ー “ランナーズ愛”はサウンドの疾走感、抜け感が気持ちいいですし、「ランナーズハイ」と引っ掛けたタイトルも面白いですね。

実はタイトルが最後の最後まで決まっていなくて、スタッフみんなで考えたんですけど、ちょうどホノルルマラソンを走った後に決まりました。まぁ僕自身はホノルルマラソンで「ランナーズハイ」を感じられなかったですけど…。


ー そうなんですか！

そう。キツすぎて（笑）。

＜一同爆笑＞


ー スタッフの方達もみなさん走ったんでしたっけ？

（スタッフ）僕も走りました。

総勢8名で走って、全員完走しました!


ー すごい!!!（拍手）

でもひとり足を痛めちゃって、その人は完走まで10時間位かかったんですけど、彼が戻ってきた時にみんなで出迎えて全員で手を繋いでゴールしました！


ー それってちょっと感涙モノじゃないですか!

でしょ。でも大してみんなタイムも早くないのに手を繋いでワーッてゴールして、「オレ達頑張ったよね!」って（笑）。まぁ、走っている時は「ランナーズハイ」を感じられませんでしたけど、このホノルルマラソンという目標があることによって昨年1年間、気持ちの中でハイな集中力を持ち続けられた部分もあるので、そういう意味では突っ走ってこれました。


ー そういうことを経験した上で出来たタイトルだと。

はい。もしかしたらマラソンやスポーツをあまりやらない人は“ランナーズ愛”といっても「ランナーズハイ」という言葉自体を知らないかもしれないから、引っかけていることが分からないかもしれないけれど、それでも走っている人の想いとして捉えてもらえればいいと思っています。


ー サウンドも、イントロの逆回転を含め、色々音を重ねつつも重くならないトラックの感じや、生とデジタルのバランスがいいですね。あと、サビへ上昇すると思いきやアウトロがない状態で終わる感じも新鮮でした。

3年間やってきた中でアレンジャーや作曲家、クリエイターの方々など色々な繋がりで紹介してもらい、ミュージシャン仲間も増えてきました。そういう中で新たに今回は作曲に対してもコンポーザーの方からアイデアをいただいたりしながら制作しました。やっと3年ですけどまだ3年ですから、自分の可能性や“Rake”としての受け口はどんどん広げていきたいですし、それが出来た曲だと思います。例えばこの曲の場合、ハットだけ生で録り直したんですけど、スネアはデジタルのサンプル音源なんです。そういう生とデジタルの融合も含め、細かい箇所まで狙いを定めて作りました。


ー その他、意識した点はありますか？

特に今回はドラマ主題歌ということもあり、TVから流れた時の聴こえ方というのも意識しました。


ー 具体的には？

ブライト感。J-POPの持っているキラキラ感はやはりドラマで「ココ!」という時に流れた時に、そのドラマにきちんとライトアップ出来るような楽曲、サウンドは必要だと思いました。あとは出演者！


ー 出演者？

例えば僕の中で持っている伊藤淳史さん（遠藤慶太役）や、桐谷美玲（森尾晴子役）の印象から受けている影響も今回の楽曲には混ざり合い、最終的にひとつの音に仕上がっていると思います。


ー ちなみにこのドラマが空港を舞台にしているということで、Rakeさんはどこか行きたいと思う場所はありますか？

NYに行きたいな。まだ行ったことないんですよ。


ー そうなんですか？ちょっと意外です。NYでは何をしたいですか？

やはりライヴを沢山観たいですね。表現者があちこちから集まってくる場所なので多種多様な表現を観たいです。NYやラスベガスは、SHOWとしてのステージビジネスに対して、日本では考えられない位「これでもか!」というエネルギーやコスト、時間を費やしますから、その妥協しない感じは常に自分自身にも持っていたいです。


ー NYでRakeさんが歌っている風景はすごく似合いそう。それこそMVとか。

やりたいですね。”ONE WAY” と、“FOREVER～どこまでも～”は ハワイでMVを撮影したんですよ。ホノルルマラソンの時に、約1週間位ハワイに滞在したんですが、その間出来るだけのことがやりたいと思ってMVも撮影しました。


ー 撮影はいかがでしたか？

本当に空の色、緑の色ひとつとっても、道路の舗装された質感をとっても日本とは全然違うんです。その土地に行かないと撮れないものは沢山あると思いましたし、新しい影響も受けました。


ー “ONE WAY”はすでに着うた（R）配信はされていますが、ツアーでも披露されていましたよね。

昨年のツアー＜Rake TOUR2012 素晴らしき世界～Now and Forever～＞でのアンコール最後の曲で演りました。その時にはもう「めざにゅ～」さんでこの曲が流れていて「CDにならないんですか？」という声も沢山いただいて嬉しかったです。


ー “ランナーズ愛”とも違う疾走感がやはり気持ちよいですし、楽曲のキャッチーさは勿論ですが、まずイントロのギターの音色が魅力的ですよね。

あ！好きそうですよね、この音。


ー バレました？（笑）

はい、しっかりバレました（笑）。


ー 今回DVD付初回盤、期間限定盤も含めこのシングル全体で何本位ギター使いました？

アコギは普段使っているギブソンとマーチンの2本で、エレキも2本です。


ー Rakeさんがメインで使っているギターは何でしたっけ？

ギブソンのJ-45の2011年現行のラインがささるやつです。