Galileo Galilei 「青い栞」インタビュー Page2 - アーティスト・インタビュー音楽情報サイト mFound

—— サポートの野口君は、実はキーボード歴1週間ってツアーファイナルで言ってたような気がしたけど（笑）

尾崎和樹（以下：和樹）：笑

雄貴：そうです（笑）もともと岩井君と野口君が同じバンドで、野口君はベースを弾いていたんですよ。だからピアノには一切触れたことがなかったんです。

—— 何故、そんな野口君にキーボードを担当してもらうことになったの？（笑）

雄貴：元々、キーボードメンバーが欲しいと思っていて色々な雑誌とかでも言っていたんですけれど、なかなか見つからなかったんです。プロのキーボーディストの方だと、どうしても、僕らの方が圧倒的に年下になっちゃうので、変な遠慮も出て来ちゃうし。でも野口君とはメンバー全員ともすごく仲良しなので、言いたいことがいえるじゃないですか。

—— なるほどね。

雄貴：野口君はとにかく酒飲みなんですよ。だからガンガン酒飲まして持ち上げて盛り上げて「野口君、キーボードやらない？楽しいよ」って言って（笑）。そうすると野口君は当然「え！俺ベースだよ」ってなりますよね。それで、これは本当のことなんですけれど、GalileoGalileiは誰が何のパートをやってもいいんですよ。だから「野口君も仁司の代わりにベースをやることがあるよ。…きっと。」って言って（笑）。それで入ってもらうことになって、大人のピアノバイエルを買ってそこからは練習ですね。

—— そそのかしたな！（笑）

岩井：ほとんど住み込みな感じで練習しています（笑）

—— そういえば、拠点を東京から札幌に移したんだよね。

雄貴：はい。野口君を入れた5人で共同生活をしています。それぞれ一部屋ずつあるんですが、和樹の部屋に２段ベッドを置いて野口君と一緒に使っています。和樹の部屋は和室なんだよな。

和樹：そう。結構快適です。

雄貴：一軒家で3階建てなんですけど、3階が僕らの部屋で、2階がキッチンやリビングなどの共有スペースと、和樹達の部屋なんです。リビングと直結したところにあるので生活が丸見えなんですよ。すっごい汚いのとか、練習してないのとか。

—— あらら。

雄貴：でもお互い突き合えるじゃないですか。それが共同生活のいいところかなとか思っています。「今、キーボード練習する時間あるじゃん」とか、「雄貴、曲作りなよ」っていう風に。そうやってお互いの背中を押し合いながらやれる環境になったので、野口君も一週間であそこまで弾けるようにもなったし、僕たちも一緒にシンセという楽器を理解していった感じがありました。最初から弾ける人が入ると僕たちが言えるところがないじゃないですか。せいぜいイメージを伝えるだけ。でもシンセを買うところから野口君とスタートしたので、僕らも一緒に説明書を読みながら使い方を覚えて行きましたね。

—— そういう意味では曲を作る上でも幅は広がりますか？

雄貴：だいぶ広がります。今迄、自分達の持っている楽器のフレーズから作るとしたら、単純にそこにシンセから作る曲が加るわけだし、タイプも全然違ってきます。実際今、シンセのフレーズから作っている曲もあるんですよ。使える楽器が増えるということは、やっぱりスタートの部分も増えるので、曲作りに繋がっていきますね。

—— おもしろいね。札幌に拠点を移したのはそうやって制作時間を増やしたいと思ったから？

雄貴：スタジオを作りたかったというのが一番の理由です。僕らの音楽の原点は佐孝君の家のガレージだったんですが、元々そういう音楽の環境作りというのが得意だし好きなので、自分達で自由に使える環境を持ちたかったんです。北海道の一軒家って雪がすごいから大抵１階がガレージになっているんですよ。東京よりも断熱がほどこされているし。住むことも出来て、家賃も安くて、しかも大好きな北海道でスタジオまで持てるっていうなら、これは行くしかない！って思いました。ただのコンクリート打ちっぱなしの車庫だったのを僕たちが最近レコーディングでずっとお世話になっているスタジオの社長さんが僕たちを孫のように可愛がって応援してくれているので、大工さんを入れて防音をやってくださったんですよ。だから僕たちも毎日木材運んだり、掃除機かけたり、お茶を持って行ったりしましたよ！

—— それはすごいね！

雄貴：そこに可愛い布を張っていって、今は結構カラフルになっていますよ。

——でも、バンドとしては素晴らしい環境だけど、個人としてプライベートがない感じは気にならないの？

雄貴：それ、対バンしたバンドの人とかにもよく言われるんですよ。「バンドメンバーとの共同生活ってキツくない？」って。でもそこが僕らよく分からないんですよね。プライベートが音楽に直結しすぎてて。僕たちみんな無趣味なんですよ。お金の使いどころだって楽器やCDを買う位だし（笑）。だから何を観られてもいい感じはするし、東京でも一緒に住んでいたからあまりにずっと一緒に居すぎて、兄弟みたいになっちゃったんですよ。まぁ、和樹とは本当の兄弟だし。すっごいだらしないところを見せても平気だし、掃除は仁司がバッチリやってくれるし。

—— そうなんだ！

佐孝：そうですね。

—— ご飯担当は？

雄貴：和樹と岩井君です。あと野口君が最初料理は作れなかったんですけど、和樹とやり始めてから料理にハマっちゃって。

—— 和樹君って料理上手なんだ！

和樹：（ピースサイン）