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WEAVER Handmade TOUR 2013「Piano Trio Performance」

WEAVER Handmade TOUR 2013「Piano Trio Performance」

オーディエンスのハンドクラップが響く中、青いライトがフロアを旋回する。
高く手をかざして登場する杉本 雄治(Pia.,Vo.)、奥野翔太(Ba.)、河邉 徹(Dr.)は歓声を一身に受け、ライヴはインスト曲“Perfomance”からスタートした。

sugi_main421.jpg杉本はスタンディングでピアノを多重録音したかと思えば、すぐさまサンプリングパッドを叩き、新たな音を広げる。
オープニング、しかもインスト曲だというのに、すでに揺れるフロア。
今年1月、セルフプロデュースアルバム『Handmade』をリリースしたピアノトリオバンドWEAVERが、そのアルバムを携えたツアー<WEAVER Handmade TOUR 2013「Piano Trio Performance」>を3月からスタート。
東名阪Zeppを含む全国9本のファイナルを4月21日、東京・Zepp DiverCityにて迎えた。

軽快な“Shall we dance”では河邉のドラムがフックとなり展開を繰り広げ、“管制塔”では奥野がステージ前方でボトムの効いたベースをオーディエンスに投げかける。
そして杉本はグランドピアノの上に乗るやいなや、勢いよくジャンプ。オーデェンスを沸かせた。
「<WEAVER Handmade TOUR 2013「Piano Trio Performance」>にようこそ! 東京ファイナル最高です!マジ最高!!メッチャ楽しい!!」
杉本は言葉通り本気で楽しんでいるようで、「みんな、どこから来た?」との問いでは、当然だがみんなが一声に答えるものだから聞き取れるわけもなく、「うんうん、OK〜!」とローラの真似で収めフロアは爆笑。

外国絵本のような物語性溢れる河邉の世界観が音となって降り注ぐ。
“風の船 〜Bug’s ship〜”では、ピアノとベースのセッションの後、「ここで、もっと楽器で遊んでみたいと思います。」と、音のドミノ倒しに挑戦。
これはドラム→ピアノ→ベース→ピアノの順番で繰り返し旋律を奏で、徐々にスピードを上げるというもの。お互いの呼吸が合わないとリズムバランスは一気に崩れるこのパフォーマンスは見事成功。更にフロアを盛り上げた。
ライヴ当日は4月だというのに冬が逆戻りしたような寒さで雨も振っていたが、奥野は「全国9カ所を周り、色々な景色を観てきました。このライヴも一緒です。雨が降って寒かったことが逆に良いライヴになるんじゃないかな。」と、悪天候も“想い出”という見方にしてくれた。 “アーティスト” の歌詞には、自分達の音楽を聴きに来てくれていた人もいつか離れてしまうという孤独感が込められているが、少なくとも今この瞬間は約2400人のオーディエンスがWEAVERの音楽の中に浸っている。

今年1月1日に『Handmade』の楽曲をメドレーミックスした『REPLAY~Medley of Handmade~』 がリリースされたが、同じ試みを別楽曲で聴かせてくれた。

syugoW_421.jpg“66番目の汽車に乗って” や“ 2次元銀河”、“Hard to say I love you~言いだせなくて~”などのサビをアレンジしたこのツアー限りの特別メドレーにオーディエンスは大興奮!
奥野がベースのボディを叩き多重録音すれば、杉本はピアノの背面弾きで更に盛り上げ、一旦退場していた河邉はムーンウォークで再び登場すると、マジックとタップダンスを披露。これでボルテージが上がらないわけがない!

