライブと変わらない作業を行っていた、と続けた。

『ALWAYS 三丁目の夕日'64』の主題歌でもある “グッドラック” がオリコン1位を獲得。「おめでとう!」の声は、やはりメンバーを笑顔にする。オリコン1位はシングルとしては2010年リリースの『宇宙飛行士への手紙/モーターサイクル』以来の快挙。

「千葉県の田舎、印旛沼のほとりでバンドをやって、1位とったんだから本当に凄いことだと思います。みんなのお陰です!!」そういい”グッドラック” を披露。

演奏が終わると、直井は自分が飲んでいたペットボトルの水をオーディエンスにかけ、藤原は「恵みの雨じゃ!」と笑う。増川にも水を求めるオーディエス達は、なんだか、ただただ仲良さげな友人同士の再会を喜んでいる風景にもみえた。

増川は「終わっちゃうのが、寂しいです!!」といい、自分達自身が感動をもらっていることへ感謝した。

「楽しいわぁ。半分終わっちゃった。昨日も言ったけど、僕たちはお互いベストパートナーですから、あっという間に時が過ぎていくんですよ。君らが相手だったからですよ。だからこの先も一曲一曲大事に歌うから、君たちも大事に聴いて」

藤原はそういうと後半戦に突入し、更に熱狂を帯びながらも、オーディエンスはどこか、その言葉通り、一節一節を丁寧に、大事に噛み締めているようにもみえた。

”カルマ” では、フラッシュライトの点滅と競うように増川の指は細かくリフを刻み、まるで挑発するかのように身を屈めて直井のベースはグルーヴをうみだす。”天体観測”で、本編は終了。

アンコールの声は、気がつけば”supernova”の大合唱となっている。

その歌声に後押しされながらメンバーが再びステージにあがると、カメラマンの古溪一道氏を呼び入れ、メンバーとオーディエンスの集合記念写真をパシャリ。

ゆっくりゆっくり藤原はフロアを見渡し、「今日でライブハウスツアーは終了します。全国のみんな、ありがとう! チケットを取って来ようとしてくれた人、ありがとう!スタッフ、そして家族、友人…」というと、メンバーにも恥ずかしがることなく、感謝の言葉を送り「そして僕らとみんなを繋いでくれた音楽、ありがとう!」と続けると、愛情と熱狂の拍手がフロアに響いた。升はドラムセットの椅子に立ち上がると「ありがとーー!!!」と生声で叫ぶ。しかし「泣いちゃうかもしれない。…でも我慢する」と、胸いっぱいに詰まった想いを言葉にし、私の耳には2F席の「こっちだって泣いちゃいそうだよ」という声が聴こえてきた。

アンコール最後の”DANNY” が終わると、藤原は本当にその場所から去るのが名残惜しそうにフロアを見回し、「君らと会えて本当によかったです!みんな、いい顔してる。今日だけじゃなくて、明日も明後日も、死ぬ迄ずーっとそんないい顔してりゃいいんだよ!」そういう藤原、そして増川、升、直井、みんないい顔をしていた。

きっと彼らは地元のライブハウスでやっていた頃となんら変わらないのだろう。ハコが小さなライヴハウスだろうが、このZEPP TOKYOだろうが、武道館だろうが、彼らのバンドらしい汗臭さは、最高にカッコ良かった!!  この熱狂は4月からまたスタートするアリーナツアーへと続くだろう。

撮影/古渓一道

TEXT/まさやん

■ BUMP OF CHICKEN公式サイト
http://www.bumpofchicken.com/

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