ー あはは！ところでサウンド面ですが、バックで細かいビートを刻んでいるのは、コウスケさんのヒューマンビートボックス？

コウスケ：そうです。元々リズムから作りました。2人で作る場合はいつもそうなんですが、テンポを決めてタツヒロが後からギターとメロディを乗っける。


ー ビートはすごく早いのに、ヴォーカルラインやメロ自体はミディアムテンポで作られていますね。

タツヒロ：確かにテンポ感のわりにはガンガンいく感じの曲ではないです。「あと一歩踏み出す」というメッセージやテーマを持った曲なので、ガツガツ歌う歌ではないのかなとと思い、作りながら最終的にこういう形に仕上げました。


ー 疾走感はありつつも、メッセージはきちんと伝えるということですね。

タツヒロ：そうです。今迄のカサリンチュにはあまりないタイプの曲だと思います。


ー そう思いました！

タツヒロ：このテンポだと、いつもはガンガンに煽って「いくぞー!!!」という曲のタイプになるんですが、それともまた違った新しいイメージの曲になったと思います。


ー『New World』ということで、何か新しい世界、新しいことにチェレンジしたいことはありますか？

コウスケ： タツヒロが脱サラしましたし、カサリンチュとしての活動をし続けながら他に奄美大島でも何かしたいですね。例えばキマグレンさんが逗子でOTODAMA SEA STUDIOをされていたように。同じように海の家をやるということではないんですが2人で何かやれたらいいなと思います。


ー やはりカサリンチュを語る上では奄美大島は欠かせない存在ですか。

タツヒロ：そうですね。あそこで生まれ育って音楽をやってきたからこそ、今こうやってお話することも出来ていますし、島無しでは語れないことも沢山あります。


ー なるほど。それと、新しいことというわけではありませんが、今年8月にリリースしたアルバム『 夏が終わる前に』のタイトルトラック “夏が終わる前に”のMVではファンの人達がエキストラとして参加。いかがでしたか？

タツヒロ：楽しかったです。でも時間が時間で夜中ぶっ通しだったので、途中変なテンションになりつつ眠たくもなりつつ（笑）。

コウスケ：ナチャラルハーイ!!!

タツヒロ：そうそう（笑）。でも終わってみると、とても楽しかったです。


ー c/wの“素晴らしき世界”はRakeさんのカヴァーですが、この曲も「宇宙兄弟」のエンディングテーマ（2012年4月〜6月）でしたね。

タツヒロ：はい。僕らは今迄もシングルでカヴァーを1曲入れるようにしていたので、今回もどの曲を入れるか考えました。それで、「宇宙兄弟」は長く続いているので歴代の主題歌やエンディングなど数多くある中から1曲カヴァーしたら繋がりもあって面白いんじゃないかということになり、選ばさせていただきました。


ー RakeさんのオリジナルよりはBPMも落としたアコースティックで優しいサウンドに仕上がっていますね。

タツヒロ：多分これがザ・カサリンチュ！という感じのサウンドになったと思います。あえて自分達がカヴァーする上で一番ベーシックに置いているサウンド作りにしました。


ー RakeさんとはPuiPui HOME TOWNSとして一緒に活動されていましたが、Rakeさんと一緒に遊びに行ったりはするんですか？

タツヒロ：遊びに行ったことはなかったです。

コウスケ：そうだね。Rakeさんはお酒を飲まないんですよ（笑）。でも色々なイベントの打ち上げ会場や楽屋でずっと話はしていました。すっごく楽しい人です!!


ー どんな話をするんですか？

コウスケ：大抵音楽のことかな。あと以前Rakeさんが差し入れのお団子を食べた時に「優しい味がする。」って言ったんです。優しい味ですよ!!!そんなこと言う人おる!?って思っちゃいましたよ!

タツヒロ：あははは！

コウスケ： “素晴らしき世界”もそうですが、やはりああいう素敵な曲を作るRakeさんならではなコメントだと思いました。