今回、ツアー会場限定販売シングルとしてリリースされた『Just one kiss』は、『Handmade』同様、手作り感にこだわったらしく、ジャケットデザインもメンバー手作り。
タイトル文字と中ジャケットに記された歌詞文字を杉本が担当。
表ジャケットのイラストデザインを奥野が担当している。女性が着ているTシャツのバックプリントに描かれているのは奥野の実家で飼っている犬と、杉本が飼っているチンチラをモチーフに、飼い主である本人達と掛け合わした可愛いイラスト。ちなみに河邉はキノコに変身。
…が、問題なのは裏ジャケット。
奥野が描いたイラストを河邉が模写したというが、拡大コピーで披露されたイラストは、かなり下…独特だ(笑)。
フロアの大爆笑だがそこも含め愛されるキャラクター河邉なのだろう。
そしてその『Just one kiss』に収録されている “春に” は、奥野が初めてメインボーカルをとった楽曲。
奥野の低音の甘く優しい歌声は杉本とはまた違う魅力でオーディエンスを魅了した。

「トウキョウ!ここからもっといくよー!!」
杉本の言葉で後半戦は盛り上がる!“Shine”でシンガロングすれば河邉の「楽しいー!!!!」という生声は2階席までしっかり響き、アグレッシブなドラミングに大歓声。

kawabew_421.jpg“トキドキセカイ”でフロアを揺らしテンションMAX!本編最後の“The sun and clouds”で杉本はブルースハープとピアノを響かせた。

「あー!終わっちゃうね。」
アンコールで再び登場した杉本は、アンコールに喜びながらもあと少しでこのツアーが幕を閉じることを寂しがり、河邉は「嘘みたいな景色です。…本当に…ありがとう。」と、言葉にならない様子だった。
「Zeppというステージはバンドマンにとって夢なので、プロなんて考えていない頃から冗談のように、“いつかあんなところでライヴをやれたらいいね”と話をしていました。」と奥野も感慨深げである。
まるで洋楽のようなメロディに3人のハーモニーが美しく重なる“Just one kiss”が終わると杉本は「自分で努力したといえる。でもそれはみんながいたからです。」と、このステージに立っていることや、今のWEAVERがあることを噛み締めるように話し、みんなにも「自分で叶えたいことがあったら、ずっと追いかけて欲しい。」と続けた。

そして、6月26日(水)に、ニューシングル「夢じゃないこの世界」がリリースされることと、 6月29日(土) に初のNHKホールでのライヴが決定したことを発表。
割れんばかりの歓声が沸き上がった。
なお、NHKホールでのライヴ前日6月28日は河邉の25歳の誕生日ということもあり、<WEAVER Special Live 2013~河邉徹、四半世紀誕生祭~>と銘打っている。タイトル通りスペシャルライヴとなるのは間違いないだろう。

okunow_421.jpgさらに、ツアーファイナルであるこの日はもうひとつスペシャルがあった。
ニューシングル『夢じゃないこの世界』のミュージックビデオのライヴシーンをそのままオーディエンスと共にステージで撮影。
盛り上がりは新たな楽曲に繋がれ、<WEAVER Handmade TOUR 2013「Piano Trio Performance」>の幕は閉じた。

zentaiW_421.jpg以前の取材で彼らは、昨年3人で31箇所33公演を回ったライヴハウスツアー <Piano Trio Philosophy ~do YOU ride on No.66?~>での経験が、アルバム『Handmade』を制作する上で大きかったと語ってくれた。そして当然その経験はライヴでのアプローチとしてツアーにも生かされ、彼らの「音楽」と「ファン」に対する真摯な姿が熱狂するオーディエンスの前にあった。


TEXT:秋山昌未

セットリスト

1、Perfomance
2、Shall we dance
3、管制塔
4、白朝夢
5、Reach out
6、風の船 〜Bug’s ship〜
7、ふたりは雪のように
8、泣きたいくらい幸せになれるよ
9、アーティスト
10、Medley of perfomance
11、春に
12、Shine
13、Free will
14、ティンカーベル
15、トキドキセカイ
16、The sun and clouds

(En)
1、Just one kiss
2、僕らの永遠 〜何度生まれ変わっても、手を繋ぎたいだけの愛だから〜

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