ー そんなことはないでしょ（笑）

山口：レコーディングをしていると、良くない流れになる時があるんです。


ー 良くない流れ？

山口：声って、揺れてなんぼなんです。歌った声が機械的に全く均等というのは、ことロックやエモーショナルなことに対しては実はそんなに良くない時もあって。特に僕らのように、思ったことをでっかい声で歌うようなバンドの場合は。


ー なるほど。

山口：でもレコーディングの時は完璧厳守みたいなものがあって。それは演奏でもそうなんですけど、間違わないことがイコール感動だみたくな。でも本当はそれってイコールではないんですよ。間違わない演奏や歌が良いのではなくて、何かが降りてくるようなものが良い。もし僕の歌や声に何かを感じてくれたのなら今回はそれが良い感じで出来たのかもしれません。MINMIちゃんと向かい合って歌ったものもそうですが、そういう雰囲気作りが大切なんでしょうね、きっと。


ー “I'm in love 光る海” はすごく王道的な大きなリズムで素直に感動してしまう曲ですね。

山口：ありがとうございます！“スローモーションラブ”のアンサーソングとして作りました。それに今回も池ちゃんにピアノを弾いてもらっていますしね。


ー 池田さんがピアノは本当に美しいですよね。

山口：ええ。でもレキシの時ってピアノは風味堂の渡さん（渡 和久）が弾いてますからね（笑）


ー そうだ！

山口：池ちゃんは鍵盤をビャーッて弾いてるだけですから（笑）（鍵盤をいっぺんに押す仕草）


ー あははは！！

木内：スライ（Sly & The Family Stone）っぽい。

山口：だから池ちゃんの本当に良いピアノを聴こうと思ったら、こういうのを聴くのが良いんです（笑）


ー あはは！なるほど。

木内：僕たちの前回のアルバム『ロックンロール イズ ノットデッド』と今回の『終わらないミラクルの予感アルバム』を買って聴いてもらってね（笑）

山口：池ちゃんは本当に珍しいくらいのジョージ・ハリスンタイプですから。彼は歌うようなピアノを弾くので、今回も一緒に歌わせてもらった感じがしました。


ー また10月からツアーが始まりますね。

山口：本当にみんなが忘れられないようなライヴになるようにしたいと考えなければいけませんね。でも今回の初回盤特典DVDで結構見せ場を使われちゃったからなぁ。

木内：あれ、使わないでほしかったなぁ……。（小声で）


ー 今、木内さんの心の声が（笑）。

木内：あ！でも今ひとつ思いついた。まだ言わないけどね。


ー 最後にmFound読者のみなさんへ一言お願いします。

山口：本当に自信作が出来ましたので、皆さん聴いていただいてライヴにもお越しください！！

木内：良いアルバムが出来ましたので、このアルバムを聴いてもらってライヴにも来てください。僕らもこのアルバムをどう受け止めてもらったのかというのを知りたいんです。ツアーを通じて初めてお客さんの前で演奏して、どういう反応が帰ってくるかというので改めて「この曲ってこういう曲なんだ。」ということに気づかされることがすごく多いので、是非ツアーに来ていただいて、僕らに「このアルバムはこうだったよ。」ということを教えて欲しいです。

近藤：もう、二人が言った通りです。よろしくお願いします！


ー ありがとうございました。ツアーも楽しみにしています！


取材・文／秋山昌未


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