震災をうけて多くのアーティストが歌で希望を伝えています。その中で、3rdシングルとして発売される予定だった「紫陽花」を無料配信・無料配布という音楽業界では異例の方法でファンの手に届けたNIKIIE。今回、その心意や、1stアルバム『*(NOTES)』の制作話、タイトルに込めた想いや過去の葛藤など伺いました。
ー とうとう1stアルバムがリリースですね。
ほんと、とうとうという感じですね!あっという間ではあったのですが、やっと出来たという感じもします。
ー 作品毎にNIKIIEさんの新たな一面を発見できて、すごく素敵な作品だと思いました。
ありがとうございます!
ー タイトルの『*(NOTES)』ですが、*(アスタリスク)やカッコが付いているのは何故ですか?
私、中学生時代にちょっと引きこもっていた時期があったんです。そこで誰にも言えなかった葛藤や迷い、本音の部分を全部ノートに書きなぐっていたんですが、それが作詞作曲を始めた高校生の頃には歌詞ノートに変わっていったんです。だから自分の内面が濃縮されたものがノートだったと思うし、その積み重ねが今の自分を作っていると感じたので、1stアルバムでは、私のノートを見てもらうようなアルバムにしたいと考えて “NOTES” というタイトルにしました。これはデビュー前からずっと考えていてスタッフの方にもその想いはずっと伝えていたんですが、完成間近になった時に、この “NOTES”というタイトルをただスペルだけじゃなくてもっと強めることが出来ないかって考えたんです。それで調べていったら、言語学で*(アスタリスク)と、カッコが単語の周りに付くとそのカッコ内の言葉は “必要不可欠 “ という意味になるということが分かったんです。だからそれを応用して、こういう表記にしようと思いました。ちょっと変わった表記なんですけどね。
ー すごい意味があったんですね!
はい、色々考えました(笑)
ー 実際、作品としてご自身としてはどのように仕上がったと思いますか?
歌詞の部分で、自分の居場所や葛藤、迷いが根っこに流れているものを選んだので、最初はどういうアルバムになるか想像できなかったんですが、1曲1曲、とにかく伝えたい世界観を突き詰めていってみると、自分が今迄抱えてきたものって環境や想いは変化するけど、根っこの部分は変わらずに軸としてあるんだということを改めて感じたんです。曲によってそれぞれ歌っている景色は違うけど、あらためて根っこの部分を実感できたので、歌っている理由や意味とも向き合えました。なのでそういった内面を映し出す作品になったと思います。
ー 長い歴史の中でNIKIIEさんを作ってきたノートなので、そういう根っこを持った曲というのは、他にもあったのではないかと思いますが、選曲は悩みました?
悩みました。自分の内面や価値観、生きる上での指針が綴られているので、どれも自分にとって大切な1ページなんですけど、その中でもより自分のターニングポイントとなってきた、付箋をつけたくなるような曲達を今回はピックアップしました。
ー CD初回限定盤のジャケットに使われているノートの写真はNIKIIEさんのものですか?
あれはイメージ図です(笑)。
ー でも今のお話を伺うと、付箋だったり大切に使い古された感じが本当にピッタリですよね。
ジャケットは私のMVをずっと撮ってもらっている島田大介監督にお願いしたんですが、私の実際のノートもあらかじめ見ていただいたんです。その上であのノートのイメージを作ってくれたので、実際自分の中に蓄積されたものが具現化された感じがしました!
ー では曲のことをうかがいます。1曲目の「NAME」ですが、 さまざまな感情を怪獣にみたてているのが面白い発想ですよね。気づいてほしい想いや「私に新しい名前をつけて」というところ、全体的な歌詞をみると まさにNIKIIEさんそのものを感じたのですが?
その通りです。この曲はまだ本名で活動している時に書いた曲なんですが、私を知っている人が持っている私のイメージと、自分自身が持っている私像にギャップがあって、なかなか噛み合えなかったんです。それがとても辛くて。「◯◯ちゃんだったらこうするよね。こう思うよね」ということを言われると、「こうしなきゃいけないんだ!ああ考えなきゃいけないんだ!」って思うようになってしまったんです。だから自分の中のドロドロした部分や本音をどんどん出せなくなって、がんじがらめにしてしまって。
そのうちに、相手が抱く「◯◯ちゃん像」に寄り添って、そうなってしまえばいいかなとさえ考えはじめるようになってしまったんです。それって思っている以上に辛いことだったんですよね。だけど、それと同時に、影にいる本当の自分を実感することが出来たのも事実なんです。そういう苦悩と、自分の中に存在する本当の自分をきちんと認めていきたいという願望の狭間で葛藤している時にこの曲が生まれました。ただ、この曲が出来た当時は、なかなか歌えなかったんですよ。
ー 自分の内面がリアルすぎて?
そうです。だけどやっと今になって歌うことができました。今いる自分は本当じゃなくて、もっと中に真の私が居るんだというのを、当時はなかなかみんなの前で歌えなかったですね。
ー 当時、人が描く「◯◯ちゃん像」ではなく、本当の自分はこうなんだ!と言い、表現することはしんどかった?
しんどかったー!それに怖かったんです。それを言ったりやったりすることで受け入れてもらえるのかという恐怖感がすごかったんです。「幻想フォルム」(『春夏秋冬』収録)をライブで初めてやった時もそういう感覚でした。「こういう自分もいるんだよ」という部分を受け入れてもらえるのか分からなかったし、怖かったです。でもあの曲もそうですが、日々の生活の中で自分の本音の部分や、人と違う意見を少しずつ出せるようになったから、この「NAME」が歌えるようになったんだと思います。
開場 18:30 / 開演 19:00
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NIKIIEオフィシャルHP:http://www.nikiie.com/