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K『Ear Food』インタビュー


ー 原点ですか。

ええ。それで、“原点だったら何だろう?こういう曲かな?ああいう曲かな?”と考えている時に、「弾き語り」というワードが浮かんできたんです。それこそ日本に初めてきて、スタッフにお披露目会をした時も弾き語りだったし、それよりもっと前、初めて教会で歌った時も弾き語りだったから、僕にとっての原点は弾き語りかなと。だから弾き語り曲だけを収録したシングルを作ったら面白いと考えたんです。


ー そしてアルバムではオール生音。

3年前くらいから一緒にライヴを回るメンバーが居て、そのメンバーと一緒にアルバムが一枚出来たらと思っていたんです。ソロアーティストの特権としては、曲ごとにドラマーやギタリストなどを違う方にお願い出来るじゃないですか。


ー そうですよね。

それってすごく良いことだと思うんです。でも、ジャクソン・ブラウンやその当時のミュージシャンの音楽を聴くと、すごく絞っているんです。ドラムは一枚のアルバムで2人、ギターもピアノも全部一人で弾くみたいな。勿論スタジオは一カ所で録って。それはそれの良さがあって、よりライヴっぽいというか。一枚のアルバムを聴いているのにライヴを観ているような感じがしたり。色々なミュージシャンの方に入っていただくのもバラエティーに富んで良いんですが、ミュージシャンを絞るからこそ仕上がる、一本筋が通ったような作品、そこをテーマにしました。だから、出来るだけライヴのように一発録りをしようという話になったんです。


ー これは一発録りなんですか?すごい!

場所によっては「一番までは一発録りにしよう。」って切り分けている部分もありますけどね。あとはクリックをきかない。それは演奏者からすると嫌がる部分でもあるんですが(笑)、でも一緒に演ってきた4人なので、「ああいう感じの音が欲しいんだろうな。こういう雰囲気の音が欲しいんだろうな。」という話し合いをしながら作りました。しかもこのアルバム、ベースレスなんです。僕がピアノで、オルガンの人とギターとパーカッションなので、ベースが居ない分を他の楽器で埋め合っていくんです。それは僕らとしても面白い試みでした。ただライヴでは出来ても、レコーディングでベースレスって成立するのかなと、すごく心配していたんです。でもそれが意外と形になっていったので、音楽ってまだまだ色々な可能性があるんだと感じました。


ー それは驚きました。特にタイトルナンバーの“Ear Food”はベースレスということを感じさせないし、アルバム全体を通して、アップテンポな曲もすごくグルーヴがあるし。

ありがとうございます。


ー 先程「ライヴのように」というお話がありましたが、本当にライヴを聴いているかのようアルバムでした。音だけでなく、ピアノを弾きながら歌っているKくんや他のメンバーの姿が見えるような、そんなアルバムというか。

嬉しいです!今作は『Ear Food』というタイトルを先につけたんですが、僕がすごく好きなジャズのアルバムがあるんです。


ー ロイ・ハーグローヴ?

そうです!


ー 同名のアルバムもありますよね。

そうそう。あのアルバムが大好きで。「Ear Food=耳に食べ物」ということで、とにかく良い音で録ってみようと思ったんです。CDを流しただけで「今ここでドラムを叩いているんだろうな。ピアノはこの位置で弾いているんだろうな。ここで歌っているんだろうな。」って、演奏している人たちの立ち位置が分かる様な作品を作ろうと。そうするにはすごく音を良くしなければいけないので、普段Macで使っているPro Toolsというソフトではないものを楽器屋さんからお借りして作りました。


ー でも使い慣れていない分、結構大変じゃなかったですか?

お借りしたソフトはWindowsでの使用だったので、エンジニアさんは大変だったようです。時間もかかるし16チャンネルしかないので、編集がきかないというか。だから一発録りの必要性もより高くなるんです。


ー でも、だからこそこの生感が出るんですよね、きっと。

そうですね。完璧ではないものの方がグルーヴが出るって、よくエンジニアさんもおっしゃってるんですが、一番最初に音出しをしていてお互いを探り合っていた時の方が、お互いの音を聴いている分、良いグルーヴは出ます。だから今回のアルバムは、一番良いグルーヴが出ている時に録れたと思います。飽きることも出来ないし、毎回毎回緊張しながら。一人が失敗したらそのまま終わっちゃうわけだから。


ー 結構プレッシャーが…。

そう(笑)。結構プレッシャーを感じながらお互いやっていました。


ー それこそ“Ear Food”の冒頭は、お互いの音を探っているというか、音を調整している感じがありますよね。

僕はレコーディングで毎回譜面を書くんですが、この曲に関しては譜面を書いていないんです。曲と歌詞だけ書いてきて、それを聴いてもらいながら「これを形にしたいんだけど、ちょっと音を出してくれない?」って。この曲は、今回のアルバムの中で一番最後にレコーディングしたんですが、お互いの音も分かってきたから10分か15分くらいで決まりました。「あれどう?これがいいんじゃない?」って言い合いながら、その場でアレンジをして。だから同じものは絶対録れない!


