ー ちなみに同じものを食べた時、コウスケさんだったらどういう反応をします？

コウスケ：うまっ!!!!!これメッチャうまいから食べる？食べる？って。僕はあんなにしみじみした表現出来ないだろうな。


ー 確かにRakeさんは繊細な感性を持っているから、そういう表現するかもしれない。

コウスケ：そうですよね！


ー ところで、「宇宙兄弟」は子ども時代の夢を現実にさせた兄弟の話ですが、お二人の子どもの頃の夢はミュージシャンだったんですか？

タツヒロ：いえ。それぞれ違う夢があったと思います。まぁ高校の頃は一緒にバンドもやっていたので一度は夢見ましたが。


ー ではタツヒロさんはどういう夢を持っていましたか？

タツヒロ：僕は学校の先生になりたかったんです。僕の担任だった先生がギターを弾いて歌う先生でそこで僕も音楽と出会ったんですが、その時は音楽よりもその先生に憧れていたので小学生の頃は先生になりたいと思っていました。


ー コウスケさんはいかがですか？

コウスケ：僕は何になりたいかということを全く考えていなかったんです。自分は笠利町内では結構大きい小学校だったんですが、クラスでも浮いていましたし（笑）。


ー それは何故？

コウスケ：好きなことばかりしすぎて（笑）。

タツヒロ：自由すぎて（笑）。


ー あはは。

コウスケ：ほんと、毎日先生に怒られていましたもん。 今の方が素直な位（笑）。 でも当時は自分でも浮いていることは感じつつ「別に!!」という感じでひねくれた態度を取っていて、先生や親もすごく困っていたみたいで。だから大人になって「あんた、良かったね。音楽という進むべき道を見つけて。」ってしみじみ言われますもん。


ー 普通は「ミュージシャンになるなんて、そんな夢みたいなことを言って!」って怒られることも多いと思うけど、コウスケさんの場合は喜ばれたんですね（笑）。

コウスケ：ええ。でも…だからこそ今、気まずいです。カサリンチュの活動を通じて小学校時代の先生とどこかしらで会う機会があるんですが、正直どういう対応をしてよいか分からない時もあって。先生としては、当時僕のことをどう思ったかは分かりませんが、どちらにせよ教え子という立場を持っている。でもその頃の僕はひねくれた態度を取っていたので、どう接して良いのやら。勿論今は大人ですから、「ありがとうございます！」って笑顔で挨拶はしますが内心複雑で（笑）。

タツヒロ：コウスケは社交的な人間だから友達も沢山いるんです。だから基本的には気さくにワーッて喋れるんですけど、昔の先生と会う時はやはり変な感じらしくていつものコウスケとはちょっと違いますね。


ー そうなんですか。

コウスケ：ええ。


ー ではまた楽曲の話に戻ります。同じくc/wの「屋仁川」ですが、 屋仁川というのは奄美の繁華街と伺いました。

コウスケ：そうです。カサリンチュにとっての素晴らしき世界みたいな感じかな（笑）。 New Worldでもありますし。


ー うまいですね（笑）

コウスケ：毎回新鮮な気持ちで飲んでますから（笑）。笠利町（カサリンチュの故郷）から屋仁川までは1時間位離れた場所にあるんですが、笠利町を出て飲みに行く!この飲みに行く時の期待感を歌にしています。歌詞に「アシビスタッフ」という言葉が出てきますが、「アシビ」というのは僕たちがすごくお世話になっているライヴハウスで、そこでライヴを終えて調子良く飲んで結局つぶれちゃうという歌なんです。そういうのが楽しいじゃないですか。


ー じゃあお二人とも結構よく行かれるんですか？

コウスケ：島にいる時は行きますね。二人とも酒弱いんですけど飲んで飲まれるのが好きです。お酒飲まれます？