堀込泰行「YASUYUKI HORIGOME LIVE 2014」
梅雨明けも間近であろう7月18日(金)の東京・TSUTAYA O-EAST。
17年間在籍したキリンジを昨年脱退した堀込泰行が、脱退後初のワンマンライヴ【YASUYUKI HORIGOME LIVE 2014】を開催。
7月24日(木)の大阪公演前の為、セットリストや詳しい構成などは控えるが、チケットSOLDOUTの会場は堀込のソロワンマンライヴを待ちこがれたファンの熱気で、冒頭からアツかった。
バンドメンバーの伊藤隆博(Key)・沖山優司(Bass)・青山陽一(Gt) ・辻凡人(Dr)に続き、堀込が登場すると割れんばかりの歓声と拍手がステージへ注ぎ込まれる。
とはいえ堀込自身、間違ってもモニターに足をかけながら「シブヤ、盛り上がってるかー!」「まだまだ行けるかー!」などのマイクパフォーマンスでオーディエンスを煽るタイプのミュージシャンではない。
自分のマイク位置からあまり離れることもなく、時にはギターソロに没頭、青山のエレキに笑みを浮かべつつ、セッションのようにアウトロのキメ方を楽しむ。
しかしそんな内包されたステージングは、かえって堀込サウンドの輪郭を際立たせ、歌声と共にオーディエンスを魅了し続けた。
「今日は昔から聴いてくれている人も、初めてアイツを観てやろうかなという人も来ているかと思うので(笑)、古い曲から新しい曲までまんべんなく揃えてきました。」
堀込の言葉通り、今回のライヴではキリンジ時代のナンバーや、2005年からのソロプロジェクト「馬の骨」のナンバー、新曲など、多岐に渡った充実のセットリストで構成。
アンニュイな堀込のヴォーカルラインと交差するギター、暖かみのあるアコーディオンの音色、メンバーのコーラス、ボトムの効いたリズム、堀込のトークボックスやブルースハープは新旧の楽曲問わず、フロアを興奮させた。
例えばインディーズ1stシングル曲“風を撃て”をはじめとする懐かしいマストナンバーでは、都度歓声や拍手が高らかに巻き起こり、新曲では曲をインプットすることに没頭しつつも、体はリズムを捉えようとするオーディエンス。
現に曲が終わるごとの盛り上がりは、時として堀込の言葉すらかき消すほどだった。
この会場には数年前、ジュニアシニアのライヴを観に来たという堀込(アルバム『Hey Heyv My My Yo Yo』を引っさげた2005年12月の来日だろう。)は、「お客さんみんな若くて、多分僕が一番年長者だったと思います(笑)。DJとかが盛り上げるんですよ、メインアクトが出てくる前に。DJ…ディスクジョッキーが…」と、相変わらず妙な捉えどころのMCにフロアも爆笑。
「そこにBARがあるでしょ。みんな飲んじゃって、メインアクトが出てくる前に階段でベロンベロンになって、トイレ行ったらゲーゲー吐いてて、若いってのは凄いなと、その時改めて思ったわけなんですけどね。…という話です。」と、ある意味、オチを自ら断ち切るような決め方までも和やかにさせる。
その他、2010年の第一回矢野フェス(YANO MUSIC FESTIVAL)も同じステージだったらしく、その時は緊張したと語る堀込。
ちなみに今年9月に開催の矢野フェスへも出演が決定している。
「そろそろ動き出さないと、死んだ説も出るのでヤバいなと思って(笑)、イベントに誘ってくれたところには積極的に出て行くという感じで。」と、キリンジ脱退後の活動について触れた。
私自身も堀込がソロになってから最初に観たライヴは4月の【HARCOの春フェス 2014inTOKYO】だった。
その時、今回披露した新曲の幾つかを耳にしていたが、どれも練り上げられた構成と堀込ならではの心地よいメロディにの中に、彼自身の好きな音への素直なアプローチが垣間見えて、やはりソロアルバムを早く聴きたいと思わせた。
「張り切りすぎて声を出しすぎた感じがして。…そうだな(少しの沈黙)、なかなかMCって難しいですよね。特にひとりになると(笑)。」と、キリンジ脱退話もうまく取り入れつつ、腕組みをしながら堀込はキョロキョロとメンバーを見回した。
また、現在堀込が歌唱を担当した“いついつまでも”が流れるミサワホームTV-CMの話題に触れると、大きな拍手が沸き上がり、堀込も「これで実家に帰れる。」と冗談めかしな笑顔を見せる。
更にメンバー紹介の際、これまた冗談めかしに「社会復帰」なる言葉を織り交ぜるも、それはソロミュージシャンとして更なる活躍を期待させた。
ファンとしては(勿論私もその一人!)何よりそれが嬉しく、熱気と感動がアンコール終了まで耐えることなく続いたのは、言う迄もない。
すでに発表されているが、7月24日(木)の大阪umeda AKASO公演は、ニコニコ生放送のオンエアも決定。
形は変えつつも、今後再び堀込泰行の作る音楽を楽しめることに喜びと期待を感じずにはいられないワンマンライヴだった。
撮影:立脇卓 (TAKU TATEWAKI)
TEXT:秋山昌未
【YASUYUKI HORIGOME LIVE 2014】
大阪・7月24日(木)
umeda AKASO
OPEN18:00 / START19:00
問合せ/キョードーインフォメーション 06-7732-8888 月~日 10:00~19:00
・チケットぴあ Pコード 231-068 ・ローソンチケット Lコード 52661
・CNプレイガイド 0570-08-9999
・イープラス eplus.jp
■ニコニコ生放送 番組概要
【番組タイトル】ニコニコ生放送 YASUYUKI HORIGOME LIVE2014 at Umeda AKASO
【番組日時】2014 / 07/24( 木)番組開場:18時30 番組開演:19時
【番組URL】http://live.nicovideo.jp/embed/lv185852125
【出演】堀込泰行(Vo/gt)・伊藤隆博(Key/Cho)・沖山優司(Bass/Cho)・青山陽一(Gt/Cho)・辻凡人(Dr/Cho)
★アンコールが行われる場合はニコニコプレミアム会員限定の公開となります。
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http://www.nicovideo.jp/premiumentry?
sec=nicolive_hq&sub=yasuyuki_horigome_official
※セットリストは7月24日(木)大阪umeda AKASO公演終了後、公開します。