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Applicat Spectra LIVE STREAM「Netscapes」supported by 2.5D

Applicat Spectra LIVE STREAM「Netscapes」supported by 2.5D

今やライブというのは、ライブハウスへ足を運んだオーディエンスとミュージシャンのみが分かち合う空間ではなくなっている。ネット配信の普及により、近未来像の具現化が次々となされている。今回もそういうライブのひとつであった。

ギターポップとロック、エレクトロを融合させた4人組バンドのApplicat Spectraは、今年9月、東京・渋谷PARCO part1にOPENしたソーシャルTV局「2.5D」とタッグを組み、 3ヶ月連続のSOCIAL LIVE SHOW、『Applicat Spectra LIVE STREAM「Netscapes」supported by 2.5D』の開催を決定。

11月22日(木)の第一弾には、東京女子流とのコラボレートも記憶に新しい日本屈指のネットレーベル「Maltine Records」のレーベルオーナーであるtomad、同レーベルの主なアートワーク、グラフィックを手がけるGrahersRockが登場。“平成の歌う絵師”として注目を集める秋赤音によるCDジャケットの制作などのアプローチで注目を集めるApplicat Spectraらしいコラボだ。

ファッションテナントがひしめく中に作られたステージ空間にライブハウスのような生々しい空気はない。太い柱にはモニター、その下にはパソコンが設置されており、どちらもUSTREAM配信画面と、Twitterなどの連動画面を映し出している。

applicat_main_1127_mfound.jpgステージ三方の壁面はGraphersRockの作り上げた映像世界に支配され、HIPHOP、J-POP、クラブサウンドを取り入れたtomadのDJプレイが展開されている。そしてtomadのステージが終了するとApplicat Spectraが登場。件のPCに目をやると「あぷにゃん(Applicat Spectraの愛称)、きたー!」という、登場と共に続々と書き込みが。

「アルペジオ」でライブはスタート。この曲はデモCD『セントエルモ/アルペジオ』として昨年限定リリースされ、販売終了している現在ではライブでしか聴くことが出来ない。ナカノシンイチの中性的な歌声は存在感を放ちながら、ナルハシタイチのバスドラの低音や、イシカワケンスケの美しいシンセサイザーの音色、ナカオソウの繊細なギターと混ざり合う。イシカワの指がシンセからギターへ音をチェンジさせると、アグレッシブなプレイの合間から爽やかな笑顔を覗かせた。

applicat6_1127_mfound.jpg「イロドリの種」でナカノはサンプリングパッドを叩きながら、溢れんばかりの愛に満ちた笑顔をする。…と思うと、次の瞬間にはその愛を握りつぶそうとするような狂気的な目をしていた。それは繊細かつ挑発的で、アンバランスなその表情はある種の魅力さえ持っている気がした。

PCに映し出されたライブ映像へ目をやると、このスペースに従来のライブハウスのような生々しい匂いを感じないのと同じように、Applicat Spectraというバンドがまるでバーチャルのように、VJの色彩の一部と化している。しかし、音の厚みと、キャッチーでありながらどこか屈折感のあるメロディは決してバーチャルではない。

「こんな沢山の人に観てもらえて嬉しいです。さっき裏でUST観てたけど、メチャクチャ格好よかったですね。」

イシカワは挨拶をしながら、自分達の前にプレイしていたtomadのステージを振り返ると、演奏の素晴らしさにテンションが上がったと語った。メンバー全員、MCでは普通の青年の表情に変わり、少し辿々しささえあるイシカワのMCに、USTを観ていたファンからは「けんけん、照れてかわいい」という書き込み。

そしてこの日は新曲の「インスピレーション」を披露。疾走感を連れ立ってApplicat Spectraの色が弾けると、ナカノのサンプリングパッドは鉄琴のような美しい音色を響かせ「神様のすみか」へと繋げた。

applicat1127_mfound.jpg「僕らがライブしているのを全世界の人が観ているんですよね。」ナカノは静かに喋り出すと、「画面を見ている人に向かって喋っています。」と、少しだけ視線を上げ、「未熟な部分、足りない部分があるので、みんなの意見を聞かせてください。」と語り出した。そして、「良いバンドになって、良いイベントにしたい。」と、この2.5DでのSOCIAL LIVE SHOWをもっと良くしていきたいという意思表明をした。

最後の「セントエルモ」では、CDヴァージョンの再現を試みつつも若干失敗。恥ずかしげに照れ笑いするナカノを目の前のオーディエンスは歓声でもり立てた。改めて目の前のパッドをナカノが手で叩くと嵐のように流れ込む映像と音でフロアはいっぱいに!ソーシャルメディアを中心に活動をする新進気鋭のアーティストをゲストに迎えた『Applicat Spectra LIVE STREAM「Netscapes」supported by 2.5D』第一弾は大きな拍手に包まれ、幕を閉じた。

つづく第二弾には、「Day Tripper Records」を主宰するseiho、新進気鋭のトラックメイカーAvec Avecのユニット・Sugar’s Campaignと「モーショングラフィックス研究会」の立ち上げメンバーでありseihoの盟友でもある映像作家・UKYO Inabaが登場。UKYO Inabaが演出する空間の中で、Applicat SpectraとSugar’s Campaignの若き才能が共演!こちらも楽しみにしたいところだ。


TEXT:まさやん


■ Applicat Spectra  オフィシャルサイト

http://applicat-spectra.jp/

フォトギャラリー

セットリスト

M1. アルペジオ
M2. イロドリの種
M3. インスピレーション
M4. 神様のすみか
M5. セントエルモ
 

Interview

Live Report

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