ー まさにジャズクラブにいるようですよね。

そうですね。綺麗な音で録るというイメージはあったんですが、この曲ではそれとは別にリラックスして聴けるような、ライヴが始まる前のBGMみたいな感じになると良いと思ったんです。「何か始まってるね。」くらいの感覚で聴いてもらえると嬉しいかな。だから他の曲ではマイクもガッツリ立てているんだけど、この曲は真ん中にマイクを1本、ピアノのところに歌う用のマイクを1本だけなんです。その分すごく音も荒い。でもそれが面白いかなと思って。


ー すごく良いです!そして今作では既発曲を生音アレンジしていますが、新曲も収録していますね。その中でも“偶然の雨”はまた大人の雰囲気たっぷりで。

この曲の歌詞は古内東子さんにお願いしました。お酒を絡めた、大人イメージの楽曲が欲しいと思ってそういう曲を書いたんですが、女言葉の曲にしたいという構想があったんです。それでたまたま東子さんと、知り合いの結婚パーティーでお会いしてそのことをお話したら、「じゃあ私が書く!」って言ってくださって。出来上がった歌詞がすごく素敵で大満足でした。自分には出せない世界観だから、僕は完全に演じる側になろうと思ったんです。もしこの女性だったらどんな気持ちなんだろうって想像しながら。多分男性はこういうこと思わないから。


ー 男性はこういうシチュエーションだと、どう思うんですか?

ここまで美しく思ってないんじゃないですか、男性は。「やばい!」って思うか、逆に「やった!」って思うか(笑)。


ー なるほど(笑)。

最初、少し警戒している感じとか、女性ならではの気持ちが詰まっていて、僕はこの歌詞が好きです。


 

リリース情報

ニューアルバム
『Ear Food』(イヤーフード)

8月5日(水)リリース
k_EarFood_jkt20150630.jpg
全12曲収録予定
SRCL-8856 ¥3500 tax in

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全収録楽曲をKがピアノで弾き語るシングル
『Years』
Now On Sale

K_Years_JK20150602.jpg
SRCL-8832 ¥1,000(税込)

1:Years
2:Only Human
3:Lullaby

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LIVE情報


K 10th anniversary K〜thanK you!〜
※終了公演は記載しておりません。

8/9(日)東京 よみうりホール
8/14(金)大阪 メルパルク大阪ホール
8/15(土)福岡 イムズホール
8/17(月)大分 Drum Be-0
8/18(火)長崎 Drum Be-7
8/23(日)兵庫 新神戸オリエンタル劇場
8/24(月)愛知 ダイアモンドホール
9/2(水)北海道 札幌市教育文化会館・小ホール
9/4(金)青森 青森Quarter
9/5(土)岩手 岩手県公会堂 21号室
9/18(金)香川 高松オリーブホール
9/19(土)愛媛 松山Vivit Hall
9/21(月・祝)広島 BLUE LIVE HIROSHIMA
9/23(水・祝)岡山 ルネスホール
9/25(金)奈良 なら100年会館・中ホール
9/26(土)滋賀 びわ湖ホール 小ホール
10/4(日)神奈川 関内ホール 大ホール
10/9(金)宮崎 NEW RETRO CLUB
10/10(土)鹿児島 キャパルボホール
10/12(月・祝)熊本 B.9 V1
10/13(火)佐賀 佐賀GEILS
10/17(土)群馬 ベイシア文化ホール
10/18(日)山梨 コットンクラブ
10/23(金)茨城 茨城県立県民文化センター 小ホール
10/25(日)栃木 佐野市文化会館 小ホール
10/31(土)沖縄 桜坂劇場 ホールA
11/2(月)山形 山形市民会館 小ホール
11/3(火・祝)宮城 仙台イズミティ21 小ホール
11/7(土)秋田 秋田カフェ・ブルージュ
11/8(日)福島 創空間 富や蔵
11/13(金)徳島 徳島市シビックセンター ホール
11/16(月)高知 ラ・ヴィータホール
11/20(金)島根 松江Canova
11/21(土)鳥取 BEXX米子
11/23(月・祝)山口 Shunan RISING HALL
11/27(金)静岡 マリナート 小ホール
 

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